|
武家屋敷が立ち並ぶ塩見縄手。
堀のほとりの、静けさ漂う通りである
|
|
|
|
|
|
武家屋敷・塩見縄手
松江藩の六百石程度の中級藩士が、江戸時代初期から入れ替わり住んだ武家屋敷。屋敷の前に広がる通りを塩見縄手と呼ぶようになった由来は、一時ここに住んでいた藩士・塩見小兵衛がのちに異例の栄進を果たしたためだといわれている。 |
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
左にあるのが盛り砂。あなたのなまくら刀も、たちまち切れ味抜群に!? |
|
|
|
|
|
台所には、巨大な大茶壷が。何杯のお茶が飲めるのでしょう |
|
|
|
|
|
井戸のなかに顔が見えたときには、心臓を落っことしそうになりました |
|
|
|
今回は、江戸時代の松江の藩士であった塩見さんのお宅を拝見してみることにしましょう。
塩見縄手に面した長屋門をくぐってしばらく歩くと、左手に見えますのは、おーっと、「盛り砂」ですね。
盛り砂は、「刀研ぎ」として使われており、刀の切れ味を鋭くする役目を果たしていたそうです。いきなりハードボイルドですな。
南側にある玄関を抜けて右へ進みますと、屋敷の東側にある台所が見えてきました。
お茶の葉を保管する壷である「大茶壷」が、でーんと置かれています。茶の湯がさかんであった松江藩ならではの光景といえるでしょう。
台所のとなりには「湯殿」。すなわち、お風呂。バスルームでございます。
右に見えますのは「井戸」ですね。今は使われていないようですし、ちょっと覗いて見ましょう。
……ひっ、人がいるー!
と思ったら、自分の顔が奥の水面に映っていただけでした。うヘヘ、私ってばお茶目さん。
ともかく、今も水が枯れていないだなんて思いませんでした。
北側にまわると、「奥方居間」があり、武家箪笥や裁縫道具に混じって「お歯黒道具」が展示されています。当時、既婚の女性は歯を黒く染めておしゃれに励んだといいます。現代の婦女子が爪にマニュキュアを施すのと同じ感覚でしょうか。
奥方居間のとなりには「当主居間」。続いて「家族部屋」です。
家族部屋に飾ってある当時の遊び道具——駒や羽子板を見る限りでは、武家の暮らしが意外と庶民的なものだったことがうかがえます。
再び南側に戻って、玄関の左に位置する広い「座敷」では、ろう人形のお侍さんが、なにやら深刻な様子で密談を交わしておりました。
|
|
ご両人の傍らにはお茶が。松江と茶の深い関係がこんなところにも |
|
「この屋敷にくせものが入り込んだ様子でございます」
「なにぃ! 直ちにひっとらえい!」
い、以上、お宅拝見コーナーでした!
|