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オオギイチ醤油の看板

会社名は末広、屋号は「オオギイチ」


 
DATA オオギイチ醤油

末広醤油は、「オオギイチ醤油」を醸造する創業明治の老舗である。機械を取り入れながらも、昔ながらの手作業の過程を残しており、こだわりは脈々と受け継がれている。
オオギイチ醤油 「名優の履歴書」

八百屋でぴちぴちのきゅうりやトマトに出会うと、今すぐかぶりつきたい衝動に駆られる。
同じように、「末広醤油」の工場で醤油になる前の発酵した"もろみ"を見ていると、電気炊飯器を持ってきて米を炊きたくなった。
このもろみをアツアツのごはんに乗っけて食べ始めたら、おそらく3杯は軽い。
「おかずとして食べる"もろみ"は、この"もろみ"とは別に造るんですよ」
——えっ、そうなんですか。
"もろみ"とは、酒かすのように、醤油造りの過程でできるものだとばかり思っていた。
"もろみ"は、おばちゃんたちによって布袋に入れられる。 そして、何層にも重ねられ、繊維の隙間からじっくり絞られていく。
作業に励むおばちゃんの眼光は鋭い。
麹室(こうじむろ)は、巨大なかくはん機といった感じ。
小麦と大豆と麹菌を均一に混ぜ合わせたり、温度を調節したり、風を入れたりすることができる機能がついている。
仕込蔵(しこみぐら)を覗くと、大量の"もろみ"が発酵していた。
うすくち醤油なら7ヶ月から8ヶ月、こいくち醤油なら1年間発酵させるらしい。
"もろみ"は呼吸するという。

普段、何気なくどぼどぼ使っているけど、料理に欠くことのできない存在である醤油。
醤油は、名脇役と呼ばれる俳優に似ていると思う。
売れるまで時間がかかるのも、長い大部屋時代を経てブレイクした演技派を髣髴とさせる。
さらば。食卓という舞台でまた会おう。
熟成したもろみとおばちゃん 麹室でかくはん中 仕込蔵を覗く
おばちゃんの愛が最大の隠し味なのだ 麹室。ただいまかくはん中であります 仕込蔵。息づかいが聞こえてきそうだ
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