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尾道のシンボルといわれる雄大な多宝塔
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浄土寺
西暦616年に聖徳太子によって創建されたと伝えられる。室町時代は足利家によって庇護を受けたことで知られている。
多宝塔は日本三名塔の一つ。 |
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たくさんの鳩が羽根を休めるのどかな境内
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「見せたいものがたくさんあるんですよ!」
寺のおじさんが、目をキラキラさせながらいう。
浄土寺の本堂と多宝塔は国宝だ。
山門と阿弥陀堂は国の重要文化財。本堂の脇にある庭園は国の名勝として名高く、庭園にたたずむ茶室「露滴庵」も国の重要文化財に指定されている。とにかく文化財だらけなのである。
おじさんは、本堂や方丈、曼荼羅などを軽快なリズムで紹介してくれた。
壁に張りめぐらされた卍崩しの組子(まんじくずしのくみこ)は、光の加減や見る角度によって形を変える。おじさんは何度も扉を空けたり閉めたりして光の量を調節してくれたけど、さっぱりカラクリがわからない。釘を使わず複雑な形に木を組んだ組子職人の技はすごいなあ……。
ポカンと口を開けて感心している私の顔を見て、ニヤリと笑うおじさんであった。
「本尊の十一面観世音菩薩立像は、33年に一度開帳されることになっております」
——あと何年したら見られるんですか?
「32年後です!」
56歳の私は、ありがたや〜と手を合わせて菩薩様を拝んでいるかもしれん。
そのとき、坂の多い尾道の町を闊歩できるように、今からヒンズースクワットで足腰鍛えとこうかしら。
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