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青空に映える本丸。空が近い。空気が美味い。
お茶も美味い!
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備中松山城
大松山、天神の丸、小松山、前山の4つの峰からなる標高480メートルの臥牛山。鎌倉時代の地頭・秋葉三郎重信が大松山に砦を築いたことが、備中松山城の歴史の始まり。その後小松山に移り、現在に至る。明治維新後に廃城となってからも、「おしろやま」と呼んで親しむ高梁市民の手によって改修築を施され、今日の姿を残している。また、臥牛山一帯にはニホンザルが生息している。
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備中松山城を目指して、臥牛山をえっちらおっちら登っていると、
「お先に!」
老夫婦に追い抜かれた。
20分ほど歩いただろうか、天守のある山頂に到達した。 休憩所のベンチに腰かけて、無料でふるまわれている「備中宇治茶」を立て続けに3杯飲み、ひと息つく。
汗ばんだ体を冷やす山の風が心地いい。茶も香ばしくて美味い。 眼下に広がる高梁の街並みを見下ろすと、ご褒美をもらった気がして嬉しくなった。
となりで老夫婦が笑っている。
私が住んでいる京都には、家康の命で造られた二条城がある。 同じ城でも、立派な堀に囲まれている二条城と、天守が現存する山城として日本一の高さを誇る備中松山城とでは、ずいぶん趣が異なる。
——だけど、城を守り、国を守るという想いは同じなんだよなあ。 そう思うと、守るべきものがあることが力を生み、それが大勢の人間を動かして壮大なものを造りだすことの凄さが、少しだけわかったような気がした。
もし私が敵の兵隊だったら、この山を登らずして戦を諦めるだろう。 |