ゆっくり楽しむ秋の亀岡
約5年前、木曽弘和さんは田んぼを受け継いだのを機に、安全でおいしいお米をつくろうと仲間とともに有機米づくりに取り組み始めました。
いまは米の作り手が消費者に直接お米を販売できる時代。いろいろな角度で「食」が話題になる今、お客様に選ばれるために、どの生産者もさまざまな試みをしています。木曽さんたちも、ここ亀岡で、地の利を生かした米づくりを行っています。
もともと亀岡は盆地で、稲作用の水は貯水池を利用しています。しかし日照りになると川下の田には水が回らないこともあり、稲作と水は、亀岡では古くから頭を悩ませる問題でもありました。
「日照りになっても安定して水を得るためには、地下水しかない」
現在、木曽さんの田では、地下25メートルのところからポンプで汲み上げた水を使っています。幸い亀岡は昔から地下水が豊富な土地。これまでも亀岡だけで名水50選、100選という冊子が作られるほどなのです。特に出雲大神宮の「真名井の水」は京都の中でも有名な湧き水で、汲みに来る人が後を絶ちません。木曽さんたちが掘削したポンプからも、地下水はふんだんに湧き出ています。
「水の不安がある土地で、その心配をしなくていいのは、大分気が楽です」 と、木曽さん。
京都駅からJR嵯峨野線の快速で二十数分。嵐山、保津峡をこえると亀岡市に入ります。徐々に田んぼの風景が増え、やがて日本の原風景ともいえる里山が眼前に広がります。京都府内で最大の農地を有する亀岡には、お米だけでなく多くの特産品があります。たとえば丹波黒豆や丹波産マツタケと聞けば、お分かりの方も多いのでは。
そして亀岡では、肉牛も多く飼育されています。「亀岡牛」といい、この亀岡牛を名乗るためには黒毛和種であることのほか、飼育場所などいくつかの条件をクリアしなくてはなりません。
木曽さんは、そんなブランド牛「亀岡牛」の牛ふんから作った有機肥料、しかも決まった牛舎からつくられたもののみを使用しています。
収穫した米をブレンドするという方法があります。それは米の産地を混ぜることを意味することもあれば、異なる年度に収穫した米を混ぜることを意味する場合もあります。
木曽さんは、こうしたブレンドを一切行いません。手塩にかけたお米を、とにかくおいしく食べてもらえるように。年間契約しているお店にも、一般のお客さんにも、木曽さんはお客さんに届ける直前に精米を行います。
この秋も木曽さんの田んぼでは、ずっしりとした黄金の稲穂が実りました。木曽さんが育てているのは、もっちりと弾力のある「キヌヒカリ」という品種。炊き上げるとツヤツヤとした輝きがあります。
ご飯の時間がいっそう楽しみになる、新米の季節です。
木曽さんのお米は、ご自宅でもご賞味いただけます! 木曽さんのホームページはこちら
木曽さんのごはんを食べられるレストラン。
「Kitchen Good!!(キッチン グー!!)」
清潔な白木のドアを入ると、店内はさわやかな南仏の雰囲気。昼夜問わず、女性客で賑わいます。
「2007年にオープンしてしばらくしたとき、亀岡でお米の生産に携わっている方たちがお客様として来店していることに気付きました。そこで、店で出すのはちゃんとしたお米でないといけない! と思ったんです」と、オーナーの黒澤さん。
色々と探し、そして知り合いを伝手に木曽さんのお米に出会いました。以来、木曽さんのお米を使っています。
「木曽さんがお米を持ってきてくれるときの笑顔。あの笑顔を見ると、このお米は信頼できると思うんです」
顔と顔が見えるつながりが、つくる人、いただく人を、しっかりと結び付けているようです。
オーダー時に「DigiStyle京都をみました」と伝えれば、ワンドリンクサービス(2008年11月30日(日)まで)。 木曽さんのごはんを食べるなら、コースメニューやカレーライス、オムライスがおすすめです!
Kitchen Good!!(キッチン グー!!)
- 住所
- 京都府亀岡市大井町小金岐東嶋50-1
- 営業時間
- 昼 11:00?15:30 夜17:30?23:00
(フードラストオーダー21:00)
- 定休日
- 火曜日
- 予約
- 夜のみ随時。クリスマスパーティー、
忘年会、新年会、誕生日など各種パーティー。
- 電話
- 0771?20?7107
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