京ノ探偵団
京の町のあらゆることを徹底的にしらべあげる、恐れを知らぬ集団。それが京ノ探偵団だ。
依頼人からの要望に答えるべく、今日も町のどこかで活動している・・・
京の街に潜む七不思議を探索せよ

永観堂
続いて永観堂です。「紅葉の永観堂」といわれるように、紅葉で有名なところです。
浄土宗西山派の本山で、禅林寺というのが本当の名前です。

【一つ、抜け雀】

小方丈の右の欄間には、狩野探幽筆と伝えられる10羽の雀が描かれていました。しかし、そのうちの1羽が、いつの間にか消え去っていたそうです。
なぜか裏に1匹だけ鼠が描かれていて、この鼠になったのではないかという説もあります。

左から2番目に、雀の跡があるように見えるのは私だけ……?


【二つ、火よけの阿弥陀如来】

弘法大師が火除けの願を立てて彫ったといわれています。応仁の乱の際、堂宇は戦災で燃えてしまいましたが、この仏は残りました。このことから、火除け火伏せの阿弥陀如来といわれるようになりました。


【三つ、勅使門前の光る砂】

天皇の勅願によって建てられたこの寺には、勅使参詣のための門が設けられていました。門前の盛砂は清めの砂で、勅使はこの砂の上を歩いて身を清めたそうです。
また、月明かりに砂が光ることから、明かり取りとしても利用されたとも。


【四つ、木魚蛙】
御影堂の裏手一帯では4月下旬から5月にかけて大きな声でカエルが鳴くが、誰もその姿を見たことがありません。
まるで木魚を叩いているような鳴き声だとか。
私が訪れたときは、作底作業中でした。

【五つ、三鈷の松】
御影堂裏手の大きな松。この松の葉は、2本ではなく3本に分かれています。

【六つ、臥龍廊】

御影堂から開山堂へと続く廊下。山肌に沿って折れ曲がり伸びている様は、まるで龍が体をうねらせているようにも見えます。
この廊下は、釘を1本も使わずに造られているそうです。
立入禁止でした。


【七つ、みかえり阿弥陀如来】
平安時代末、永観律師が念仏行道をしていると、この阿弥陀如来が壇上から降りて律師の先に立って、左にかえり見て、「永観遅し」と呼びかけたとか。以来、像はこの姿になったのだそうです。
この姿は、阿弥陀様が遅れる者を気遣う優しさを表わしています。

写真撮影禁止のため、阿弥陀堂を外から見たところ。中央に、みかえり阿弥陀如来が祀られています。

永観堂

●境内は拝観自由。
今回紹介した所は、拝観経路にあります。

●拝観料
 大人500円 小学生400円

●交通
市バス・・・「南禅寺永観堂道」下車、徒歩3分
電車
・・・・・・京阪「三条」駅より市バスで
・・・・・・地下鉄東西線「けあげ駅」下車、徒歩で約10分




企画・制作/大平印刷株式会社©2001-2004 TAIHEI Printing Co.,Ltd. All rights reserved.
当サイトのコンテンツの全部または一部の無断転載を禁じます。記事に関するご意見・ご感想は こちら までお寄せください。