京都御苑の東、寺町通に面した梨木神社。参道から本殿までは萩の花が植えられ、静かで趣のある神社だ。周辺は現在冷泉家を残すのみとなったが、明治維新以前はお公家さんの多く住まう都の中心地であった。維新の折、中心地が京から江戸へ移り、多くの公家の人々も移りすんでしまったが三條実萬(さねつむ)の一族はこの地に残り、明治18年お屋敷のあったこの地にお社を建てたのが始まりである。社名は当時の地名であった「梨木町」から名付けられた。現在は実萬公とその息子である実美(さねとみ)公がまつられている。9月の第3日曜日に行われる萩まつりは、ゆったりとした時間を感じさせてくれるおまつりだ。
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