奈良・唐招提寺の鑑真和尚の高弟・鑑禎上人が、毘沙門天を祀ったのがこのお寺のはじまり。延暦15年(796)、造東寺長官・藤原伊勢人(いせんど)が毘沙門天と千手観音を祀り、鞍馬寺と呼ぶようになった。鞍馬寺といえば、あの源義経が天狗に教わり、武術の修業に励んだところでも有名。戦国時代には、武田信玄や豊臣秀吉、徳川家康などが戦勝祈願にも訪れた。境内には本殿・金堂や宝殿、宝物を収めた霊宝殿などの建物が建ち並ぶ。大杉の根がくねくねとうねる木の根道の奥に奥の院があり、護法魔王尊が祀られている。澄んだ冷気が流れる一帯は信仰の浄域であり、また自然の宝庫。鞍馬寺はこの自然を大切に守り続けている寺でもある。


市バス「出町柳駅前」・京阪「出町柳」下車の乗り換え、叡山電車「鞍馬」下車、ケーブルまで徒歩5分


清少納言が『枕草子』の中で、「近うて遠きもの、くらまのつづらおりといふ道」と書いた鞍馬寺の表参道、通称九十九折道だ。途中には、放生池や魔王の滝などのほか、吉鞍稲荷社・鬼一法眼社、そして由岐神社をはじめたくさんの社が点在している。尊天を表す“いのりのモニュメント”「愛と光と力の像・いのち」もアートなモニュメントが辺りの自然に映えている。参拝は、ケーブルで上って参拝し、帰りに九十九折の坂道を下ると楽。
 
 
 
とちの実を入れてついたとち餅・牛若餅がこの店の名物だが、最近人気急上昇の新名物が登場。イタリアで修業した息子さんが作るジェラートは、甘酒、抹茶、米粒チョコなどかなりユニーク。中でも香りと麹のつぶつぶ感がたまらないのが甘酒ジェラートで、「えっ、甘酒がジェラートに?」という違和感ある印象はひと口味わえば「なるほど、よく合ってる」に変化。その着眼点に思わず脱帽!の一品だ。ほろ苦くまったりとした抹茶もおいしい。春夏秋冬と工夫を凝らした3種盛りで味わって。
●所在地 京都市左京区鞍馬本町235
●電話 075-741-7045
●営業時間
9:30〜17:00
●定休日 水曜日(5月〜11月の第1水曜日及び水曜日が祝日の場合は営業)
 
良質の昆布と山椒をことこと長時間炊き込み、細かくきざんだ木の芽煮は鞍馬名物のひとつ。鞍馬の里に古くから伝わる家庭の味だ。大正初期に初代が、鞍馬寺の参拝客に木の芽煮を供したのが店の始まりだ。木の芽煮(竹皮に包まれた100グラム500円〜)のほかふきしぐれ、店内には、葉とうがらしなどあつあつご飯にもおにぎりにもぴったりのつくだ煮がいっぱい。鰻を山椒と一緒に炊いたうなぎ山椒はぜひお茶漬に試したい一品だ。
●所在地 京都市左京区鞍馬本町338
●電話 075−741−2028
●営業時間
9:30〜17:30
●定休日 水曜日
 
一階は民芸調の茶店風。店内を飾る民芸品も見ものだ。ご主人が元鞍馬寺の僧侶とあって、鞍馬寺に伝わる伝統的な精進料理が味わえる。コンニャク造りや胡麻豆腐、ぬた和え、季節の炊き合わせなどが朱塗りの器に盛られて出る花膳2,000円、花膳の献立に名物のとろろそば・精進天ぷらやデザートが付く月膳3,000円など鞍馬寺門前ならではの精進料理を味わってみては。
●所在地 京都市左京区鞍馬本町1074
●電話 075-741-2848
●FAX
075-741-1447
●営業時間 10:00〜18:00
●定休日 火曜(祝日営業)8月と11月は無休
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