正式名は紫雲山頂法寺といい、用明5年(587)に聖徳太子を開基として創建された。伝説によると、聖徳太子が夢のお告げによって六角形の小堂を建立し、本尊を安置したのが始まりという。以来、「六角さん」として古くから京の町の人々に親しまれてきた。本尊は聖徳太子の持仏といわれる如意和観世音像。身の丈5.5センチの小さな仏様で、平安時代からその霊験をたたえた記録やエピソードも多く残っている。境内東側には聖徳太子を祀る太子堂があり、太子2歳の南無仏像が安置されている。太子堂の前には聖徳太子沐浴の池跡があり、用明2年、太子が四天王寺建立の用材を求めてこの地を訪れた際に、持仏を多良の木にかけて沐浴したとの伝説が伝わっている。

かつてこの池のほとりに、小野妹子を始祖とする住持の寺坊「池坊」があり、この池坊代々の執行によっていけばなが完成した。つまりこの地は日本のいけばなの発祥地なのだ。六角堂は、今も池坊代々の家元が執行を兼ねる珍しいお寺。西国三十三ヶ所の十八番札所でもある。



地下鉄烏丸線「烏丸御池」駅下車、5番出口から徒歩5分


本堂前の柳の右、玉石に囲まれている可愛い六角形の石が“へそ石”。真ん中に穴があり、形がおへそに似ているところからこの愛称が付けられ、いつしかこれが“京の中心”、つまり京の町のおへそといわれるようになったとか。実際は本堂古跡の礎石らしい。

境内には合掌地蔵(写真上)のほかに、一言願い地蔵(写真下)も立っている。これはお参りした人の願いを「叶えてあげようか、どうしようか」と考え込んでいるお姿とか。ここでのお願いは一つだけにしておくのが願いを叶えてもらえるコツ。合掌地蔵、一言お願い地蔵ともに優しく愛らしいお姿だ。
 

 

 
 
 
お参りをすませ、目的のお守り&おみくじをゲットしたら、お茶所で一服しては。境内で平和に群れ遊ぶ鳩たちを眺めながらいただきたいのが、六角堂の名物・へそ石餅と一緒に味わう抹茶400円。六角堂ならではの「へそ石餅」と、やわらかい求肥の皮に粒小豆をちりばめ、黄な粉をまぶした「京の六角饅頭」はお土産にもぴったり。色とりどりのお土産もそろっているが、草花が描かれた上品な色合いの土鈴は自分のお土産用にほしくなる。
●所在地

京都市中京区六角通東洞院西入堂之前町248 池坊総務所

●電話 075-221-2686
●営業時間
9:00〜17:00
●定休日 無休
 
ガラス張りの大きな窓から六角堂を一望しながら、甘味が楽しめるのがここ。八つ橋で有名な「おたべ」の直営店だ。明るい店内はゆったりとしていて、くつろげる。「おたべ」特製のどら焼きとコーヒーがセットになった上どらセット500円や、この時期はサツマイモのどら焼き・バニラアイス・クリなどが入った季節替わりのOTABEパフェ800円はぜひ一度試したいもの。珍しい濃茶ぜんざいもここならではの逸品だ。朝早くから開いているのもうれしい。お土産には最近発売された八つ橋クランチはいかが。砕いた焼き八つ橋が入った抹茶・ミルクの2種類のチョコは、歯ごたえや八つ橋の香りがたまらない。
●所在地 京都市中京区烏丸通六角 饅頭屋町WEST18 1F
●電話 075-221-8084
●営業時間

7:30〜20:30(土・日・祝日は9:00〜18:00)

●定休日 年中無休

創業享保年間、280余年の伝統ある京懐石料亭「美濃吉」の四条烏丸店。便利な京の真ん中で、旬の素材を使った本格的な京料理を楽しめる。数寄屋づくりの茶室を囲んで、テーブル席やお座敷、大広間があり、ゆっくりおできるのが魅力。季節おすすめコースの他、お祝いの席やご法事に合わせての懐石コースなど、数多くのコースメニューが充実。15名から受付の舞妓プランでは本物の舞妓さんの「京舞」を楽しめる。

●所在地 京都市中京区烏丸通錦小路上ル手洗水町 京都フクトクビルB1F
●電話 075-255-0621
●営業時間

11:30〜15:00、17:00〜22:00
土曜は11:30〜22:00、日・祝日は11:30〜21:00

●定休日 年中無休
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