きもの選び、迷う方は30分くらい迷うお客さんも。
烏丸や祇園で長年、美容院やセットサロンを経営していた夢京都のオーナー・辰本真樹さん。彼がきものレンタル夢京都を立ち上げた背景には「沖縄に行けばダイビング、北海道に行けばスキーがあるように、京都で若い人が面白いと感じるのはどんなことだろう?」と考えていたことに始まります。
そして2009年3月にオープンしたのが、きものレンタル夢京都です。八坂神社の隣にあり、お客さんはここで気軽にきものに着替えて、京都散策に出かけています。 夢京都を利用するのは、若い人や女性連ればかりではありません。カップルや親子連れ、50代60代の方など、オープン時に予想していた以上に、幅広い年齢層の人が利用しています。 「祇園祭や花灯路など、イベントがある時期になるとカップルの方が増えますね」と辰本さん。どうやら男性も女性同様、実はきものに興味のある方が多いようです!
京都できものを着てほしいと思うのには、和服に似合う風景がたくさんあるから、というだけではありません。京都はきものの街です。きもの産業に関わる人、伝統芸能に携わる人、舞妓さんや芸妓さんなど、街を歩けば今も日常的に着物を着ている人に出会います。
「京都は街全体がきものを着てほしいと思っているし、きものを着ている人を受け入れようという器があります」。
辰本さんが考えるのは、夢京都でのきもの体験が楽しければ、そのうち自分できものを買ってみよう、という人が現れるだろうということです。いきなり何十万もするものを買うのはハードルが高いですが、夢京都なら1回数千円で着られ、柄も選べます。そしてこの経験が楽しければ、きもの好きはこれからますます増えることでしょう。きもの好きが増えれば、京都のきもの業界も元気になるし、若い人にとっては、日本の伝統文化である着物をまた次の世代へと継承していくことになります。
きものすがたが街に溶けこむのは、京都ならでは。
本当に気軽にきものを着てほしい~。
そんな願いを実現するために、夢京都ではさまざまな工夫をしています。きものを着る時、気になるのが小物のたぐい。きものを着るには、きものと帯だけでは済まされず、足袋だ紐だと、色々な小物が必要になります。けれど夢京都のレンタルには小物の持参も不要です。
また、京都市内のホテルに宿泊していれば、ホテルできものを返却することもできます(※)。これなら時間を気にすることなく、心ゆくまできものを堪能できますね。
こんなに気軽なきものレンタル。きもので京都を歩けば、これまで訪れたことのある所でも、新鮮に見えてきそうです。
(※)...オプショナルプランです。
ずらり並んだ色とりどりの帯ときもの。
店内の髪飾りは、スタッフのお手製。
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