周囲を山に抱かれた山科は、京都や亀岡と同様に盆地です。
そのため秋は、日中と夜の寒暖の差が大きく、紅葉が鮮やかになりやすいのです。
毘沙門堂は行基の創建。後に1665年、徳川幕府に政治顧問として仕えた天海僧正が山科の地に再興しました。
寺院は山科盆地の最北端に位置し、秋には勅旨門に続く参道を色鮮やかに紅葉が彩る、写真家にも人気のスポットです。庭園には樹齢150年を超える枝垂れ桜があり、春も花を愛でる人で賑わいます。宸殿には狩野益信筆の「動く襖絵」があります。これは目線を一定にしてその前を歩くと、まるで絵が動いているかのように見えるもの。どんなふうに見えるのか、こちらも必見です。
DATA
開門時間 | : | 8:30~17:00 |
拝観料 | : | 500円 |
電話 | : | 075-581-0328 |
交通 | : | JR、京阪、地下鉄東西線「山科駅」より徒歩20分 |
URL | : | http://www.bishamon.or.jp/ |
隨心院は小野小町の邸宅があった場所と伝えられており、小町が鏡がわりに覗きこんだ「化粧井戸」や恋文を埋めた「文塚」など、小野小町伝説が多数残っています。また3月には小町と深草少将の恋物語を題材にした「はねず踊り」が開催されることでも知られています。境内の大銀杏は「山科区民誇りの木」にも選定されており、秋には黄金色に染まって人々を和ませてくれます。このほかにも境内にはモミジの木が多く、秋には彩り豊かな紅葉の競演が楽しめます。11月にはライトアップも行われていて、こちらも人気です。
DATA
開門時間 | : | 9:00~16:30 |
拝観料 | : | 400円 |
電話 | : | 075-571-0025 |
交通 | : | 地下鉄東西線「小野駅」下車、徒歩5分 京阪バス「小野」下車、徒歩1分 |
URL | : | http://www.zuishinin.or.jp/ |
900年ごろ、醍醐天皇が母・藤原胤子(たねこ・宇多天皇の妃)を弔うため、彼女の母方の実家であった宮道家の邸宅を寺に改めたのが始まりと言われています。
醍醐天皇の祖父母に当たる藤原高藤と、宮道列子(みやじたまこ)のロマンスで知られ、玉の輿伝説として今に伝わっています。宸殿は明治には小学校として、戦時中は病院として使用されていましたが、今も優美な佇まいを保っており、境内を彩る紅葉とのコントラストを楽しめます。勧修寺も11月にライトアップと夜間拝観が実施されます。
DATA
開門時間 | : | 9:00~16:00 |
拝観料 | : | 400円 |
電話 | : | 075-571-0048 |
交通 | : | 地下鉄東西線「小野駅」下車、徒歩5分 |
忠臣蔵で知られる大石内蔵助の山科隠棲の地に創建された神社。ご祭神として大石内蔵助が祀られており、神社には大石の手紙や四十七士討ち入りの掛け軸などが伝わっています。境内には区民誇りの木に指定されている枝垂れ桜があり、「大石桜」と呼ばれて親しまれています。山科盆地の南斜面に位置する境内は、本殿や拝殿を抱くように数多くのモミジが植えられています。それらのモミジは、紅葉の季節には義士たちを慰めるかのように色づき、鮮やかさを競います。
DATA
開門時間 | : | 境内自由 |
拝観料 | : | 無料 |
電話 | : | 075-581-5645 |
交通 | : | 京阪バス「大石神社前」下車、徒歩2分 |
URL | : | http://www.ohishi-jinja.jp/ |
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