京ノ探偵団
京の町のあらゆることを徹底的にしらべあげる、恐れを知らぬ集団。それが京ノ探偵団だ。
依頼人からの要望に答えるべく、今日も町のどこかで活動している・・・
京の体験「藍染め」を探索せよ!

京の街には体験施設がたくさん。
その中で、京の伝統的な町家で本藍染めを体験できる工房があるという。その噂は真実なのか?今回はこの「藍染め体験」を探検隊が全力で探索する!

■今回おじゃましたのは…
五条大宮にある、藍屋 Japan Blueさん。
小谷さんご夫妻が経営されている工房兼ショップである。
店内は清潔感があふれ、長時間居座りたくなるのが困ったところである。(笑)

<体験について>

体験設定日は木・金・土・日。
体験前には2〜3日前に電話予約をすることがベスト。
また、電話予約をしても藍瓶の調子によっては体験ができないこともあることは、藍が生き物、ということを考えるといたしかたない所だ。電話予約の際に、何を染めたいのか相談しておこう。

住所:京都市下京区五条大宮東入柿本町590
電話:075-821-2592(FAX共通)
営業時間:10:00〜18:00(体験受付は16:00まで)
定休日:月曜日


■実際に染める
染める材料は以下の三種類。
持ち込みは品質の管理ができないこと、素材の判断が難しいことなどから受け付けていないのであしからず。

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バンダナ(地紋入り、50×50cm)・・・1500円
Tシャツ(綿、サイズはM,L)・・・4000円
スカーフ(シルク、110×400cm)・・・5000円
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この中でも一番人気はTシャツ。お店においてるような友禅の柄を入れたものを制作することは無理だが、無地・絞り・むら染めなど好みに合わせて丁寧に教えていただける。
体験の所要時間は1〜2時間。バンダナ→Tシャツ→スカーフの順で所要時間が長くなるので、ご自身の予定にあわせて素材を選んでもいいだろう。
今回は、Tシャツを選び、初心者にも安心な「むら染め」を体験。
着ている服が汚れないようにエプロンと必要な場合は手袋を貸してもらえる。貴金属、アクセサリー類ははずして体験するほうが、自身にも藍瓶にも良い。

1)下準備 2)生地をよせる

まず、染める素材となるTシャツを水に浸す。水を十分に吸わせることで、染めムラを最小限に押さえる効果がある。水に浸した後、脱水機で水分をとばして下準備は完了。

台の上にTシャツを広げ、適当に(なれてきた人は染め上がりを考えながら(笑))、生地をつまんで中央に寄せていく。この具合によって染まり方が変わるのである!この作業、手が大きい方がお得。


3)藍瓶にいれる 4)絞る

寄せた生地を崩さないように両手で持ち、静かに藍瓶の中に入れる。このとき、白生地を全部見えないように浸すのがポイント。全部浸さないと、そこだけムラになりやすくなる。藍瓶にいれて約10〜20分、ただじっと待つ。顔がかゆくなっても、かけないのがこの作業のつらいところ。

時間になれば、軽く絞る。間違ってもぞうきん絞りのように絞っては、色むらになりやすいのでかぁるく絞る。


5)酸化 6)続ける

藍の発色は空気によって起こる。絞ったらまんべんなく酸化が進むよう、広げたり手を通したりしつつ空気に触れさせる。

色の状態・染まり方をみてもらいながら、2〜5の作業を繰り返す。だいたい3〜4回繰り返すことが多い。


7)染めの仕上げ 8)水洗い

プロは6)の作業を10〜20回繰り返すそうであるが、体験では藍瓶に入れる〜酸化させるという作業を細かく繰り返すことによって、深い色合いを出していく。

好みの色に染まったら、水洗い。このとき、藍の色がぱっと出てくるので感動すること請け合い。ここまでで作業終了。この日の所要時間は1時間半程度。


この後脱水してもらい、水に濡れたまま袋にいれてもらって持ち帰ることになる。家に持ち帰ったら、いったん陰干し。乾燥したら水か40度程度のお湯につけることで灰汁を抜くことができる。灰汁が抜けるとき、水が黄色く発色するのもおもしろい。

 



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