京ノ探偵団
京の町のあらゆることを徹底的にしらべあげる、恐れを知らぬ集団。それが京ノ探偵団だ。
依頼人からの要望に答えるべく、今日も町のどこかで活動している・・・
京の街に潜む七不思議を探索せよ

次は、南へ少し下がって、清水寺です。

清水寺
京都市内が一望できる清水の舞台で有名なこのお寺には、どんな不思議があるのでしょうか。急な坂道を登って境内にたどり着くと、そこには……。

【一つ、爪彫りの観音像】

平景清が牢獄に入れられているときに、石の上に爪で観音様を彫り、それを清水に奉納したと言われています。
 随求堂の前の石灯籠に収められています。天気がいいと、一部が透けて見えるとも。 

←右上部が「かげきよ」、左上部が「守本尊」、下が「観世音」。

↓右上部が「かげきよつめがた」、左上部が「くわんぜおん」、下に「施主 糸屋久右衛門 久兵衛 久平治」
 


【二つ、轟門】

この門は八脚門と呼ばれる珍しい建築様式で、なぜか扉がありません。
轟門とは、「お釈迦様の仏教が獅子吼となって四方万里に轟き渡る」という意味が込められています。
重要文化財です。


【三つ、梟の手水鉢】

轟門の前にある手水鉢の台座には、四方に仏、角には梟の浮き彫りがあります。
この水を飲むと、頭痛や歯痛が治ると言われています。


【四つ、カンカン突き】

轟門の向かって一番左の柱に、横に渡された柱が突き抜けています。この部分にくぼみがあり、そのくぼみを叩くと、奥の柱へと音が伝わります。 みんなが叩くために、こんなにへこんでしまいました。


轟門から入って、朝倉堂の前を通り過ぎると、そこは本堂、清水の舞台です。

【五つ、弁慶の足跡】

朝倉堂の横手にある石に、大きな足跡が残されています。これは、体が大きかった平景清の足跡だとも言われています。
実際は、釈尊の両足形を陰刻しもので、「観仏三昧経」などに仏足を拝めば無限無量の罪けがれも消滅するとあります。しかし、江戸時代からずっと撫でられてきたため、現在では彫刻の文様が消耗してしまいました。

←横の100円ライターと比べてみてください。


【六つ、弁慶の鉄の杖と下駄】
弁慶が使っていた鉄の杖と下駄。杖は、大錫杖と小錫杖の2本があります。
音羽の滝の行者が満願成就のお礼に収めたとも言われています。 大きい杖は長さ2.6メートル重さ96キロ、小錫杖は長さ1.76メートル重さ17キロ、鉄下駄は、一足が12キロもあります。
牛若丸と弁慶が戦ったのは五条大橋ではなくこの清水の舞台で、弁慶はこの鉄下駄を履いていたため牛若丸に負けたなんて話もあります。
清水の舞台からさらに奥へ。本堂の裏手、地主神社のすぐ前、奥の院へと通じる道に出ます。


【七つ、弁慶の指跡】

本堂裏の廊下の側面の木に、木目に沿って溝が掘られています。これは弁慶が指で掘ったと言われています。
本堂の裏手です。後ろに見えるのは、縁結びで有名な地主神社です。


清水寺 http://www.kiyomizudera.or.jp/

「弁慶の足跡」と「弁慶の鉄の杖と下駄」は、本殿への参拝経路にあります。

●拝観時間
午前6時〜午後6時(土日祝日は午後6時30分まで)
●拝観料
大人300円 小人200円
なお、平成14年3月29日(金)から4月10日(水)の間、夜の特別拝観が行なわれます。時間は午後6時30分から午後9時30分(受付終了)、拝観料大人400円、小人200円です。
●交通
市バス
・・・・「清水道」下車
電車
・・・・京阪「五条」駅下より徒歩約25分
・・・・阪急「河原町」駅より市バスで約15分
・・・・JR京都駅より市バスで約25分


みなさんが何気なく訪れている観光名所の、それも人目に付くところに不思議な世界はあるんです。
一度訪れて、実際に歴史を感じてみてはいかがでしょうか。



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