中村 達
(ホスト役:坂本 良隆)
(その5)魅力あるコンテンツを発信する為に
坂本: 中村さんの仕事を一言で表現すると、「アウトドアの戦略プロデューサー」ですよね。
中村: うまく言っていただきました。とてもいいピッタリの表現ですね。まあ仕事としてはおもしろいですね。
坂本: サラリーマンやってると、もっともっと戦略を立てろとか企画マンになれと言われますが、やはり経験が必要ですよね。 この宝ネットワークシステムは、私が、企画書を書いて設立にこぎつけたわけです。
中村: 最初、なんで酒屋がIT会社やねんなんて思いましたが、それをやってのけた社長のセクシーさを感じますね。このようなサイトを作って、京都に息づく文化論を語るのはすごいセクシーですね。パソコンメーカーが文化論を語るのとは意味が違います。
坂本: 最高の誉め言葉をいただいたように思います。だから、さまざまなメーカーがいざホームページで文化論を語ろうとして今日言って、明日できるわけはありませんよね。その点NTTはおもしろいコンテンツを持っていますよ。私は余力の差だとも思います。つまり基本的な国民のニーズをつかめるネットワークを持っているのでしょう。
中村: これまで企業のメセナを随分見てきましたが、今は本物しか残ってないんですね。デジタルでコンテンツを発することはお金がかかります。人も物も必要です。もともと酒屋さんには余力がありますから、ぜひ続けていってほしいです。京都の文化論としてサイトのプライオリティをあげていってほしいです。
坂本: 若い人だけがインターネットを見てるといいますが、私は本当の文化を発信するものと思っています。本は、一方的なもので時がたてば陳腐化するものもインターネットがあります。しかし「DigiStyle京都」はインタラクティブに文化レベルの高い意見の交換ができるものにしたいと思っています。
中村: インターネットは、鮮度を高く保てます。サイトのページビューがよく取り上げられますが、けしてそれだけではないように思います。アメリカの「NATURE」「OUTDOORS」のコンテンツを見にいくと何千とヒットします。大学のサイトにいくと「環境教育について」など大変多くのホームページが表示されます。「メーカー」のものを見ても、我が社は環境についてこのように考えているときちんと語っています。写真・画像の貼付けというのは日本に比べると非常に少ないです。基本はメッセージです。「アウトドアリテイラー」の編集長から送られていくるホームページはほとんどメッセージです。
坂本: 地に着いた情報発信をしたいと私は常々思います。本音を語るメッセージを送りたいですね。
中村: いかに的確なメッセージを簡潔に伝えるかだと思います。デジタルというのは、つい斜め読みをしてしまいます。そうなるといかに的確に情報が入っているかがキーポイントです。Asahi.comなどいい感じですね。いかに新鮮な情報を的確に発信しているかよくわかります。ただし、どうしてもビジュアルで伝えたいこともありますからブロードバンド時代になってくるとそのあたりもかなり変ってくるでしょうが。
坂本: ブロードバンドに対応できるソフトのテストも盛りこんでいきたいと思っています。立場として通信の流れがどうなっていくか見据えることも大切で、基本のインフラの中でどう展開していくかも大事な事です。しかしながら、結局情報の中味なんですよね。コンテンツが問題です。
中村: 結局、one to oneでどう届けますかということにつきると思います。
坂本: 情報の集め方が大事です。
中村: 日本列島のど真ん中と歩く男性の日記をあるサイトで紹介していまして、これが大変話題になりました。毎日更新されるわけですから、読む人も期待感を持って毎日訪れる固定ファンになってきます。もちろんチャットもあります。それだけでなく、歩くというアクションがあるわけですからサポートするスポンサーも付いてくる。非常におもしろい現象ですね。
坂本: 理想的ですね。でも期待・可能性というのはそういうものですよね。
中村: 社長の原体験を書かれたらどうでしょう。これからの次代に伝えるメッセージをぜひ送っていってほしいですね。全員がジャーナリストになって発信するというのがインターネットの世界だと思います。
坂本: 単なるサラリーマンとして終わるのではなく、なにかメッセージ残していきたいですね。今日は違う目線をいただいたように思います。 ありがとうございました

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