【第2回】加茂直樹+水野義之

(その2)『こどもみらい館(続)』
佐埜
府外から来られる方もありますか?
加茂: まったく制限はしていませんから、どなたに来ていただいてもいいようになっています。結構遠くから来る方もいらっしゃいます。旧小学校や幼稚園をつぶして建てていますが、中はたくさんの木を使っていて、こども元気ランドのおもちゃも木を主体とした暖かなもので、そういうところも受け入れられやすいのだと思います。
佐埜: そういうおもちゃは意外と高くつくのでは?
加茂: ええ、作っているところが少なくて、結構高いのですが(笑)。でも子供のことですから、新聞などもよく取りあげてくれて、寄付もたくさんいただきます。昨年などは、ある人形メーカーから100万円くらいする雛人形セットを寄付していただきました。
佐埜: やはり子供と関係のある企業からの寄付が多いのでしょうか?
加茂: いや、ライオンズクラブとか女性実業家の団体など、あまり関係なく寄付や寄贈をいただきます。
佐埜: こどもみらい館は京都市が直接運営しているのですか?
加茂: 丸太町七本松に「アスニー」という老人向けの施設がありますが、そこと同じ財団になっています。あまり財団ばかりつくってもしかたありませんので。だから職員も京都市から出向している者と、財団で採用した者といます。京都市から来ている人は、何年かしたらまた帰ります。でもまあ、いずれにしても京都市がすべて人件費などを持っているわけです。収入といえば会議室や地下の駐車場を貸して得られるものだけです。
水野: 大阪府には「ドーンセンター」というのがあって、女性のためのセンターなのですが、その中にそういう子供の施設があります。
加茂:
京都も老人の施設と子供の施設がくっついてあればいいかもしれませんね。ただ女性センターと老人・子供の施設がくっつくのは誤解を生じやすいので。むしろオヤジ連中のほうがそういうことに多く関わることが大切でしょうね(笑)。でも、日曜日など、お父さんが子供を連れてくるケースも結構みられますよ。
水野:
こどもみらい館の「こども」とはいくつまでを対象にするのでしょうか?
加茂:
小学校にあがるまでが対象ですね。それほど大きな施設ではないので、あまり大きい子が一緒に遊ぶと、狭くて危ないのです。また、1歳前後の子供も来ていますが、これも囲いの中に入ってもらって、雑踏しない場所で、座り込んで遊べるようにしています。

佐埜:
なるほど、一言で「こども」と言っても、年齢によっていろいろな対応が必要なようですね。

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