こんにちは。あんこ好きライター、かがたにです。
常々、あんこは飲みものだなと思っているワタクシですが、今回ご紹介する永楽屋室町店さんの「水あずき(税込350円)」は正真正銘!あんこの飲みものです。
しかも祇園祭の宵山期間中の限定商品。
この機会を逃すと1年間待たなければならない罪作りなおいしさですぞ。
本店を四条河原町に構える永楽屋さんの室町店は、京の呉服屋筋である室町通に位置し、祇園祭の山鉾のひとつ、「鯉山」の山町にあります。
©永楽屋
普段は落ち着いた佇まいの店内も7月に入ると祇園祭のしつらいで華やぎます。
個人的には、宵山期間になると店内に置かれる氷柱を見るのが楽しみのひとつ。
永楽屋さんでは京菓子だけでなく、京佃煮も取り扱っています。
あまいものとからいもの双方を取り扱うお店は全国的にも珍しいのではないでしょうか。
鉾型のパッケージの佃煮はお土産にもいいですね。
さぁ、そして宵山のそぞろ歩きにおすすめなのが、「飲む水羊羹」とも謳われる、この「水あずき」!!
「山鉾巡りのお供にぴったりの和のドリンクを」とのコンセプトで10年ほど前から販売され、ジワジワと人気を伸ばしてきました。
氷が入っているように見えるかもしれませんが、氷ではありません。
そんなことしたら、せっかくのベスト濃度のあんこが薄まっちゃいますからね。
冷やししるこよりもさらりとした液状のこしあんの中に入っているのは、ふるふるの寒天。
つまり、水羊羹のセパレートスタイルですな!
寒天にしては喉越しが変わってるなーと思ったら、寒天の他にゼリーも加えているそう。
みずみずしいあんこと共に、寒天とゼリー、ダブルの涼菓がとぅるとぅるとストローを通って、涼を運んでくれます。
保冷性が高く、一杯飲みきると暑さがスーッと落ち着きます。
暑い日にあんこを飲むなんて無理やわぁと言っていた友人たちも、一口飲んで刮目するほどのあっさりとした甘さに小豆のコク。
「飲む水羊羹」ということは大前提として「食べる水羊羹」があるわけですが、
実際、夏季限定販売(7月〜9月10日)の「本生水羊羹」の配合を元に、飲み物としてちょうど良い甘さになるよう調整しているとのこと。
私が初めて「水あずき」と出会ったのは、7年前の宵々々山。
あまりのおいしさにどハマりして、その年は宵山までの3日間で8回足を運びました。
(当時は前祭と後祭が一緒だったので販売期間も短かった!)
これほどまでクセになるとは、何か魔法のエッセンスが入っているに違いないと踏んでいたのですが、今回、お店の方に「水あずき」の隠し味を教えていただきました。
「実は、ほんの少しだけ練乳を加えています。」
はい、出ました!
あんこ×乳製品=「間違いない」の法則ーーー!!!
言われないと・・・いや、言われてもわからないレベルの量だとは思うんですが、これが小豆の風味をクッと引き出しているのだと思われます。
10年前の販売開始当初は、お客さんに受け入れてもらえるか不安だったそうですが、今や1日に作れるMAXの800杯を連日売り切る人気商品です。
近隣の山や鉾への差し入れとしても愛されているそうです。
私も知人への差し入れに使わせてもらいましたが、むちゃくちゃ評判よかったです。
室町界隈にオフィスがある私の友人は、職場でも楽しんでいる様子。
羨ましいぞー!
ちなみに毎年巡行が終わると激しい「水あずきロス」に見舞われていたのですが、今後は本生水羊羹の存在も頭に入れておこうと思ったのでした。
今年の「水あずき」の販売は7月13日(木)~7月24日(月)の11日間(18日は休業のため)。
浴衣を汚す心配もなく、歩きながらカジュアルに片手でいただけるのがありがたいですし、あんこと寒天に定評のある永楽屋さんの良さが溶け込んだ一品なのではないでしょうか。
そして改めて、あんこは飲みものだなぁ…と思うのでした。
店舗・施設名 | 永楽屋 室町店 |
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住所 | 京都市中京区室町通蛸薬師上る西側 |
電話番号 | 075-255-6601 |
営業時間 | 9:00~18:00 定休日:日曜日・祝祭日・第3土曜日 |
ホームページ | http://www.eirakuya.co.jp/ |
Writerかがたにのりこ
Writerかがたにのりこ
あんこをこよなく愛し、月に2回は自宅で餡炊きをするフリーライター。 元・漉し餡党、現在はあんこ博愛主義者。