こんにちは!
うまい酒と料理の組み合わせが見つかると、最高にうれしい藤松です。
いま、京都で続々新顔が登場しているエリアをご存知ですか?
それが地下鉄・烏丸御池駅界隈です。
企業や官公庁が多い地域なので、大人っぽい、落ち着いた雰囲気があります。
今回お邪魔するのは、中でもアツい押小路通(おしこうじどおり)にオープンした“日本のお酒と肴 澄吉”さん!
このところ日本酒や日本のクラフトビール、そして日本産ワインと、“ニッポンの酒”がじわじわ来ていますから、これは期待大です!
店舗は、お隣の老舗お米屋さんの一部を改装したとあり、モダンながら太い梁が立派な町家。2階に上がれば木村英輝氏の大胆な葡萄の絵が壁面上部に踊ります。
2階にはワインセラーもあり、日本ワインが常時300本!
これだけでも期待値が急上昇↑↑するってもんです。
開店直後でほかのお客様がいないのをよいことに、上へ下へと店内を見て回り、ようやく着席。
落ち着いたところで早速、イチオシメニューをうかがいます。
ここ澄吉の大将・森本さんは、和食一筋20年のベテラン。
そして女房役のソムリエ・吉河さん(男性)が、大将の料理に合うワインを提案してくれます。
今日はひとまず、お二人にすべてをお任せしてみようと思います!
最初に出てきたのは、伝助穴子のお造り。
かるく焙った伝助穴子は塩でいただきます。
伝助穴子は香ばしく、かつ、ぷりぷりした食感がますます食欲を刺激します。
これはとてもいいスターター!
そして合わせたのは「シャトー・メルシャン マリコ・ヴィンヤード シャルドネ」という白ワイン。
メルシャンは140年前から日本でワインを造っていて、今でも技術力の研鑽を怠らない尊敬すべきワイナリーなのです。
このワインは樽熟成させているので飲みごたえあり。でもシャルドネらしい爽やかさも決して失っていません。
伝助穴子は、添えてあったレモンを絞ったり、薬味と一緒にいただいたりすると、味わいの変化が楽しめます。この二つの組み合わせは、穴子とワインが手に手を取り合っているようで、食べるほどに、ますます旨くなっていきました。
続いては澄吉さんのメニュー冒頭にまします、超イチオシメニューを。
「和牛もつ煮込み串」は、串に刺した和牛もつを酒粕と八丁味噌で煮込んだもの。仕上げに軽くあぶってあり、酒粕や味噌の甘みがぐぐっと引き立ちます。
「こんな料理に合わせるのは、やっぱり赤ですね!」
と、登場したのは「マスカット・ベリーA プライベート リザーブ」。宮崎県の都農(つの)ワイナリーの赤ワインです。
「日本の赤ワインは濃厚なコクや渋みが出づらいのですが、こちらは樽熟成させていて、木のニュアンスがあります。若々しいというより、大人っぽいワインですね」
吉河さんの話を聞きつつ、どらどら…、とひと口。
「お、おおー!!」
思わずうなってしまったのは、味付け・食感ともにしっかりした「和牛もつ煮込み串」のうまみを、ワインがバシっと受け止めたから。
このワインは時間がたつと徐々に味や香りにふくらみが出てより芳醇に。味が柔らかく解けてきたところに、もつ煮込み串のソースがまた合います。串がなくなっても、残ったソースでもう1杯行けそうな勢いでした。
さて、和食と言えばやはり米!
私はコナモンも大好きですが、コメモンももちろん大好きです。
ワインを飲んでいながらも、やはり和食とくればコメも欠かせない気持ちになります。
しかしコメモンとワインって、どんな組み合わせになるのかな…。
で、登場したのは「鯵寿司」!
「鯖(さば)」ではなくて「鯵(あじ)」のお寿司です。
対するワインはふたたび白に戻り、仙台秋保(あきう)醸造所の「KOSHU 2016 甲州 白」。
仙台秋保醸造所は震災の後にできた若いワイナリー。
東北を盛り上げたい、ブドウを使って盛り上げたいという思いを持って作られました。
今は自社で栽培したブドウでの醸造をめざし、努力を続けられています。
こういう話に弱い私は、とにかく応援したくなってしまいます。
万華鏡のようなラベルが綺麗なこのワイン、
「最初の白ワインとは違って、少し甘みがあります」
と、吉河さん。
鯵寿司は昆布、酢飯、〆た鯵に辛子などが何層にもなっています。ここは男らしく、一口でいただくぜ!
黒米のプチプチ感や青シソの爽やかさも面白く、鯵の酢〆具合もちょうどよし。
こんなお寿司を思いつくなんて、大将、天才ちゃう!?
十二分にお寿司の味を楽しんで、「KOSHU 2016 甲州 白」を一口。
「すっごく合ってる!」
ブドウの甘さは邪魔になるどころか、むしろお寿司の味わいをぐっと引き立てます。
白ワインはドライな味わいの物が人気ですが、和食はみりんや砂糖を使うせいか、こうした甘みのあるワインもよく合います。これは新たな発見でした。
開店直後にやってきましたが、次々とお客さんやってきて2階からは楽しそうな笑い声も聞こえてきます。
澄吉さんは、しっかり食べ飲みも、ひと皿、ふた皿とワインを少しなど、お一人でも楽しめるお店です。
いろんなお客様に、和食と日本のお酒のコンビネーションを楽しんでほしいと意気込みを話してくれた大将・森本さんとソムリエ・吉河さん。
お昼もランチ営業されていて、もつ煮込みやお刺身、唐揚げ定食などが楽しめます。
もちろん昼飲みもOK!
改めてメニューを見ていると、「厚切り牛カルビクラフトビールソース白みそ仕立て」はじめ、まだまだ食べたいものがたくさんあります。
これはまた近々来なくては! と心に誓った藤松でした。
店舗・施設名 | 日本のお酒と肴 澄吉 |
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住所 | 京都市中京区押小路通室町西入蛸薬師町291-3 |
電話番号 | 075-212-3800 |
営業時間 | 昼 月~金 12:00~14:30 夜 平日 18:00~23:30 土・日 16:00~23:00 |
交通 | 京都市営地下鉄「烏丸御池」駅下車 徒歩3分 |
ホームページ | http://www.sumiyoshi-kyoto.jp |
Writer藤松幸一
Writer藤松幸一
南区の業務用酒販店・株式会社ふじまつの社長。 美味しい料理とお酒大好きな1975年生まれ。 『飲食店のトータルサポート』 をテーマに、ただ売るだけでなくお客様がご繁盛して頂ける環境づくりをお手伝います。 面白おかしく、たまには真面目に素敵なお店情報をお届けします。
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