グルメ・お土産

2017.04.13

こんにちは。あんこ好きライター、かがたにです。

 

みなさま、お花見は楽しまれましたか?

今年の京都の桜はどこも「当たり」でしたね。

 

花よりあんこ、なワタクシとしては、お花見団子も良いのですがやはりここは「さくらもち」を選びたいと思います。

 

今回ご紹介するのは、「御菓子司 緑菴」さんの「さくらもち(税込390円)」。

友人の手土産で初めていただいた時から、再会を熱望していたあんこです。

 

老舗の「末富」さんで修行をされたご主人が一人でつくっておられ、店頭の対応は、とても気さくな奥様がしてくれはります。

 

最寄りのバス停は、市バス32系統の「南田町」ですが、銀閣寺道から桜を愛でつつゆっくりと向かうのも良いでしょう。ゆるやかな鹿ヶ谷通のカーブを曲がると看板と暖簾が見えてきます。

 

店先には季節の商品と干支の土鈴が飾られており、そこに漂う風情を写し取りたかったのですが、

私の腕前では、「わらび餅をロックオンする鶏の図」になってしまいました。

この鶏の如くわらび餅にも心惹かれつつも、初志貫徹!

我が愛しのさくらもちと対面します。

店内には和菓子の並ぶ小さめのガラスケースがあり、

入り用の数を伝えると奥の棚から新しいものを出してきて、箱詰めをしてくれはります。

さくらもちが店頭に並ぶのは3月上旬から4月中旬、あとは桜の開花状況次第とのこと。

(今年は4月20日ごろまで販売されるようです)

大きな桜の葉、2枚に挟まれた淡い桜色が可憐です。

以前いただいた時はもっと白っぽかった印象なのですが、そこは「手作りゆえの日々のさじ加減」による揺らぎだそうです。

 

緑菴さんのさくらもちは、とても柔らかいので、厚かましいとは思いつつ特別に店内でも撮影させていただきました。

このさくらもちを乗せているお皿!

素敵だな~と見惚れていたら、故・加藤渓山先生の白磁とのこと。

 

気さくでとっても優しい奥様が、笑顔で

「これ落としたら、私も怒るわよー!」

と凄まじき圧をかけてきます。

(ひぃー!違うお皿に移して頂けばよかったー!)

 

ちょっと失礼して、上の葉をとったバージョンも。

鞠桜を想わせる、ころんとした高さのある丸みがあります。

表面からはあんこの透け感は感じられません。

 

さくらもちの葉っぱは、「外します派」と「一緒に食べます派」が長きに渡る不毛な戦を続けていますが、どうするかは、個々のさくらもちの味や食感に合わせて個人で判断すればいいと思います。

ちなみに、こちらのさくらもちに関しては、私は「外します派」に一票です。

 

一緒に食べずとも、葉の豊かな香りと塩気はしっかりと感じられますし、何よりもまず、最も細かい「かしら道明寺」の繊細な粒感はダイレクトに味わってこそでしょう。

確かに粒なのに、口の中でバラけずに飲み込まれていく、このしっとり&もっちりのファーストコンタクトに驚いて欲しいです。

 

続いてやってくる丹波産小豆の滑らかなこしあん。「あんこは和菓子の命やから」と全てのあんを自家製で炊いておられます。丹波産小豆として生まれたからには、こんな風になりたいなと思う、素晴らしいあんこです。

 

うっかりすると、自分が食べていることに気づかずに一瞬でなくなるほど、するすると入っていきます。

それでいて、もう一度会いたい(食べたい)と思わせる余韻を葉の香りや塩気とともに残すこしあんです。

 

食べかけの断面はとてもお見せできないので、帰宅してから我が家で一番切れ味の鋭い有次の包丁で切ってみました。

いやはや、こんな柔らかいあんこを柔らかい餅で、よくぞこんなに美しく包んでくださいました!という柔らかさ。ご主人の職人技に脱帽でございますよ。

 

普段はこんな風に切ることはないので、断面をみて、初めてわかったことも。

上の方が道明寺に厚みがあり、底面は桜の葉とあんこの距離が近いんですね。

私が感じたファーストコンタクトも、あんこの余韻も全てはご主人の掌の上で転がされていたということで。

 

どうもごちそうさまでした。

 

こちらは番外編。フード持ち込みOKのクラフトジンのお店で、桜入りクラフトジンと一緒に。

昼間の可憐さとは打って変わって、雨に洗われた夜桜のような艶姿じゃありませんこと?

Information
店舗・施設名 御菓子司 緑菴
住所 京都市左京区浄土寺下南田町126-6
電話番号 075-751-7126
営業時間 9:00〜19:00 第2・4水曜定休
交通 市バス

 5,17,203,204系統 ”浄土寺”下車 徒歩5分

 32系統 ”南田町” 下車 徒歩1分

 100系統 ”法然院町”下車 徒歩3分

 102系統 ”銀閣寺道”下車 徒歩7分

地下鉄

 東西線 ”蹴上駅”下車 徒歩20分
ホームページ http://www.ryokuan-kyoto.com/

Writerかがたにのりこ

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Writerかがたにのりこ

あんこをこよなく愛し、月に2回は自宅で餡炊きをするフリーライター。 元・漉し餡党、現在はあんこ博愛主義者。

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