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今年も暑い夏がやってきました、最近レンチン調理の時短料理ばかりしているデジスタイル京都スタッフのタムラです。日中のギラギラした太陽の下で買い物へ行って、台所に立って火を使って食事の用意をする、想像しただけで疲れますね。
そんな時に利用したいのが、お惣菜!
しかし揚げ物や煮物…毎回似たり寄ったりのメニューにちょっとアキアキしてる、なんてことないでしょうか?今回は、日本でまだまだ馴染みがないフランスのお惣菜「シャルキュトリ」の専門店、京都・岡崎で2022年にオープンしたばかりの「メゾン ドゥ シャルキュトリ エム」をご紹介します。
まず、「シャルキュトリ」を初めて聞いた人は、人前でこの名前がスラスラ言えるように今の内から練習しておくことをオススメします、なぜなら近いうちにブームが来て「今夜はシャルキュトリにしようか」なんてサラッと言えたらかっこよくないですか!?
シャルキュトリ(charcuterie)とは、ハム・ソーセージ・ベーコン・パテなど、食肉加工品全般を意味するフランス語で、それらを販売する店舗の総称でもあります。
デザートを担当する人をパティシエと呼ぶように、シャルキュトリを作る人をシャルキュティエと言い確立されたポジションなのです。
サラミは熟成期間違いで右から1、2、3か月熟成
今回お話を聞いた、このお店のオーナーであり円居グループの代表取締役社長 伊藤文彰氏がこのお店をオープンされたのは、なんとコロナ禍の2022年。本場フランスで料理を学び、帰国後は都内でレストランを経営、長年の夢であったシャルキュトリ専門店をつくりたいと思った時に思い浮かんだ場所が、生まれ故郷である京都。
伊藤氏は日本シャルキュトリ協会の副会長も務められており、フランスの素晴らしい食文化を知ってもらいたいという思いから、パリの姉妹都市であり歴史ある伝統産業が今なお息づく、そして食材の供給が安定している京都を選んだ、とのこと。
お店のスタッフはパテ・クルートコン クールアジア⼤会で3度の決勝進出をしたシェフの川村明浩氏の他にベルギー出身でシャルキュティエ歴10年のギヨーム氏。お二人の切磋琢磨する姿に本物のシャルキュトリを日本で伝えようとされている意気込みが店内からも感じられます。
また関西のラクジュアリーホテルへも提供されているというのも、既にお墨付きな雰囲気が漂っています。
左から、ギヨームさん、伊藤さん、川村さん、
ところで、シャルキュトリはフランス人にとってどのようなものなのでしょうか?
在日のフランス人が現地と味が違って恋しい食材に、チーズとチョコレートの次にシャルキュトリが入ってくると耳にしたことがあります。日本人の感覚に置き換えると、例えば深夜に無性に食べたくなる専門店のラーメン、それに近いのかもしれません。もちろんインスタントをありますが、深い味のだし汁や程よい硬さの麺は専門店でしか堪能できないプロの味ですよね。
フランスでは食事前に軽くお酒を楽しむ時のおつまみに、ハムや鶏レバーのパテが塗られたバケットのシャルキュトリをいただきます(これを聞くだけで、シャンパンが恋しくなる!!)。
また、マルシェで量り売りされている作りたてのパテ・ド・カンパーニュを買って、赤ワインを持ってピクニックに出かけたり、まさに庶民の生活に必須の日常食ともいえるのではないでしょうか。在日フランス人のお客さんのリピーターがこちらのお店は多いことに納得です。
食とは販売店と消費者だけで完結するのもではないと、強調される伊藤氏。メゾン ドゥ シャルキュトリ エムでは、添加物を極力減らした製法をとり、肉の仕入れにはこだわられているとのこと。特に豚肉は解体してから2~3日以内の京都産を使用。またジビエは、山城の食肉加工販売より購入、家畜にストレスかけないことや里山の環境保護にかける生産者の思いに共感されたそうです。
美味しく安全で質の高い食材を選ぶことも大切ですが、食材を取り巻く環境やそこで働いている人の思いを大事にし、持続可能な供給循環を尊重したい。そんな思いがつまったシャルキュトリを味わっていただきたい、とおっしゃる伊藤氏。
ジャンボンブランは地元京都の豚もも肉を使用のハム、発色剤を使用していない自然な色が特長
お店のドアをあげると、正面に様々な種類のハムやベーコン、パテが陳列されています。熟成期間が異なるサラミなど種類が豊富なので、お店の方と自分の好みを相談しながら購入するのも楽しそう。
そして右手のショーケースには、クミンと燻製の香りのソーセージやスパイシーソーセージ等…読み上げるだけでお腹一杯になりそう。
上段の色鮮やかな惣菜デリコーナーでは、燻製の香りの鶏レバームースや野菜のラぺ。更にはフランスの有名なボルディエバターまで揃っていて、贅沢なフレンチホームパーティーができそう。
あと忘れてならないのが、シャルキュトリと言えばバゲット!こちらも店内で販売されています。外がクリスピーな本場フランス食感のバゲット、これって意外と再現されているパン屋さんが少ないので是非ともこちらでそろえたいですね。
パテ・ド・カンパーニュという田舎風パテは豚ひき肉に野菜や卵を混ぜて作られたフランスの伝統食
店内に併設されたイートインスペースでは、ランチプレートも頂けます。今回頂いたのは「アシェット・ドゥ・シャルキュトリ」シャルキュトリ初心者に是非トライしていただきたい1皿、ここから好きな味を見つけ出し、帰りにテイクアウトで買ってかえるもいいですね。
そして個人的に絶対食べて頂きたいのは「フレンチミートパイ・フリアン」京都産の豚と仔牛のひき肉がジューシでリッチな味わい、混ぜられたハーブが大人な風味を更にアップしてくれる。こちらはテイクアウトもできるので、店内のシャルキュトリと一緒にお持ち帰りすることもできます。
アシェット・ドゥ・シャルキュトリ(2人前)3,000円、夕方にアペロとしても◎
フレンチミートパイ・フリアン 1,820円、サクサクの食感にジューシーなお肉のパイはサラダ、スープに本日の1品付
艶やかなお惣菜はパーティーの盛り上げ役として
京都市内中心からやや離れているので、正直気軽に行けるとは言い難いのですがフランスに行って食べることを考えたら近いですよね。今は円安ということもあり、いやらしい話ですが、現地でこの内容を食べたら3倍はするのではないでしょうか。そして何よりお肉の味がまろやかで、日本人の味覚に“良い意味で”合わされた繊細さがある味付けで、現地のものより食べやすいと感じました。
今年の夏はメゾン ドゥ シャルキュトリ エムで大人買いしたお惣菜をいただきながら、オリンピックをテレビで観戦しつつ、現地に行った気分に浸る、というのはいかがでしょうか?
店舗・施設名 | メゾン ドゥ シャルキュトリ エム(maison de charcterie M) |
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住所 | 京都市左京区岡崎円勝寺町 91-66 |
電話番号 | 075-754-1186 |
営業時間 | ■テイクアウト 10:00 – 18:00 ■イートイン 11:00 – 18:00 L.O.17:30 定休日 / 月曜日 |
交通 | 市営地下鉄東西線「東山駅」より徒歩7分 京都市バス「岡崎公園美術館・平安神宮前」より徒歩3分 |
ホームページ | https://maison-de-charcuterie-m.com/ |
Writerデジスタイル京都スタッフ
Writerデジスタイル京都スタッフ
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