ようこそ、おおきに。映画ライター椿屋です。
みなさん、京都お好きですか? れんが、お好きですか?
春本番。京都のハイ&トップな観光シーズンがやってまいりました。遠出は、コロナ禍前となる2018年11月の伊根町以来!
手抜き化粧にすっかり慣らされたマスク生活ともおさらばでき、気分は晴れやか~♪ 学生さんたちは春休みを謳歌されていることでしょう。
そんな春のおでかけ先としてご紹介したいのが、「舞鶴赤れんがパーク」でございますよ。
(c)舞鶴フィルムコミッション
こちら、明治時代の貴重な建造物が集う海軍ゆかりの場所。倉庫群はもちろん、丸ポストや壁を伝う蔦など、フォトジェニックな要素が満載です。ノスタルジックかつレトロな雰囲気を肌で感じられるだけでなく、数多くの映画・ドラマのロケ地として大活躍しております。
パーク内のカフェでは、「海軍割烹術参考書」「海軍四等主計兵厨業教科書」「海軍厨業管理教科書」といったテキストにルーツのある「肉じゃがコロッケ海軍カレー」や「肉じゃが丼」をはじめ、「海軍ワッフル」「海軍ロールケーキ」「海軍ラムネ」といった海軍グルメが楽しめます。
また、現存する日本最古級の鉄骨れんが建築をリノベーションした世界初のれんがをテーマにしたミュージアム「赤れんが博物館」なるものまで! 世界四大文明のれんがはもちろん、各国のれんがとその歴史を展示されていて、れんがの積み方を学ぶこともできちゃいます♡(穴太衆好きとしては、施工技術は見逃せません!!)
また、近くには東郷邸や海軍記念館、舞鶴航空基地といった見どころも盛りだくさん。イベント時以外にも見学できるスポットが多く、おでかけ先には最適です。一般公開の日程は、舞鶴地方隊のHP(舞鶴地方隊 オフィシャルサイト (mod.go.jp))でチェックしてくださいませ。
わたくしが訪れた日は、あいにくの雨。横殴りの雨! もはや暴風雨!!
ですが、この日は歩いてすぐの北吸岸壁に海上自衛隊の護衛艦が停泊していて、艦内見学ができるというではありませんか! 運が良いんだか、悪いんだか……。
雨に殴られながら乗り込めば、立派なヘリコプターを手の届く距離で見ることができてテンション爆上がり↑↑↑
ぐっしょり濡れた足元の寒さも一時吹き飛ぶほどでございました。
隊員さんに見守られながら記念撮影のためのポーズを取ろうとした瞬間——
突風に襲われ、傘はご臨終。チーン……
パークの入り口にはロケ地MAPがあり、それぞれの場所でどんな撮影がされたのか知ることもできます。知ってめぐると面白さも倍増しますので、最初にチェックすることをお勧めします。
看板にもあるように、2015年公開の『日本のいちばん長い日』をはじめ、2016年公開『海賊とよばれた男』、続く2017年に公開された『鋼の錬金術師』にも登場する赤れんが倉庫群。その後の『あの日のオルガン』(2019年)や『天外者』(2020年)あたりは記憶に新しい作品です。そして、そこに新たな作品がもう一本加わります。
それが、2023年3月17日に公開となる『わたしの幸せな結婚』、略して「わた婚」!
先日行われた「第46回日本アカデミー賞授賞式」において、映画『月の満ち欠け』で新人俳優賞と優秀助演男優賞のダブル受賞を果たした目黒蓮さんが主役を務める話題作でございますね。
舞鶴でのロケ期間は2022年の2~3月。数十年ぶりの記録的大雪が続くなか、ほぼ毎日スタッフ総出で雪掻きするという過酷なロケになりました。苦労したのは「雪だけですね(笑)」と、塚原監督がおっしゃったほど。
(c)舞鶴フィルムコミッション
物語の舞台は、明治・大正期を思わせる架空の世界。心を閉ざしたエリート軍人・久堂清霞(目黒
蓮)と、家族に虐げられて育った少女・斎森美世(今田美桜)の政略結婚から始まる異色ともいえるラブストーリーです。時代劇でもありSFでもあるため、その世界観を表現するには広い場所が必要だったといいます。
歴史ある建物は大々的に飾りこまれ、クライマックスのかなり派手な戦闘シーンで登場します。あまりに豪快なバトルっぷりに、使用したのは外側だけで中はセットを組んだのかしら?と疑ったほど。いやはや、完全オールロケでした。恐るべし、舞鶴!
ちなみに、映画初日の3月17日から赤れんがパーク3号棟南側では、映画公開を記念して特別展示が開催されます。劇中に登場する衣装・小道具などが間近で愉しめるので、聖地巡礼がてら「わた婚」の世界を存分にご体感あれ。
店舗・施設名 | 舞鶴赤れんがパーク |
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住所 | 京都府舞鶴市字北吸1039-2 |
電話番号 | 0773-66-1096 |
営業時間 | 9:00~17:00 |
交通 | 【電車の場合】 JR東舞鶴駅よりバス(京都交通)で約10分、徒歩なら約20分 【車の場合】 京都から(約1時間50分) 京都縦貫自動車道→沓掛IC→舞鶴東IC→R28→R27 |
駐車場 | あり |
料金 | 無料 |
ホームページ | https://akarenga-park.com |
Writer椿屋 山田涼子
Writer椿屋 山田涼子
京都拠点の映画ライター、グルメライター。合言葉は「映画はひとりで、劇場で」。試写とは別に、年間200本以上の作品を映画館で観るシネマ好き。加えて、原作となる漫画や小説、テレビドラマや深夜アニメまでをも網羅する。最近Netflixにまで手を出してしまい、1日24時間では到底足りないと思っている。
Twitter:@tsubakiyagekijo