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こんにちは、ライターの小澤まみです。
3,000種類以上の「京うふふスタンプ」。それらを組み合わせて、自分だけのオリジナルデザインが作れます。ノートや手帳を彩ったり、手紙やはがきで季節をお知らせしたり。スタンプのデザインはもちろん、押す位置やインクの色によっても異なる表情を楽しんで!
今回ご紹介するのは、IT業界出身の店主が手掛けるはんこ屋、『田丸印房』です。
阪急電車「京都河原町駅」より徒歩3分。新京極商店街の中にある『田丸印房』は、創業110年の印章専門店です。
二代目店主・田丸勇さんは、祇園祭の菊水鉾の篆額(てんがく)や比叡山延暦寺、八坂神社の石碑などを寄贈し、京都近郊の文化発展に寄与してきました。
近所の子どもには、日本初の映画スター・尾上松之助の似顔絵をゴムに彫ってあげていて、これが「京うふふスタンプ」の原点となっています。
文字を彫刻するという技術を基に、線を組み合わせるという視点で構成しているデザイン。ただ単なるイラストではなく、押しやすさを重視しています。スタンプに適した線種で描く点にこだわっているため、ほとんどが書き下ろし。線の美しさが自慢です。
インク切れが良く、軽い力で押せるのは、はんこ屋としての凹凸技術がなせるわざ。ゴム枠など、スタンプデザインとは関係のない部分(余りゴム)をカットしているのも、きれいに押せる秘訣です。
持ち手部分の四隅角を削っている(角落とし)ため、ずっと押していても手が痛くなりません。
余りゴムカットも、角落としも1つ1つ手作業。スタンプに温もりを感じるのは、材質が木だからというだけでなく、作り手の想いが込められているからです。
人気のシマエナガを筆頭に、3,000種類以上ある「京うふふスタンプ」。店内に所狭しと並んでいるスタンプの中から、お気に入りを見つけるのは、宝探しをしているよう。だじゃれシリーズ、生き物、植物などなど。どれにしようか悩む時間もまた楽しい。種類豊富なので、どんなシーンにも使えます。
店内には、スタンプの見本押しがたくさん展示してあります。どれにしようか悩んだら、参考にしてみては。
家業を継ぐ前は、IT業界にいた5代目店主・田丸琢さん。しかも、配属先はデジタル認証の部署…!IT業界と実家の印章専門店、まるで正反対の世界にいました。
転機は29歳。40年前から先代が先駆的に作っていた先生向けのスタンプで、新しいものづくりができるのでは?店をつないでいきたいとの思いから、家業を継ぐことに。
田丸さんが描いている、中学校以上の先生向けの「京うふふスタンプ」の「ひとこと」シリーズ。人物にかけた、だじゃれはユーモア抜群です。歴史上の人物は、一目見たら誰かわかるくらいそっくり!
デジタルとアナログ、両方の武器を持つ田丸さん。次に考えている商品は、はんこの使い方や、価値が大きく変わるものだそう。年内発売予定なので、お楽しみに!
スタンプを1個ポンっと押すのもいいですが、いろいろなスタンプを組み合わせると、より気持ちや季節を伝えてくれます。
スタッフの瀧本瞳さんに、ひまわり畑をイメージした暑中見舞いを作成してもらいました。ちょっとしたコツで失敗が減り、きれいに押すことができるので必見です!
・京うふふスタンプ:「暑中 丸」(税込1,320円)、「ひまわり」(税込880円)、「ひまわり葉トーン」(税込605円)、「ひまわり葉白」(税込605円)
・インク:color palette(カラーパレット)…イエローシェイド(税込935円)、artnic(アートニック)…グリーン(税込242円)、いろもよう…栗色(税込715円)
・紙
・セロテープ
スタンプを押す前に、セロテープでスタンプの表面に付着したほこりを取り除きます。ゴムなので吸着しやすく、目に見ないほこりが付いているからです。
スタンプはインクにギュッと押し付けるのではなく、ポンポンと軽くタッチするように付けていきます。
小さいインクの場合は、利き手にインクを持って、下にスタンプを置いて、上から叩きつけるようにインクを付けます。印面に光を当て、キラキラ光っていると、インクが付いている証拠です。
まずは「ひまわり」から。スタンプを紙に押し付けたら、利き手と逆の手で固定して、利き手でひらがなの「の」の字を書くように、2周動かします。こうすると、きれいに転写されるそうです。
ひまわり畑をイメージしているので、紙からはみ出るくらいダイナミックに押していきます。微妙に色が異なり、1つとして同じひまわりにならないのは、グラデーションのインクならでは。
グラデーションのインクを使用する時は、スタンプを少しずらしながら、ポンポンと軽くインクを付けるのがポイント。同じ位置でインクを付けると、色がくっきりと分かれてしまうからです。
空いているところに「ひまわり葉トーン」と「ひまわり葉白」を押していきます。2種類押すことで、より葉っぱっぽくなりました。
バランスを見ながら「暑中 丸」を押したら完成!
かっかわいい…!本当にひまわり畑にいるみたい。送った相手に、元気も届けられそうです。
『田丸印房』のHPでは、スタンプの押し方やインクを付ける時の注意点などを動画で紹介しているので、HPも参考にどうぞ。
私も自分の屋号のスタンプを作ってもらいました!「フリースタンプ」(税込3,080円)
「子どもの名前に、その子の好きなイラストを一緒に添えてあげると、まだ字が読めなくても、自分のものだと理解できる」と田丸さん。子どもの描いた絵にスタンプを押すと、一気に作品感が増す気がします。インクさえ変えれば、半永久的に使えるスタンプ。プレゼントにおすすめです。
プラスチックや布、革にも使えるスタンプ台「StazOn(ステイズオン)」(税込693円)。「StazOn」を使用すれば、おもちゃや長靴などの持ち物から、幼稚園や学校グッズまで、幅広く対応できます。専用クリーナーで消せるので、失敗も怖くありません。
たくさん集めたくなるスタンプやインク。組み合わせ方は無限です。『田丸印房』の店舗やインスタでは、「こんな使い方、色使いがあるのか!」に出会えます。スタンプで手帳やノート、手紙に彩りを添えてみませんか?
店舗・施設名 | 田丸印房 |
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住所 | 京都市中京区新京極通四条上ル中之町537番地 |
電話番号 | 075-221-2496 |
営業時間 | 10:00~18:00 定休日:無休 |
交通 | 阪急電車「京都河原町駅」駅より徒歩3分 |
ホームページ | https://tamaru-online.com/ |
Writer小澤まみ
Writer小澤まみ
読み手よし、書き手よし、世間よしの「三方よし」のライターになりたいと日々精進中。文房具、コーヒー、お花、神社、サッカー好きの1児の母。
書いて縁を結ぶ「京都書縁」で、日々ブログを書いています。
WEB:https://kyotoshoen.com/