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2022.05.23

読み手よし、書き手よし、世間よしの「三方よし」のライターを目指している、小澤まみです。屋号「京都書縁」に込めた“書くことで縁を結ぶ”を大切にして、大好きな京都について綴っていきます。

 

コロナ禍、家で仕事をする方も増えました。と同時に、なかなかオンとオフの切り替えができなかったり、作業スペースが整っていなかったりの悩みも。おしゃれで使いやすい文具があれば、きっと悩みを解消してくれて、仕事のモチベーションも上がるはず。

 

今回は、創業100年以上の紙器メーカーが運営する箱専門店、『BOX & NEEDLE』をご紹介します。

 

世界初の箱専門店『BOX & NEEDLE』

『WORK & SHOP by BOX & NEEDLE』提供

 

2009年11月、東京の世田谷区二子玉川にオープンした『BOX & NEEDLE』。世界初の箱専門店です。

 

2014年5月には、アトリエ兼ショップの『WORK & SHOP by BOX & NEEDLE』が京都にオープンしました。場所は、地下鉄「五条駅」より徒歩3分。エレベーターのボタンを押すのが楽しくなるような、レトロなビルの3Fです。1Fには姉妹ブランドの『&PAPERS』が入っています。

思わず中をのぞきたくなる入り口。店内には、色とりどりの大小様々な箱が。暮らしをととのえる箱、空間を彩る箱、机周りを整理する箱とカテゴライズされていますが、何を入れても、どんなふうに使用してもOK。「羅針盤」を意味する店名は、「箱を媒体として、誰かに想いをおくる、その矢印のお手伝いをしたい」という想いが込められています。

 

『WORK & SHOP by BOX & NEEDLE』提供

 

同じ柄でも、切り取り方によって柄の出方が変わります。それらを組み合わせた箱は手作業のため、ほとんどが1点もの。まさに一期一会。運命の出会いがありますように!

 

創業のきっかけは「捨てられない箱を作りたい」の想いから

『WORK & SHOP by BOX & NEEDLE』提供

 

『BOX & NEEDLE』代表の大西景子さんの実家は、大正8年創業の老舗紙器メーカー『マルシゲ紙器』です。山科に工房を置き、貼り箱を中心にトムソン箱(組み立て式の箱)や段ボール箱を制作。『BOX & NEEDLE』や、景子さんの弟の脩平さんが、友人と3人で立ち上げた『&PAPERS』の運営も行っています。

 

当時、『マルシゲ紙器』の社長だった父・繁一さん(現会長)の作った箱を見て、自分も「捨てられない箱を作りたい」との想いから、『BOX & NEEDLE』が生まれました。

 

『WORK & SHOP by BOX & NEEDLE』提供

 

貼り箱とは、厚紙を組み立てた箱に、化粧紙を貼り付けた箱のことです。ニカワという動物性の接着剤を使用しています。

 

熟練した職人たちが、一つ一つ手作業で作成している貼り箱。土台の厚紙・白ボール紙が見えないように、外側の紙がよれないように貼るのは難しく、まさに職人技です。長く丈夫に使い続けることを念頭に作られた箱。8年以上愛用しているお客さんもいるそうです。

 

名前までキュートなペン立て

山科の工房スタッフが考案した「PENTATE SISTERS(ペン立てシスターズ)」(税込2,750円)。三角形の箱を組み合わせたペン立ては、ペンや定規、クリップ、付箋、消しゴムなど、文具に合わせて分けることができるので、取り出しやすそう!

『WORK & SHOP by BOX & NEEDLE』提供

 

かわいくて使いやすいだけでなく、選ぶ時のワクワク感を味わいながら、自分だけのオリジ

ナル ペン立てが作れます。

 

(1)長方形か正方形の土台を選ぶ。

(2)好きな柄、高さの三角形の仕切り箱を1つ選ぶ。

(3)高さ自由、無地の三角形の仕切り箱を3つ選ぶ。

 

ボンドなどでとめているわけではないので、気分や季節に合わせて、簡単に着せ替えられるのも魅力です。

 

大人になった今こそほしいお道具箱

幼稚園や小学生の頃に使っていたお道具箱は、デスク周りの書類や、文房具を整理するのにとても便利。ロラン・バルトの写真論から名付けられた「punctum(プンクトゥム)」(A4 税込4,400円)は、“突き刺すもの”という名前通り、箱を開けると柄が目に飛び込んできます。外側の紙は色によって手触りが異なるので、好みの手触りで選んでみても。

 

毎月開催しているオーダーメイドフェアでは、手数料なしでオーダーできます。過ぎてしまいましたが、お道具箱は2月頃に開催。30~40種類の中から内側の紙を選べるので、必見です!

 

ペンや付箋などの収納に、「punctum(プンクトゥム)」と同じカラーの専用の仕切り箱も販売しています。また、『BOX & NEEDLE』と言えばのたくさんの箱の中から、自分好みを探すのも楽しい!

 

インテリアの主役にも

『WORK & SHOP by BOX & NEEDLE』提供

 

テレワークの心強いアイテムは、まだまだあります。スタッフの臼井さん一押しは、「MT TAPE BOX(マスキングテープボックス)」

『WORK & SHOP by BOX & NEEDLE』提供

 

マスキングテープ専用の箱で、1段タイプ(税込2,970円)と3段タイプ(8,140円)があります。仕切り箱がセットされていて、1段タイプだと15mm幅のマスキングテープが10個ずつ、合計20個も収納できる優れもの。引き出しが少し出ているのも、使いやすいポイント。仕切り箱を取り外すことも可能なので、小箱に変えて、クリップなど細々したものを入れている方もおられるそうです。

 

「Jewelry Box(ジュエリーボックス)」も文具入れに適しているとか。スリム(税込5,500円)とワイド(税込6,930円)の2種類展開しています。スリムは内側に5つ、ワイドは6つの仕切り箱が。文具って、細かいものや種類が多いので、小物を収納するスペースがたくさんあると、整理しやすいですよね。金属の留め金のおかげで、落としても中身が飛び出しません。仕切り箱の柄や色は、変更可能です。

 

『WORK & SHOP by BOX & NEEDLE』提供

 

臼井さんのおすすめは他にもあります。

 

A4サイズの書類の整理にぴったりな書類棚「president(プレジデント)」(税込12,100円)。お部屋に馴染むシンプルな書類箱「BOX CASE(ボックスケース)」(税込1,265円~)は、サイズや高さも選べます。フタが開いてしまわないので、安心して持ち歩くことができる「PEN CASE(ペンケース)」(税込1,925円)。たっぷりとメモを収納できる「MEMO BOX(メモボックス)」(税込2,200円)は、取り出しやすい小窓付き。

 

「こういうのあったらいいな、便利だな」が見つかります!

 

夏が来るのが待ち遠しくなるペーパー

『WORK & SHOP by BOX & NEEDLE』提供

 

店内を彩る箱。その箱に貼られた美しいペーパーは、購入することもできます。ヨーロッパやアメリカ、インド、ネパールなど、17ヵ国のペーパーも扱っていて、その数、数百種類!中には、19世紀の英国人デザイナー「ウィリアム・モリス」の壁紙も。

 

オリジナルペーパーも充実しています。陶芸作家の鹿児島睦さんと、アートディレクターの前田景さんとのコラボ。スイス在住のイラストレーターであり、絵本作家のフーバー・葵さん。カリグラフィーのヴェロニカ・ハリムさん。木版作家の本田このみさん。グラフィックデザイナーのいのうえ彩さん。

 

『WORK & SHOP by BOX & NEEDLE』提供

 

これからの季節にぴったりな、オリジナルペーパーも揃っています。左から「KUKINTA Cream(クキンタ クリーム)」、「RANUNCULUS(ラナンキュラス)」、「Nemu(ネム)」、「Haco(ハコ)」、「NUTS(ナッツ)」、「Green Curtein(グリーンカーテン)」。

 

どれもかわいくて、迷っちゃいます…!

 

お客さんに「海外に来たみたい」と言われたこともある、世界各国のペーパーが並んでいる壁。その国ならではの特徴が出ていて、ペーパーを見ただけで、どこの国か当てられるほどです。

 

夏が待ち遠しくなる柄を、それぞれの国ごとに、臼井さんに紹介してもらいました。花柄はもちろんのこと、青や緑などの爽やかな色、フルーツや海をイメージさせる柄が人気だとか。箱を選ぶ時や、箱の衣替えの参考にしつつ、各国のデザインや手触りの違いにも着目してくださいね。

 

『WORK & SHOP by BOX & NEEDLE』提供

 

色鮮やかなで和紙に近い、柔らかい手触りはネパール。

大柄で、よくポスターに使われることの多いアメリカ。

 

『WORK & SHOP by BOX & NEEDLE』提供

 

世界中で紙製品を展開している、イタリアの『タソッティ社』のプリントペーパーも扱っています。繊細なデザインは、ずっと見ていたいくらい美しい。

 

『WORK & SHOP by BOX & NEEDLE』提供

 

ドイツの柄はイタリアに近いけれど、模様みたいなものが多いのが特徴です。

 

アルコール除菌できる紙!?

『WORK & SHOP by BOX & NEEDLE』提供

 

濡れても大丈夫な紙、オリジナルのラスティングペーパー。医療機関やアメリカのNASAでも使用している特殊紙です。耐水性はもちろん、紙なので軽く、通気性や耐光性、強度も持ち合わせています。アルコール除菌できるので、今の時代、安心して使えますね。縫製加工が可能なので、ペンケースやポーチ、バッグを作ってみては?

 

カスタマイズで自分だけの箱を

『BOX & NEEDLE』の箱の何が良いって、自分好みにカスタマイズできるところです!いつでも購入できるオンラインも良いけれど、ぜひ店舗に足を運んでみてください。大きさや形、デザインなどを選べたり、紙によって全然違う手触りも体感できます。毎月開催しているワークショップやオーダーメイドフェアでは、まさに“自分だけの箱”を手に入れるチャンス。嬉しい出会いが待っています。

 

※商品価格は6月からのものになります。

Information
店舗・施設名 WORK & SHOP by BOX & NEEDLE(ワーク&ショップ バイ ボックス&ニードル)
住所 京都市下京区五条通高倉角堺町21番地Jimukinoueda bldg.3F-303
電話番号 075-748-1036
営業時間 金 13:00-18:00
土日 12:00-18:00
定休日:月・火・水・木
(祝日も休み)
交通 京都市営地下鉄 烏丸線「五条駅」より徒歩3分
お問合せ先 kyoto_ws@boxandneedle.com
Instagram:@workandshop_by_boxandneedle
ホームページ http://boxandneedle.com/

Writer小澤まみ

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Writer小澤まみ

読み手よし、書き手よし、世間よしの「三方よし」のライターになりたいと日々精進中。文房具、コーヒー、お花、神社、サッカー好きの1児の母。 書いて縁を結ぶ「京都書縁」で、日々ブログを書いています。
WEB:https://kyotoshoen.com/

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