ライターのCozueです。
夏休みもやっと終わり、ようやく普段のリズムが戻ってきた今日この頃。
まだまだ続く残暑に、身体の熱をさましてくれる冷たい食べ物の存在は欠かせません。
そんなお悩みを解消してくれる喉越しのよい”そうめん”の存在は、実にありがたいものです。
そうめんに合うものといえば、やはり薬味は外せません。
ちなみに、我が家の定番の薬味はKING OF「ねぎ」。
ねぎを添えることで彩りと風味が増し、そうめんをより美味しくしてくれるのです。
さて今回は、2022年5月に創業20周年をむかえるという「農業生産法人 こと京都株式会社」さんをご紹介します。
京都市伏見区横大路(よこおうじ)に本社工場を構え、京阪 中書島駅から市営バス(横大路車庫行き)にゆられ、下三栖(しもみす)バス停から東へ徒歩3分ほどの場所にあります。
外観の黄色と緑が目を惹く明るくカラフルな本社工場 (こと京都様より写真提供)
お話をうかがったのは、地元・伏見出身といわれる営業部広報担当リーダーの山田紗矢香さんです。
京都の各農家で1300年もの歴史が受け継がれ、今もなお京都の伝統野菜として栽培されている「九条ねぎ」。日本の葉ねぎの代表品種として、京都をはじめ関西エリアでは大変馴染み深い京野菜のひとつです。
こと京都の創業者 山田敏之氏はアパレル企業の営業マンから1995年に実家の農業を継承。
山田氏は、サラリーマン時代から起業したいという夢があり家業を引き継ぐことで「農業でビジネス」をするということに結びついたといわれます。
家業を継承後、農業の現実は大変厳しく経営的にも成立しない状況だったそうです。
山田氏は「農業で売上1億円」という目標を掲げ、今までの多品目の農産物栽培をやめて一年中栽培ができ色々な加工に適している「九条ねぎ」の栽培にターゲットを絞り込みました。
冬場の九条ねぎの「ぬめり」が、やわらかな甘みと風味の良さを引き立てる (こと京都様より写真提供)
2002年5月 こと京都を創業、京都の伝統野菜である九条ネギの生産・加工・販売等を始めました。サラリーマン時代に培った営業センスと人並みならぬ努力の甲斐あって売上増加につながっていったそうです。
こと京都株式会社の社名由来には、3つの「こと」に意味が込められています。
◎ 古都(こと)京都の昔ながらの良いところ(伝統)を発信します
◎ 事 (こと)ものだけの販売ではなく(ストーリー)を提供します
◎ 言 (こと)売ることだけでなく言葉で伝えることに重点を置きます
農業の現状はまだまだ知られてないことが多く、九条ねぎが出来るまでのストーリーをもっと提供し発信することで、より良いものを生み出す意識を常に持って取り組んでおられます。
九条ねぎは、盆地である冬の京都の耐寒から身を守るべく、葉の内部には独特の「ぬめり」があるのが特徴。この「ぬめり」を加熱することによって、より甘みと風味を増して美味しくなるといわれます。
また薬味だけではなく、和え物や鍋物などさまざまな料理にはなくてはならない存在。
山田氏は生鮮の九条ねぎだけではなく、特有の甘さや風味を活かした九条ねぎの加工品を作りたいと考えます。
ねぎの青い部分はビタミンA、B1、C、カロチンが多く含まれ栄養豊富 (こと京都様より写真提供)
そこで紹介していただいたのが、京都市東山区に京野菜を使ったイタリアンリストランテを営む「IL GHIOTTONE イル ギオットーネ」のオーナーシェフの笹島保弘氏(監修)。
そして、京都市上京区で創業200年近くの歴史をもつ老舗食用油専門店の「山中油店」と京都を愛してやまない3社コラボレーションで産声を上げた商品が完成しました。
日本では古くから使われている菜種油、香りづけに欠かせないニンニク、九条ねぎも惜しげもなく使った贅の極み。
ニンニクを入れることによりイタリアン、フレンチ風な仕上がりになる(こと京都様より写真提供)
九条ねぎの良さを知っているからこそ伝えられる美味しさ・食べ方がある(こと京都様より写真提供)
深めの大きな鍋に菜種油、カットしたニンニク、カットした九条ネギを入れ菜種油に香ばしい風味を移すという工程が行われます。
“ねぎ油”とだけ聞くと、先入観で中華のイメージとして思われがち。ですが明らかに違った、いい意味でイメージを裏切ってくれています!
小92g
【京都限定】 「京の九条の葱の油(小92g 860円税込)」
「京の九条の葱の油」は自社工場のみで”手作り”され、京都だけでしか買えない限定販売品となっています。
心を込めて丁寧に手作りをしているので、1日に出来る本数は150本未満という希少価値の高い逸品。
2014年にはフランス(パリ)で行われた世界の食品展示会に出展し、「京の九条の葱の油」の美味しさに現地の人たちの舌を魅了したのだとか。
そういう経緯もあり、2016年からフランスとオーストラリアへの輸出も開始。
毎月10ケース以上の「京の九条の葱の油」が、海外向けに製造されているという。
【京の九条葱の油が購入できる店舗】
こと京都オンラインショップ、山中油店、京都伊勢丹地下食料品売り場、京都駅構内のお土産コーナー、京都の一部の産直市場など
京の九条の葱の油(大 184g )は、1296円税込 (こと京都様より写真提供)
ロゴ・デザインは、「京の九条の葱の油」の監修に携わった「IL GHIOTTONE イル ギオットーネ」の笹島氏に紹介していただいたデザイナーさんに依頼。
また、他商品の「京の九条の葱の味噌」、「京の九条のポタージュ」なども同じロゴ・デザインで統一しています。
そして個人的にいちばん気になる今後の新商品販売についてお聞きしてみました。
広報担当リーダー山田さんいわく、「新商品に関して今すぐにという販売は考えていません。
ですが日々社内では、九条ねぎを通して何が出来るか、どこまで出来るのか模索中。」とのこと。
九条ねぎは生鮮だけでなく、加工品として幅広く組み合わせが出来る伝統野菜です。
今後は九条ねぎをどんな形で皆さまの前にお披露目できるのか、九条ねぎの可能性を追求し続ける「農業生産法人 こと京都株式会社」さんから目が離せません!
2021年秋頃には「京の九条の葱の油」と他商品をセットにしたものを発売予定(こと京都様より写真提供)
まず「京の九条の葱の油」の”香り”を存分に楽しんでいただきたいのです。
良質な菜種油の中に、カットした九条ねぎ・カットしたニンニクを丁寧に煮出しており2つ香りのアクセントがたまりません。
こと京都 広報担当リーダーの山田さんが1番試して欲しいのは、不動のメニュー「卵かけご飯」なんだとか。
ボトルキャップを開けた瞬間、ふわりと香りたつニンニクとねぎのやさしい風味の絶妙さにガツンと食欲が刺激されてしまいます!! (想像だけでも、お腹減ってきませんか。)
ほんわか炊きたての白ご飯に、新鮮な生卵と醤油の風味、京の九条の葱の油を1〜2滴落とし混ぜるだけ。京の九条の葱の油の香ばしさも相まって、いつもの卵かけご飯がワンランクアップした一品に変身!
シンプルな味付けにこそ、ほんまもんの”おいしさ”がよく伝わる(こと京都様より写真提供)
またオイル系の料理にも、手軽に使うことも可能です。「京の九条の葱の油」の中にニンニクが入っているので、手軽に時短パスタやアヒージョなども楽しむことができます。
あとは、バゲットに「京の九条の葱の油」をつけてシンプルメニューとしていただくのも美味しいのだとか。
ほんの少し塩をかけて一緒に食べていただくと、より風味がダイレクトに伝わってくるのだそうです。
変わり種レシピとして、冷奴の上から「京の九条の葱の油」を落としてもいいですし、九条ねぎもパラパラっと落として”追いねぎ”にしてもダブルな贅沢さ。
「京の九条の葱の油」はいろんな食材にプラスすることで、料理のジャンルを問わず”食べ方を発掘していく油”だと語られる山田さん。
常に「京の九条の葱の油」を使った美味しさの開拓・発見をしているといわれます。
伝統を継承しながら新しさも兼ね備えた「京の九条の葱の油」は、妥協のない極上の一本に仕上がっています。
食いしん坊な我が家の「京の九条の葱の油」のいただき方をご紹介します!
夏野菜の王道トマト・ズッキーニ・ヤングコーン・九条ねぎを使った真夏のビタミンカラーレシピ!
トマト、レモン汁の酸味が程よく効いているので、食欲が減退する真夏にはピッタリな「焼き九条ねぎと夏野菜のさっぱりマリネ」
【材料】 2〜3人分
・九条ねぎ・・・2〜3束
・トマト・・・1個(ミニトマトでもOK)
・ズッキーニ・・・1本
・ヤングコーン・・・4〜5本(炒める前にレンジで加熱しておくとよい)
・京の九条の葱の油(炒め用)・・・大さじ3
(マリネ液)
☆醤油・・・小さじ3
☆砂糖・・・小さじ3
☆レモン汁・・・大さじ3
☆京の九条の葱の油・・・さじ1
☆塩胡椒・・・少々
☆鶏がらスープ(顆粒)・・・少々
【作り方】
1.ズッキーニは、輪切りにする(お好みで3〜5mm)
(☆)の調味料を容器に全部混ぜ合わせ、マリネ液を作る
2.フライパンに京の九条の葱の油をひき、最初にズッキーニを両面焼き色が付くまで焼く
3.ズッキーニの中にヤングコーン・九条ねぎを入れ足し、塩胡椒をふり焼き色がつくまで炒める
(2)のマリネ液にカットしたトマト、焼き色のついた熱々のズッキーニ・ヤングコーン・九条ねぎを混ぜ合わせ粗熱をとり容器にうつす
4.粗熱がとれたら、冷蔵庫に約1時間冷やす
5.ガラス皿に盛り付け、冷たいうちにいただきます
夏野菜を焼くことで甘みが増し、レモン汁の酸味と「京の九条の葱の油」が絶妙なアクセントになります。
つめた〜く冷やして、召し上がれ!
店舗・施設名 | こと京都 |
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住所 | 京都市伏見区横大路下三栖里ノ内30番地 |
電話番号 | 075-601-0668 |
営業時間 | 8:00〜17:00 定休日 : 日曜日 |
交通 | ・京阪本線「中書島駅」下車 徒歩15分 ・近鉄京都線「桃山御陵前駅」下車 徒歩30分 ・市営バス「横大路車庫行き」下三栖(しもみす)バス停 徒歩3分 |
駐車場 | なし |
ホームページ | https://kotokyoto.co.jp/ |
WriterCozue
WriterCozue
福岡出身、京都在住。 中学生の頃、修学旅行で訪れた京都に「運命」を感じる。夢にみた京都暮らしが現実になり、専業主婦からライターの名をもつ兼業主婦に。 旅先の地元スーパーや道の駅などで、面白い、珍しいご当地の調味料探しにハマっている。書店巡りも大好きで最高の癒しスポット。 少しずつ身についてきた京都弁、たまに飛び出す福岡弁の方言MIXも気に入っている。