買い物かご除菌装置「ジョキンザウルス」は、どうやって誕生した！？ 株式会社ニューネクス トさんにお邪魔しました！

ジョキンザウルスはどうして生まれた？　

アオイ：「ジョキンザウルス」の相談は、試作ネット経由で入ってきたんですニャ？

松岡さん：世の中のためになるよな、ということで引き受けたけど、実際にはいろいろ考えてんで。「除菌」ってどういうこと？ から始まって。除菌を調べたら、アルコールがある、熱がある、次亜塩素酸ナトリウムがある、温風とかもある。いろんな条件を考えた結果、UV-C（※）やなと。

アオイ：ニャるほど。

（※）アオイ注；UV-Cは紫外線の一種。紫外線の中でいちばん殺菌力が高いんですって。

松岡さん：で、UV-Cの除菌装置を調べていったら、東南アジアに既にあるぜ、と。東南アジアは何年か前にSAAＳがあったから、そういう装置もすでに開発されてたんやな。買い物かご積み重ねてボーンと入れたら除菌できる装置。

アオイ：あらら。もうあったの。

松岡さん：でもな、「ちょっと待てよ」と。UV-Cはまっすぐにしか進まんのよ。だからUV-Cが照射されないところは除菌できてへんで、と気づいたんや。

アオイ：UV-Cの光が当たらないところは、除菌できてないかもしれないのニャ。

■UV-Cの性質に気づいたところがミソでした。それに気づいたのがすごい！

松岡さん：かごは重なってるから、1個ずつ除菌せなしゃあないか。「ほな、（１個ずつ）持ち上げるか」となって、「持ち上げたときに把手の下も照射しないと意味ないよね」ともなって。動きが面白いし、見て安心・安全を感じるというのもあるから、折角なら見てもらおう、と広がって。今回、コロナでしんどい思いしている人の不安を軽減できるのは当然だけど、見てもらったら安心・安全を感じてもらえる。そういう作用もあるよね。お蔭さんで桂川のイオンに行ったら、小さいお子さんからおじいちゃん・おばあちゃんまで立ち止まって装置を見てくれてる。「これ何やってんねん」と。

アオイ：新京極のロンドン焼きみたいニャ。全国で何台入るの？

松岡さん：14台かな。いまは次のステップ検討してる段階。

アオイ：全国のイオンさんが、うちにも入れてほしいって言ってるんじゃないですかニャ？
松岡さん：そういうことも取りまとめてる。それに、これがほんまに世の中のためになるんやったら、ニューネクストから巣立ってもらおうと。

アオイ：巣立つって？

松岡さん：量産するところにお任せする。それが僕らの使命やと思ってるし。経営基盤がしっかりしていて思いを共有してくれるところやったら、もうお渡ししようかなと。

アオイ：知的財産もやっぱり渡すの？

松岡さん：「ジョキンザウルス」は知財のプロに入ってもらって、（知財は）全部押さえたで。今までは知財全部お渡しする代わりに「ここはちょっと使わせてね」といった感じでやってきたけど、僕らが「ジョキンザウルス」を作れんようになったら、怖いやんか。

アオイ：これまでと全然違うのニャ。

松岡さん：今までは「この技術は他所に売りたい。でも使いたいというのだけは守ろう」と下請け的にやってたけど、「ジョキンザウルス」については、僕らはメーカー的な立場になったわけや。いいもんやったら、それは育てていかなあかん。苦労した分、会社のみんなにも還元したいし、だから知財も押さえたよ。特許取るのに、お金いっぱいかかってしまったけど（笑）

■ニューネクストで製作中の「ジョキンザウルス」。現在は京都のイオンモール桂川で見ることができます。

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