「ごぼうの蜜煮」は、甘納豆風のお菓子に仕立てても美味。砂糖蜜の液から引き上げてザルの上などに並べ、水っぽくなくなったところで砂糖をまぶせば完成です。
由香さんは、「かねてから根菜で、甘納豆みたいなものを作りたいなと思っていて。今回、おもちに合わせて立春の雰囲気が出るものを添えたいなと考え、ゴボウを選びました」と話します。お正月の花びら餅やおせちなどにも使われるゴボウは、土の中にしっかり根を張ることから〝家の基礎がしっかりしている〟〝長寿〟などを願う縁起のいい食材ですので、立春の寿ぎの一品にぴったりですね。また、今は研究中という根菜の甘納豆、いつか、まつはのお店に登場するかもしれないとのことですので、楽しみです。
今回、盛り付けに使われた器は、まつはのオープン当初から活躍しているという丸皿です。
「浅過ぎず、深過ぎず、絶妙なかたち。青みがかったグレーのなかに、土の赤みも感じられる、なんともいえない色合いも好きで…。作家さんは不明ですが、とても気に入っています。食事にも、スイーツにも使えて、重宝しているんですよ。マットは黒谷和紙にストライプ柄を漆で刷いた後藤政弘さん(漆作家)のもの。春らしく、綺麗なグリーンのラインが入った、インドの手織りの布を敷いてみました」(めぐみさん)
現在、新型コロナの感染拡大予防の緊急事態宣言の期間中のお店の営業は、テイクアウトで対応の予定とのこと。毎日、5種類くらいお惣菜などを用意し、火曜日~金曜日の午前11時~午後3時に販売されています。好きに組み合わせて、自分用の家呑みセットを作ったりするのもいいかも! 売り切れ次第終了です。
☆毎月、第三日曜に開催する「まつはのティースクール」(講師・ティアス宗筅さん)は実施される予定とのことです。詳細はメールなどで問い合わせを
▲テイクアウト商品は、少しずつパックしたアラカルト方式。好きなものを選んで味わえるのがうれしいですね
▲遊びながら、お子さんもお手伝い。実はこの後、一緒に試食もしたけど、ごぼうや春の香りのソースは今ひとつだったみたい(大人の味ですしね(笑))
▲レシピの話をしながら試食。いつも、めぐみさんの幸せそうな表情に癒されるひとときでもあります
▲庭の一角で干されていたミカンの皮。「これは陳皮として使います! 中華系のお料理のほか、リキュールに漬けたり、お菓子にも利用できるんですよ」とめぐみさん
―次回は〝雨水(うすい)〟をイメージしたお料理のレシピをお届けします
店舗・施設名 | まつは |
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住所 | 京都市中京区二条通富小路東入ル晴明町671 |
電話番号 | 075-231-7712 |
営業時間 | 10:00~17:00(LOは16:30) ※17:00以降の利用については要相談。電話やメール(matuhairoiro@gmail.com)でお問い合わせください。 【日曜・月曜休。都合により臨時休業、長期休暇あり】 |
交通 | 地下鉄「京都市役所前」駅から徒歩約6分 |
ホームページ | https://www.matsuha225.com/ |
Writer市野亜由美
Writer市野亜由美
京都のおいしいお店を訪ねるのが好きなライター。レシピ記事が得意。
今回は、自身のお気に入りのお店「まつは」の西村めぐみさん(写真向かって右側・姉)、西村由香さん(同左側・妹)の協力を得て、簡単に作れて、ワクワクするようなレシピを連載する夢が叶いました。
「お茶をするのも、お酒を飲むのも、ぼーっと過ごすのも好き」という西村姉妹が切り盛りする同店は、2020年2月で6周年。良い塩梅(あんばい)に、かしこまり過ぎず、丁寧につくられた食事やスイーツ、おつまみにファン多数。
WEB:https://www.matsuha225.com/