こんにちは。
上野動物園の新しいパンダ舎「パンダのもり」の完成に、興奮している二木です。
明るいニュースに、心おどりますよね。
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響で、おでかけしづらい状況が続いています。早くコロナ禍が、おさまりますように。そんな思いを込めて、今回は疫病鎮めの神社、今宮神社の「やすらい人形(ひとがた)」と「やすらい守」をご紹介します。
今宮神社は京都の北の方、紫野にある神社です。最寄りは市バス46番系統の「今宮神社前」。46番系統は、祇園から四条河原町や四条烏丸を通り、中心街からも乗りやすい系統。繁華街の四条河原町からはバスで約30分程度。とても立派な朱塗りの楼門が出迎えてくれます。
境内にある「拝殿」は、元禄7年(1694)に造営。登録有形文化財に指定されている
境内は緑が多く、きちんと手入れされていて清々しい空間。広々とした境内には、素戔嗚尊(すさのをのみこと)を祀る疫社、三柱をお祀りする本社のほか、歴史ある建物などの見どころもあります。
この地にはもともと、平安建都以前より、疫神を祀る社があったといわれています。それが、疫社ともども現在の今宮神社として創建したのは平安時代のこと。
度重なる疫病や災厄に悩まされていた平安京では、その原因と考えられていた御霊(ごりょう)を鎮めるため、各地で盛んに御霊会(ごりょうえ)と呼ばれるものを開かれていました。
絵馬を奉納するために建てられた絵馬舎。こちらも登録有形文化財
御霊とは、疫病や政治的に失脚して亡くなった人の霊のこと。御霊会とは、祭壇にお酒や食べ物を捧げて、御霊の心をなごませ、京都の中心部から京の外へとおかえりいただくというものです。
ちなみに、京都三大祭りとして有名な祇園祭りも、平安時代に始まった御霊会のひとつです。都の悪疫退散を祈って紫野御霊会を営み、疫神をお祀りしたのが、今宮神社の始まりとされています。
「やすらい人形」(初穂料 300円)
今宮神社といえば、京の三奇祭の一つとされる「やすらい祭」が有名です。毎年、4月第2日曜日に行われるお祭りで、春の陽気の頃、花の精にあおられた疫神を、囃子にあわせて鉦(かね)や太鼓を打ち鳴らして踊り、直径約2メートルの大きな花傘へと追い立てます。
このあと疫神さまとして、今宮神社の摂社疫社の中へと静まっていただき、この一年の無病息災を祈ります。
それにちなみ、健康や厄除けのご利益があるとされるのが、この「やすらい人形(ひとがた)」。
やすらい人形には、健康と厄除けの願いを込めて、住所や氏名を書いて奉納します。人形にさわったり、文字を書いたりすることで、自分の厄を人形に遷(うつ)し、強い力を持つ疫神さまに鎮めていただくのです。
人形には思いを込めることが大事。本人が病などでどうしても来られない場合は、代理の参拝でも大丈夫だということですよ。
やすらい人形に入っている「蘇民将来の子孫也」と記されたお札
中に入っているお札は持ち帰って、お守りのように身につけるか、玄関に掲げます。
これは、身分を隠した神様をもてなした、蘇民将来(そみんしょうらい)の故事によるもの。「蘇民将来の子孫です」と書かれたお札を貼ることで、疫病や災難を免れる事ができるとされています。
「やすらい守」(初穂料 1,200円)写真の赤のほかに、紺色も
疫病をしずめ、健康を願う「やすらい守」もあります。
お守りとは、常に身につけて、お参りして清められた体を、さらに神様に守ってもらうというもの。信仰の厚い人は、持ち歩くことで身近に神様を感じられ、やすらぐことができるのだとか。
お守りで神様との縁を持ち帰ることによって、さらに健やかに過ごすことができそうですね。
境内にある、桂昌院のレリーフ
さらにこちらには、玉の輿のご利益があるともいわれ、良縁祈願の神社としても有名なのです。その由来は、今宮神社の氏子である京都・西陣の八百屋の娘として生まれ、江戸幕府3代将軍の徳川家光の側室にあがり、後に将軍の生母として最高位にまで昇り詰めた、お玉(のちの桂昌院)が、今宮神社を崇敬していたことからきています。
「玉の輿お守」(800円)
こちらには、良縁祈願の「玉の輿お守」もあります。お玉さんが八百屋の娘だったことから、お守り袋にも賀茂なすや金時人参などの京野菜が描かれています。写真の3色以外にも水色や橙色などさまざまな色があります。どれにしようか迷ってしまいますが、自分が求める色を直感で決めましょう!
ちなみに、ここに詣でたわたしの後輩は、とてもステキな旦那さんと結ばれましたよ。
今宮の奇石と呼ばれる、阿呆賢(あほかし)さん
境内には、願いがかなうなら軽く感じるといわれる奇石「阿呆賢(あほかし)さん」も。玉の輿を願った後に、ぜひ持ち上げてみてくださいね。
店舗・施設名 | 今宮神社 |
---|---|
住所 | 京都市北区紫野今宮町21 |
電話番号 | 075-491-0082(受付9:00~17:00) |
営業時間 | 9:00~17:00まで |
交通 | 9:00~17:00まで |
駐車場 | なし |
ホームページ | http://www.imamiyajinja.org |
Writer二木繁美
Writer二木繁美
学生&独身時代を京都で過ごしたイラスト&ライター。
イラストレーターとして活動しつつ、おでかけ記事を中心に執筆。好きなものはパンダと新幹線。一眼レフで写真も撮ります。