京都在住の外国の方に、「どうして京都へ!?」「京都のどこが好き??」など京都尽くしのインタビューを実施し、異文化視点から京都の魅力を再発見することを試みるコーナー【YOUは何しに京都へ?】。
第3回目のゲストは、イタリア人のEddi (エディ)さん。西院にお店を構えるジェラート職人です。
エディさんのご出身は、ベニス近くのコル・サン・マルティーノという町。人口が約3000人というとても小さな町です。日本に住み始めてからは既に15年。最初の7か月は沖縄に住んでいましたが、美しい紅葉を見て、京都に惚れ込み当地に移住されてきました。四季折々で豊かな表情を見せる京都の美しい景色が大好きとのことで、時間のある時にはよくお散歩もされるそう。特に、小さな川沿いを散歩していると、なんとなくイタリアを思い出すこともあるそうです。
Eddiさんと奥様で切り盛りされているジェラートショップのcaffellatte(カフェラッテ)は、阪急西院駅から四条通りを西に徒歩6分ほど。イタリアのジェラート専門学校で、みっちり技術を体得されたEddiさんが作る本格イタリアンジェラートは、素材の味がぎゅっと閉じ込められた濃厚な美味しさ。アイスクリームのような芳醇さがあるのに、乳脂肪分が少ないので、後味はさっぱりヘルシー。滑らかな舌触りを堪能しているその瞬間に、すっと溶けてしまうので思わず「あ、もう溶けちゃった」という名残惜しい気分になります。多くのファンがいる人気店というのも納得。イタリアと日本、手に入る食材が異なるので、その点についての苦労は?という問いには、「多少の違いはあるけれども、ジェラードづくりの基本は変わらないので大きな問題はないよ」と、頼もしい笑顔で答えてくれました。お店は、京都外国語大学が近いこともあって、日本人以外のお客様も多く店内では、英語、イタリア語、スペイン語が飛び交うこともあるそうです。
京都の中で、イタリアを感じるのはどんな時?という質問に対しては、「このお店でお客様とお話をする時!」という回答が。イタリアには、人々が1日に何度も同じバールに通っておしゃべりを楽しむというライフスタイルがありますが、Eddiさんのお店にも、常連のお客様がおしゃべり目的で来店される事もあるそう。中には3時間近くお店に滞在するお客様もいらっしゃるのだとか!これぞ本場のバールスタイル、ですね。
そして、もうひとつEddiさんが教えてくださったのは、pizza forvmというピッツア専門店。イタリアでピザ職人をしていたラファエロさんが北山でオープンして11年目のお店です。上質なIntegrale(小麦麦芽入り)の小麦粉を生地に使用しており、その風味、香り、食感、焼き加減は見事の一言。フレッシュなソースとのハーモニーがお客さんを魅了して止みません。Eddiさんは「ここのピザはとにかく美味しい。本場の味です」と笑顔をほころばせていました。
京都での暮らしを謳歌しているEddiさんですが、「Hate」という言葉を使って語ってくれた京都での苦手ポイントは、気候。特に夏の厳しい暑さには辟易としているようで、「Summer is horrible」と顔をしかめていました。それでも、暑い夏にはEddiさんお手製のジェラートがより美味しくいただけますね。ちなみにジェラートは、イタリア人にとっては国民食と言っても過言ではない程、愛されているスイーツだそう。Eddiさん曰く「日本人にとっての和菓子みたいもの」だとか。素材の風味を大事にするEddiさんのジェラートは2日1回作られていて、お店では常に新鮮なものをいただけます。多い時には18種類ものお味が揃います。これから暑い日々が続きますが、夏バテしそうな時にはEddiさんのジェラートでパワーチャージがおすすめです!
店舗・施設名 | caffellatte |
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住所 | 京都市右京区西院乾町70-1 ジェミニビル 1F |
電話番号 | 075-322-2766 |
営業時間 | 平日、祝日13:00〜19:00 土日は12:00〜20:00 |
交通 | 阪急 西院駅下車徒歩約5分 |
ホームページ | http://caffe-llatte.com/ |
Writerみやはら由惟
Writerみやはら由惟
京都在住のフリーライター・編集者。
約6年間の東南アジア生活を経て本帰国。異国の地で日本を感じるポイントに出会える度に嬉しかった気持ちが忘れられず、今は京都の中の異国を探す日々。
目指すは、美味しいもの・人との出会いを通して、京都の中で世界一周旅行!