ごきげんいかがですか。
あんこ好きライター、かがたにです。
突然ですが、
「この夏は健康に乗り切りたい…!!!」
世の中が今年ほど、そう切に願ったことはなかったのでは?と感じる今日この頃。
6月の京都のソウルフード、水無月選びにも力が入るってもんです。
水無月についての仔細な説明は省きますので、水無月とはなんぞや?という人はこの機会に調べてみてくださいましな。ぜひに。
さて、何としても水無月をゲットしたいとはいえ、例年のような行列に加わるのはまだ怖い気もしますよね。
サッと買うことができるか、お取り寄せができる店があれば嬉しいなぁと思っていたら、縁あって素敵なお店との出合いが叶いましたよ!
今回ご紹介するのは「京・甘納豆処 斗六屋(きょう・あまなっとうどころ とうろくや)」さん。
場所は、阪急または京福電車の西院駅から北へ徒歩約7分の閑静な住宅街。
工房の軒先にそのまま暖簾だけをかけたような、通好みの雰囲気です。
普段は甘納豆のケースが並んでいますが、6月末の3日間は甘納豆を使った水無月を予約販売されています。
しかも今年は27日(土)に出荷日を限定して、通販にも対応してくれるとのことなので、遠方の方もチャンスです。
なんとワタクシ、試作された水無月を一足早くいただいて参りました。
こちらが出来立ての水無月。まだほんのり温かいような。
以前、祇園饅頭さんでも間近で見せていただいた水無月カッターが、年に3日間の販売のためにあるのがすごい…!
取材というより、超少人数での試食会だったので、個人的な萌えポイントの写真ばかりで恐縮ですが、
両手に花ならぬ、両手に水無月!
これは、謎の高揚感がありました。
この日は、斗六屋さんの水無月のほか、京都のいろんなお店の水無月を集めて水無月ビュッフェ状態だったのですが、みんな違って、それぞれに良さが感じられました。
中でも斗六屋さんの水無月は豆の風味が抜群に濃い…!
4代目の近藤健史さん曰く、
「甘納豆にはぬれ甘納豆と乾燥甘納豆があるのですが、うちの店は乾燥タイプ。創業が祇園の南座前だったこともあり、うちの甘納豆は舞妓さんの“おさんじ”(=おやつ)やったんです。表面を乾かすのに使う砂糖には風味の良い和三盆を使っています。普通の砂糖より、綺麗に乾いて食べやすく、着物が汚れないよう配慮しているんですよ。その、手間と時間をかけて乾燥させた甘納豆を、水無月として蒸しあげると、砂糖が溶けてしっとり艶やかになるんです」。
確かに。
一度漬物にしてから煮物にする“贅沢煮”的な奥深さがあるんですよねー。
皆さんにも甘納豆オンリーと水無月を食べ比べていただきたいです。
そして、ういろう生地の食感も個性的。
あくまでも水無月としての範囲内ですが、ういろう生地に対して「なんか、ふわふわしてる?」という感想を抱くとは思いもよらなかったですよ。
「ういろう生地は小麦粉をベースにしていて、その小麦も一般的な水無月には使われない、旨みの強い粉を使っています。その分、固くなりやすい性質があるので、生地を一晩寝かせて歯切れの良いやわらかさに仕上げています。僕らは“麩を切る”って言うてますが。予約制にする理由も、すぐにはこの食感で作れないからなんです」。
麩を斬る…!(TBS月曜時代劇か!)
ワタクシ、こういう専門用語的な表現大好きです。
「それならもう一つ。甘納豆の本来の名前は“淡雪”だってご存知でしたか。仕上げの砂糖がかかった様を淡く雪が積もった景色にたとえた菓名です。僕が作りたいのはそんな甘納豆なんです」。
か、か、かっこいい…!!!
なんだろう、ちょっと千と千尋のあのシーンで想像しちゃいましたよ。
4代目:あなたの本当の名は、淡雪……
(砂糖キラキラキラキラ……)
4代目:ああっ!
甘納豆:4代目、ありがとう。私の本当の名はトウロクヤ、アワユキだ…
えっと、長くなりそうなので自重しますね。
ちなみに、私が感動したのは、店名を冠した「斗六豆」が入ったこちら。
一口ごとに、いろんな豆の個性を楽しめるのがいいですね。
今年の水無月は左上から、栗、黒糖、珈琲、白、斗六の5種類だそう。
予約の受付は、【店頭お渡し日】と【出荷日】の前日16時まで。
28〜30日の店頭渡しの申し込み締切は、お渡し希望日の各前日16時まで、(来店、電話、オンライン申し込み可)
27日限定出荷となる通販の申し込み締切は、26日16時まで、(オンライン申し込み)
となっておりますので、お急ぎくださ〜い!
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店頭お渡しの場合も事前にオンラインで決済をしておけば、当日は商品をサッと受け取るだけなのでとってもスマート。
試食会であんなに食べたのに、結局私もお取り寄せを申し込みました。
さすがに二人暮らしで10個は無理かしら…?と思ったので、ご近所さんと半分こです。
通販だと6月30日当日に食べられないのは残念ですが、日曜日に友人とオンライン水無月会をするのもいいし、月曜に職場などへ持っていけるので、みんなで厄除けと健康祈願をするのもいいんじゃないでしょうか。
水無月パワーで、どうか残り半年も健やかに過ごせますように!
店舗・施設名 | 斗六屋(とうろくや) |
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住所 | 京都市中京区壬生東大竹町5番地 |
電話番号 | 075-841-8844 |
営業時間 | 木金土 11:00〜16:00(土は15:00まで) 6月28日・29日は9:00〜16:00 6月30日は9:00〜18:00 |
ホームページ | http://torokuya.com/ |
Writerかがたにのりこ
Writerかがたにのりこ
あんこをこよなく愛し、月に2回は自宅で餡炊きをするフリーライター。 元・漉し餡党、現在はあんこ博愛主義者。