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2019.12.11

こんにちは、はじめまして。猫のアオイです

 

これからデジスタイル京都で、SDGsに取り組む京都の企業にお邪魔して、その取り組みについてお話を聞いていくことになった猫です。よろしくお願いします。
猫にそんなことができるのかって? そんなことは聞きっこなし。最近は人間のあいだで猫ブームだし、可愛い猫には旅をさせろって言うでしょ(?)

 

私のアオイって名前の由来についても少し。「青い海、青い空」とか、「山の青さ、地球の青さ」など、“青”って自然界の「よいもの」につながっているでしょ。SDGsのロゴが青いのも、きっとそんな理由からじゃないかにゃあ…(編集部注:時々、猫の地が出ます)。
青は誰からも好かれる色なので、誰にでも好かれるようにって、デジスタイル京都のスタッフさんが名づけてくれました。

 

◇           ◇           ◇

 

それでは第1回目の訪問、はじまりでーす。

今日お邪魔するのは京都市内にある小川珈琲さん。初回なのでドキドキです。ちゃんとインタビューできるかしら。それに「コーヒー」と「SDGs」って、どうつながってるのかなあ。

こんにちは、と本店のお店に入ると、中はキラキラしてて、もうクリスマスの雰囲気。ふわっとコーヒーのよい香りも漂ってきます。フンフン鼻を鳴らしていると、
「アオイさん、こんにちは」
あっ加藤さん! 今日はどうぞよろしくお願いします!!(緊張してきたにゃ…)

 

 

インタビューのお部屋に案内していただくと、コーヒーも出してくださいました。うれしいにゃあ。香り高くておいしいコーヒーをいただいていると、なんだか気持ちもリラックス…。

加藤さん:アオイちゃん、うちのコーヒーおいしいですか?

アオイ:(おっと、うっかり当初の目的を忘れるところでした!)はい、おいしいです。幸せの味がします。ところで小川珈琲さんのSDGsですが…。

 

「品質」と「味」に拘る小川珈琲の原料調達

加藤さん:小川珈琲でSDGsについてしっかりアピールするようになったのは、2018年くらいからです。2016年頃から“SDGs”ということばがメディアでも取り上げられるようになったと思います。小川珈琲ではさまざまな認証を持つコーヒーを扱っていたので、それらがSDGsに関連付くのでは? と気づき、その頃から当社でも勉強を始めました。

アオイ:小川珈琲さんのコーヒーには、背景に色んな取り組みがあるコーヒーがたくさんありますが、それらがSDGsの考え方とマッチしていたっていうことですか?

加藤さん:そうですね。小川珈琲は創業時から「品質」と「味」にこだわって原料調達に力を入れてきました。コーヒーって、安価なものを大量に取り扱うこともできるんです。でも、ちょっと高くても自分たちが納得したコーヒー豆を取り扱うことにこだわってきたんです。

 

 

企業としての「?」と“認証コーヒー”との出会い

加藤さん:ところでアオイちゃん。日本でコーヒーって栽培されてるかどうか、知ってますか?

アオイ:沖縄の猫さんに聞いたら、観葉植物で育ててる人はいるって。

加藤さん:確かに(笑) でも商品として取引できるほどの量は、国外でしか栽培できていないんです。コーヒー豆の育つ環境は結構限られていて、ちゃんとした商品として生産できるのは「コーヒーベルト」って呼ばれる赤道に近い熱帯地域など、条件が限られます。こうしたコーヒー生産地の特徴って、アオイちゃんわかりますか?

アオイ:うーんと、なんだろう?? 暑いこと?

加藤さん:それもあるけど、発展途上国が多いんですね。小川珈琲では、生産者の方たちの生活が大変になると、外国に輸出する農産物をこの先もずっと作ることができるんだろうか? と疑問を抱いたんです。

アオイ:そんな遠い生産地のことに、よく気付いたにゃ。。

加藤さん:そうですね。そして疑問の答えを求め続けて、たどり着いたのが“認証コーヒー”だったんです。だから小川珈琲では、“認証だから取り扱っている”ではなくて、自分たちの考えを追求して、行き着いたところが“認証コーヒー”だった、ということなんですね。

アオイ:生産国にずっとおいしいコーヒーを作ってもらうための取り組みが、最初に考えたことなんだにゃ。

加藤さん:因みに有機JASコーヒーは、もう20年も取り扱っています。有機JASは生産条件にも加工条件にも厳しいルールがあるんですが、ずっと続けています。また、フェアトレードコーヒーは、“おいしいコーヒーを作り続けてもらうために、生産地の生活の最低限のプレミアム価格を支払います”、という考え方のコーヒーです。寄付されたお金は、現地では病院や学校の建設や、医療費に充てられています。2004年から取り扱っていて、もう15年たちました。先日、FLJというフェアトレードの認証団体から、表彰していただいたんですよ!


フェアトレードコーヒーの取り扱い継続15年の表彰状(右)と、バードフレンドリー®コーヒーの取り扱い10周年の記念盾(左)

 

 

生産地サポートや環境保護になる、小川珈琲の“認証コーヒー”

アオイ:ほかにも小川珈琲さんには、バードフレンドリー®コーヒーとか、オランウータンコーヒーとか、いろいろあるにゃ。

加藤さん:どれも直接的ではないですが、これらのコーヒーを選んでいただくことで、渡り鳥が羽を休める環境づくりや、オランウータンを保護する団体に寄付ができるんです。オランウータンコーヒーは、小川珈琲がアジアで初めて取り扱いを始めました!

 

アオイ:オランウータンコーヒーは、パッケージも可愛いにゃ~。

加藤さん:ありがとう! “認証系…”といっても消費者の方にはなかなか伝わらないので、ぱっと見て「買いたい!」と思っていただける商品を作ろうと考えました。よくみたら「ああ、こういうコーヒーなのか」とストーリーが伝わるといいな、と思っています。若い方にも買っていただけるパッケージにして、できれば雑貨店などでも販売していただけたら一番いいよね、と社内でも話し合いました。

アオイ:オランウータンコーヒーのパッケージは、若い人が作ったにゃ?

加藤さん:そうです! 当社の若手女性がデザインしました。

 

 

“世界の共通語”になりつつあるSDGsが、小川珈琲の取り組みを伝わりやすくする

アオイ:新しい雰囲気のパッケージを考えたり新しい売場を開拓したりていくことも、SDGsの取り組みを広める一端になってますか?

加藤さん:どちらかというと逆ですね。認証系コーヒーってどうしても説明が長くなるし、消費者の方には伝わりづらい内容も多いので。その点SDGsは“国際的な共通語”と呼ばれているので、SDGsを入り口とする方が、わかっていただきやすいんじゃないかな、と思っています。

アオイ:SDGsは、世界共通のことばになりつつあるんですね

加藤さん:はい。そしてそのことが小川珈琲にとって、ビジネスチャンスを広げてくれると思っています。

 

 

セミナー開催で、社内にも小川珈琲とSDGsのかかわりを共有!

アオイ:ところで小川珈琲の社員の皆さんは、自分の会社のSDGsのこと、どう思ってるんですか。

加藤さん:じつはSDGsのことをホームページに公開するタイミングで、社内セミナーを行って、概要や現在の社会的影響、また、他社事例や小川珈琲のこんなところがSDGsに該当しますよ、という紹介をしました。

アオイ:セミナーに参加したみなさん、どんな反応だったにゃ?

加藤さん:結構、好反応でした!“SDGsをメディアで知っていたけれど、内容まで詳しく知れてよかった”とか、“自分たちの今までの取り組みが、SDGsにつながるなって思っていなかったので、これからは意識して仕事に取り組みたい”って話してくれましたよ。

アオイ:会社の皆さんも、嬉しそうにゃ~。

加藤さん:そうですね。京都市はSDGsにかなりしっかり取り組んでいるので、それとつなげて自社の取り組みの認識を高めることができました。

 

 

世界中が幸せになる取り組みを、これからも進化させていきたい

アオイ:加藤さん、これまでSDGsに取り組んできて、手ごたえってありますか?

加藤さん:ええ。こういう風に取材を受けたり!(笑)

アオイ:わ~、うれしいにゃあ。。

加藤さん:それ以外にも、SDGsに関連するイベントや認証コーヒーのつながりイベントに参加することが増えました。会場にわかりやすいパネルを置くことで、お声かけいただくこともあるんです。

アオイ:SDGsはこれからも、広がっていくかにゃあ…?

加藤さん:どうでしょう? でも注目はされています。有機JASに取り組み始めた頃と比べるとイベントも増えていますし、私たちのイベント出店回数は確実に増えて、忙しくなりました(笑)

アオイ:これからも小川珈琲さんは取り組みをつづけますか?

加藤さん:もちろんです。昔から取り組んでいることなので、サスティナブル(=持続可能)を意識しつつ、今後も消費者の方、生産者の方、小川珈琲と全員がウインウインでいられる関係を続けたいと思っています!

 

 

★今回のアオイのまなび★

コーヒーを通じて、コーヒーづくりに携わる国の人々の生活も考えた小川珈琲さんのSDGsの取り組み。たくさんのひとが幸せになれる、素敵な取り組みにゃ。

Information
店舗・施設名 小川珈琲 本店
住所 京都府京都市右京区西京極北庄境町75番地
電話番号 075-313-7334
営業時間 7:00〜21:00 ※年中無休
交通 阪急西京極駅 徒歩11分 JR西大路駅よりバス
駐車場 あり ※EV Charge Point 200V急速充電器 1台 あり 店舗利用の方無料
ホームページ https://www.oc-ogawa.co.jp/

Writer猫のアオイ

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Writer猫のアオイ

タカラサプライコミュニケーションズのそばを流れる高瀬川の土手でひなたぼっこしていたところ、デジスタイル京都のスタッフと出会う。人間のことばがわかることと、猫であることを買われ(?)、デジスタイル京都のライターとして抜擢される。好きなものは(普通すぎですが)マタタビ。

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