135%YOKANづくりの終盤はノンストップでいきます。
あんが焦げないように、ワッシワッシと素早く混ぜなければならないのですが、なんせあんこの量が135%!重そう…!
今だ!という職人の勘と、糖度計でのダブルチェック!
還元水飴を加えるとツヤが出てきました。
熱々をバットに流し込みます。
突然、バットを作業台にバァンバァァンと打ち付ける美砂子さん。
冬場の駐車場での猫バンバン(ボンネット内で暖をとる猫ちゃんを無事に外に出す確認作業)も、これくらいの勢いでやれば、確実に安全だろうという激しさ。
バァンバァァン・・・!(水面の波紋で伝わるでしょうか)
あ、この、あんこバンバンは気泡を抜く作業なんですよ。
それでもまだ残る気泡を竹串で丁寧に消していきます。
美砂子さんは都松庵がカフェをオープンする前の「みやこあん」時代からずっとあんこに向き合ってこられた方。
地下鉄工事などの影響か、地下水が出なくなって工場が滋賀に移転するまでは、この場所であんを炊いていたという想いも強いのでしょう。工場では1日何千個という商品が製造される中、なんとか本店の厨房だからこそ作れる商品ができないかと試行錯誤した結果、誕生したのが135%YOKANだったのです。
「一度の作業で作れるのはわずか4箱分。水羊羹などに比べると、とにかく付きっきりで手のかかる子という感じですね。そのぶん、親としては、早く出来立てのかわいい状態を味わっていただきたいです!」
最後に、銅鍋に残った固まる前の羊羹をひとすくい味見させてもらいました!
わーい役得!
ぬくい!そして固い…(笑)!はい、これは紛うことなき新食感です。
作り終わった鍋を洗う際も、お湯を一旦火にかけてふやかさないといけないんですって。
一箱を4人で分けると、ちょうどいい感じに2切れずつで手土産にも重宝します。
イートインスペースでは、抹茶とこしあんを両方一度にいただけるのも嬉しいですね。
あんこ屋の“硬い”矜持が135%詰まった羊羹を、ぜひフレッシュなうちにご賞味あれ…!
店舗・施設名 | 都松庵 |
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住所 | 京都市中京区堀川三条下ル下八文字町709 都壱番舘三条堀川1階 |
電話番号 | 075-811-9288 |
営業時間 | 10:00~18:00(第一水休) |
交通 | 市バス「堀川三条」からすぐ、地下鉄東西線「二条城前」駅から徒歩約5分 |
ホームページ | http://www.toshoan.com/ |
Writerかがたにのりこ
Writerかがたにのりこ
あんこをこよなく愛し、月に2回は自宅で餡炊きをするフリーライター。 元・漉し餡党、現在はあんこ博愛主義者。