INDEX
こんにちは。
パンダのお誕生日ラッシュで、ウハウハしている二木です。
先日ネットのレシピで「いなりパンダ」というものを発見してしまいました。おあげの中にぎゅっと詰まったパンダ……。可愛すぎるやろ!
それでは、今回はおいなりさんつながりで。折上稲荷神社(おりがみいなりじんじゃ)の「きつね折り上げお守り」をご紹介します。
折上稲荷神社は、京都市山科区にある稲荷神社。
働く女性の守り神として古くから信仰を集めてきました。ご利益は、仕事運アップ、開運、良縁、玉の輿など。お参りに来る方の9割が女性。観光地などと少し離れた住宅街の一角にありますが、そのご利益を求めて全国からお参りに訪れます。女性社長や女性芸能人もお忍びで訪れるのです。
こちらが働く女性の守り神と呼ばれるようになったのは、江戸時代末期。孝明天皇のご即位の際に、そばに使える女官が次々と病に倒れ、こちらの社にご祈祷を命ぜられました。その後、女官達は奇跡的に回復し、「折上稲荷さまのご利益は、まさに折り紙付き」と言われるようになったのです。
それをきっかけに京都の芸妓さんなども多く参拝するようになりました。今でこそ地下鉄でパッと来られますが、ここは山科区。芸妓さんたちの生活圏、祇園などの中心街からはずいぶん遠いところ。それをわざわざお参りに来るのですから、折上稲荷神社の評判は相当だったのでしょうね。
こちらで有名なのが「おきつねさん」。なんと神職が1つ1つ手折りしているというありがたいお守りです。昔はもっと単純な形だったそうですが、作られるうちにどんどん進化して、いまの可愛らしい「おきつねさん」になったのだとか。「おきつねさん」の前掛けの色は毎年変わります。風水でその年に縁起の良い色を選んでいるのだそうですよ。
その前掛けに使用しているのが、魔除けの効果があると言われる麻を使った麻ひも。神社に参拝したときに鳴らす鈴、正式名称を「本坪鈴(ほんつぼすず)」と言いますが、あの鈴についている縄、「鈴緒(すずお)」も麻でできています。魔除けの結界とされる「しめ縄」も麻。さらに育ちが早い麻は、子孫繁栄や事業拡大の縁起物でもあるのです。
「おきつねさん」は4種類。
願い事の内容によって、色が異なります。通常授与されているのは「金のおきつねさん(1,200円)」と「銀のおきつねさん(1,200円)」の2種類。さらに授与日が限定される、緑と赤のレアなおきつねさんが2種類あります。
「金のおきつねさん」のご利益は商売繁盛・金運・仕事運。仕事をバリバリ頑張りたい人のためのおきつねさんですね。
「銀のおきつねさん」は、開運・良縁・災難・病気除け。恋のお悩みなどはこちらですね。どちらにしようか迷うところですが、もうそこは直感で。自分の心に聞いてみてください。
「節分のおきつねさん(1,500円)」
授与日が限定されるのが、緑色の「節分のおきつねさん(1,500円)」と、赤と金の紙で折り上げられた「稲荷祭りのおきつねさん(1,500円)」。どちらも2日間だけの授与になります。節分の2日間だけ授与される、緑色の「節分のおきつねさん」は節分らしく、豆をくわえたおきつねさん。ご利益は災難厄除けです。
「稲荷祭りのおきつねさん(1,500円)」
毎年6月の第一日曜日に開催される折上稲荷祭。この宵宮と祭当日の2日間のみ授与されるのが「稲荷祭りのおきつねさん」。この「稲荷祭りのおきつねさん」は、特別に本殿の中でご祈祷したお守り。商売繁盛から良縁まで全てのご利益と、通常のおきつねの何倍ものご利益が得られるとされています。
神職が手折りする「おきつねさん」は、数に限りがあります。「なるべく多くの方の手に渡るように」と、1年を通して「稲荷祭りのおきつねさん」を折っているそうですが、早いときは本宮の14時頃になくなってしまうので、確実にいただきたい場合は、お早めのお越しがおすすめです。
「おきつねさん」は飾っておくタイプのお守りなので、身につけるお守りとセットで求める方も多いのだとか。良縁には、つぎにご紹介するモルガンお雪の「ひょうたん守り」もあわせて持てば、ご利益も倍増かもしれませんね。
こちらには「玉の輿」のご利益も。近代史最高の玉の輿に乗った「モルガンお雪」が、よくお参りに訪れていたのが、この折上稲荷神社。祇園の芸妓をしていたお雪さんが、アメリカの大富豪ジョージ・デニソン・モルガンに見初められ嫁いだという、なんとも夢のあるシンデレラストーリーです。
「ひょうたん守り(1,000円)」
そのお雪さんがいつも帯に入れていたという「ひょうたん守り」は、今もお雪さんが持っていたのと同じ、江戸時代より伝わる版木で製作されています。お雪さんの玉の輿にあやかってみませんか。
折上稲荷神社は、京都の伏見稲荷大社と並ぶ最古の稲荷神社です。「稲荷塚」には、もともと稲荷神の前身、祖先神(田の神)がお祭りされていました。奈良時代、この地に折上稲荷大神が降りられて、今の折上稲荷神社になったのです。この稲荷塚は京都市の史跡にも指定されています。
稲荷塚の背後にある稲荷の森は、今も1500年前の姿を残す神聖な場所。さらにこの場所はなんと「稲荷塚古墳」という古墳の上。古墳とは身分の高い人のお墓。古墳がある場所は神聖な土地の証なのです。この場所にいるだけでなんだか清められそうな気がしてきます。
さらにこちらは「伏見稲荷大社の奥宮」とも呼ばれ、伏見稲荷大社とレイラインで繋がっています。レイラインとは聖地と聖地を結ぶ直線のこと。「光の道」や「光の線」とも呼ばれます。昔の人々は、滋賀から伏見稲荷大社へ詣でる際に、このあたりで一息ついていたのだそうですよ。
無料で配布している「稲荷塚ご利益めぐりマップ」には、ご利益などがわかりやすく記されています
社務所では、ご利益や位置が記された「稲荷塚ご利益めぐりマップ」がいただけます。せっかく来たのなら、多くのご利益を授かるご利益めぐりにもチャレンジしてみませんか。
女性の出世、玉の輿にご利益がある「ひょうたん大神」をはじめ、ストレスを溜めず、健康な脳を得るという「お稲荷さんの授け脳」、どん底から這い上がれるという「荒御霊の神木(あらみたまのしんぼく)」、座ると幸せになれるという「腰掛け石」など、気になるご利益がたくさん。
株・宝くじ・賭け事祈願の「寳大神(たからだいじん)」
中でも絶対巡っておきたいのが、稲荷塚の裏正面にある「裏参りの御座」。江戸時代から裏にも参った多くの参拝者が成功を収め「一生お金に困らない」ご利益があるといいます。境内にある宝くじや賭け事当選の神様「寳大神」とあわせて参っておけば、完璧ではないでしょうか。
2019年8月現在、本殿は屋根の葺き替え工事中。銅板奉納も受け付けされています。1枚3,000円也。銅板には奉納者の名前や願い事が記入され、神様にご報告されるそうですよ。完成は2020年中の予定。御守りの授与や稲荷塚ご利益めぐりは通常通りですので、安心してお参りください。
店舗・施設名 | 折上稲荷神社 |
---|---|
住所 | 京都市山科区西野山中臣町25番地 |
電話番号 | 075-581-1834 |
営業時間 | お参りは24時間OK(社務所は9:00〜17:00まで) |
交通 | 地下鉄東西線「椥辻」駅から徒歩15分、京阪バス「折上神社前」下車 徒歩約3分 |
駐車場 | あり(無料) |
ホームページ | https://origami-inari.jp |
Writer二木繁美
Writer二木繁美
学生&独身時代を京都で過ごしたイラスト&ライター。
イラストレーターとして活動しつつ、おでかけ記事を中心に執筆。好きなものはパンダと新幹線。一眼レフで写真も撮ります。