どんな風にして巻物に葉が練り込まれているのか、気になりませんか?デジスタイル京都を運営している大平印刷の三山口さんにお願いして、巻物の表紙の印刷工程を見学させてもらいました。
糺の森で採集した落ち葉を粉末にし、同じく粉末にしたお香と共に友禅染めに使う糊を混ぜてインクにします。
友禅印刷という技術の応用で、原料自体をインクに練り込み印刷するんです。通常の印刷は機械にセットしたらそれで終わりですが、葉っぱやお香が入ったインクはその日の気温や天候により、濃度などの微調整が必要。長年印刷に携わった職人のカンで紙やインクの具合を見ながら、1つ1つ手作業で丁寧に刷られています。
御朱印を貼る巻物本体は、日本酒のラベルなどにも使用されている紙を使用。和紙の風合いがあり、水に強くて丈夫、御朱印を貼って保存するのにぴったりの仕様になっています。最初は巻物らしく掛け軸に使用する紙で試作しましたが、紙の性質上、御朱印を貼り付けると縮んでしまったんです。
紙のプロでもある印刷会社が、何度も試作を繰り返してたどりついた保存に優れた紙なんですね。
巻物はお守りなどを販売している、境内の授与所で授与されています。下鴨神社の御朱印は全部で5種類。下鴨神社、御手洗社、比良木大明神、相生社の4種類は本殿で、少し場所が離れている河合神社のみ、現地でいただけます。本殿の御朱印をいただくには中門から向かって右側にある「御祈祷・御朱印受付所」へ。下鴨神社のものは手書き、他は書き置きのものになります。
令和元年を迎え、御朱印にも令和元年と入っています。新たな気持ちで御朱印デビューするのにもぴったりですよね。他にも葵祭当日の5月15日限定の御朱印もあるのだそう。これは是非いただきたい御朱印です。
本殿から少し離れた場所にある、河合神社は美麗の祈願絵馬などで人気。下鴨神社の中と知らず、そこだけ参って帰ってしまう人もいるのだとか。もったいない〜!!広すぎるからこその悲劇ですね。せっかくなら糺の森を散歩かたがた、本殿の方へもお参りして御利益をいただきましょう。
広大な境内には色々な御利益の摂社、末社、パワースポットなどぜひ立ち寄りたい場所がたくさん。たとえば境内にある「さざれ石」。国歌 君が代に歌われている、さざれ石とは小さな石という意味で、年とともに成長し岩になると言われています。さざれ石には神霊が宿るとされていて、永遠の生命力や不思議な力を表し、パワースポットとしても人気なんです。南口鳥居の近くにありますので、是非立ち寄ってみてくださいね。
筆者が訪れたときも、修学旅行生たちが入れ替わり立ち替わり写真を撮っていました。筆者もシャッターを頼まれ、渡されたのが○○中学校○班とマジックで書かれた「写ルンです」!まだ現役なんやね…とノスタルジックな気分になりました。
縁結びでも有名な下鴨神社。運が良ければ、境内で花嫁行列に出会うこともできます。巫女に先導されて進む花嫁行列…古き良き日本の風景は感動ものですよ。
かくいう筆者もここで挙式をしたひとり。おごそかな神前式に参列者一同気が引き締まり、角隠しが花嫁のアラもかくしてくれる…!(筆者の場合)。さらに全然知らないおばさまや外国人観光客から思いっきり祝福してもらえるというおまけ付き。この日以来、下鴨さんは(勝手に)うちのオフィシャル神社です。
いろいろな御利益がある下鴨神社。公式ホームページには境内のマップやみどころが掲載されているので、お出かけ前にチェックすることをおすすめします。
店舗・施設名 | 下鴨神社 |
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住所 | 京都市左京区下鴨泉川町59 |
電話番号 | 075-781-0010 |
営業時間 | 開閉門時間 6:30~17:00 |
交通 | 京阪 出町柳駅より徒歩5分 市バス(205・4系統) 糺の森バス停より徒歩1分 |
駐車場 | あり 有料 |
ホームページ | https://www.shimogamo-jinja.or.jp |
Writer二木繁美
Writer二木繁美
学生&独身時代を京都で過ごしたイラスト&ライター。
イラストレーターとして活動しつつ、おでかけ記事を中心に執筆。好きなものはパンダと新幹線。一眼レフで写真も撮ります。