はじめまして。こんにちは。
ライターの二木(にき)と申します。
これからデジスタイル京都さんで、京都の縁起物を紹介するページを担当させていただきます。神社や寺院が多い京都には、ユニークなお守りやおみくじなどがたくさん。もちろん由緒正しい神社や寺院の授与品ですから、御利益も折り紙付きです。実際に現地に伺って、御利益などをしっかり聞き込んでお伝えできればと思いますので、よろしくお付き合いくださいね。
さて、さっそくなのですがこの時期、葵祭で盛り上がっている下鴨神社に新しい授与品が誕生したとの情報を手に入れまして。しかも糺の森の葉を使用したスペシャル品!これは気になる…ということで、現地に行ってきました。
下鴨神社は京の三大祭り「葵祭」や夏の「御手洗祭り」で有名な神社。正式名称は賀茂御祖神社(かもみおやじんじゃ)と言いますが、ご近所の方々は親しみを込めて「下鴨さん」と呼んだりします。御祭神の賀茂建角身命(かもたけつぬみのみこと)と、玉依媛命(たまよりひめのみこと)を祀った東西の両本殿は、どちらも国宝に指定。こんな身近に国宝が。さすが千年の都 京都ですね。
先日も葵祭のヒロイン、斎王代が境内の御手洗池で禊ぎの儀に臨みました。5月15日(水)に行われる令和最初の葵祭、楽しみですね。境内の葵の庭には神社の神紋であり、葵祭に使用する双葉葵も自生しているんですよ。(写真は境内で栽培している双葉葵です)
鳥居をくぐると広がる森。下鴨神社がある糺の森は、縄文時代から生き続けているという太古の森で、ユネスコの世界文化遺産にも登録されています。その広さは3万6千坪、東京ドーム(約1万4000坪)2個分より大きいんですね!すごい…。しかも昔は150万坪あったというから驚きです。
こちらの記事では上空からドローンで撮影した糺の森が見られます。
そんな神秘の森ですが、朝は近所の方々が体操や散歩をしたり、手作り市が開かれたり、京都の人々に親しまれている森でもあるんです。新緑の季節はとても空気がすがすがしく、夏は日陰で歩きやすいので、森を散歩しながら下鴨神社へお参りするのもおすすめですよ。
ちょっと話が逸れてしまいましたが、早速現地で新しい授与品を手に入れました!こちらが「葵宝 巻物(税込 2,500円)」です。
神社の朱と糺の森の緑をイメージした赤と緑の2色。
表紙にはアレンジされた二葉葵の紋が描かれ、それぞれをイメージしたお香が練り込まれており、気が引き締まるような神々しい香り。さらにこちらの巻物には下鴨神社ならではのしかけが…!なんと、インクに糺の森の葉が練り込まれているんです!神様の森を作っている木の葉。なんだか神様とのご縁をより強く感じられる気がしませんか。
しかも御朱印を保存するのにぴったり。大きさが丁度よく、丈夫で保存にも適しているんです。そもそも御朱印とは、写経を奉納した際に奉納の証書として授与されていたもの。昔は御神号といって、神様の名前を掛け軸の形で奉納していたこともあると言いますから、それに近い形で御朱印を保存できるというのは、なんだかありがたい感じがしていいですね。
さっそく御朱印を貼ってみました。普通の御朱印帳とはひと味違うビジュアル。いただいた御朱印を一旦巻いておいて、家に帰ってから心静かに貼り付けるのが、きれいに貼れておすすめです。
どういう経緯で、糺の森の葉を練り込むことになったのでしょうか。
下鴨神社でお話を伺いました。「下鴨神社でしか作れない、参拝者のみなさまにも喜んでいただけるような授与品を作りたかったんです」と語ってくれたのは、権禰宜(ごんねぎ)の大塚高史さん。授与品の作成や広報のような事を担当されています。
「神様とみなさんをつなぐ授与品として、糺の森の台風で倒れた倒木や、落ち葉などを利用できないかと考えていたところ、原料をそのまま印刷できる大平印刷さんの技術を知りました」と大塚さん。神様の森を作った葉っぱが落葉し、その葉が栄養となって次の葉を育む。糺の森の葉で神様との縁をつなぐ。まさに下鴨神社の授与品としてふさわしいですね。
さらに「次は、今年の葵祭に使用した葵の葉を使ってみようと考えているんです」と大塚さん。葵祭の葵の葉、「葵宝」と銘打ってあるのも納得の下鴨神社ならではのアイテム!これはパワーをいただけそうです。
店舗・施設名 | 下鴨神社 |
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住所 | 京都市左京区下鴨泉川町59 |
電話番号 | 075-781-0010 |
営業時間 | 開閉門時間 6:30~17:00 |
交通 | 京阪 出町柳駅より徒歩5分 市バス(205・4系統) 糺の森バス停より徒歩1分 |
駐車場 | あり 有料 |
ホームページ | https://www.shimogamo-jinja.or.jp |
Writer二木繁美
Writer二木繁美
学生&独身時代を京都で過ごしたイラスト&ライター。
イラストレーターとして活動しつつ、おでかけ記事を中心に執筆。好きなものはパンダと新幹線。一眼レフで写真も撮ります。