ごきげんいかがですか。
あんこ好きライター、かがたにです。
「頭から食べるべきか尻尾から食べるべきか、それが問題だ」
とのたもうたのは、イギリスの劇作家でしたっけね(いいえ違います)。
そんな悩みを円満に解決してくれる救世主のようなたい焼きの評判が、ただいま京都を席巻中。
今回は、昨年11月にオープンした「あまいろ」さんをご紹介します。
お店は四条烏丸から徒歩5分ほど、四条通りの二筋南、仏光寺通から入る細い路地奥にあります。
京都産業会館の跡地で今年3月のオープンが待たれる「SUINA室町」前のバス停で降りた場合は、室町通から向かった方がわかりやすいかもしれません。
この赤い店頭幕とシャッターの間にある、細い路地です。
ちなみにこの奥から悲しい顔で手ぶらで歩いてくる人とすれ違ったら、売り切れか臨時休業を覚悟しましょうね(経験済み)。
さて、このまあるいたい焼き。
関西では見かけない顔だなと思ったら、熊本県は天草のお生まれ。
1948年に創業した天草の「まるきん製菓」さんは2017年に一旦閉店したものの、小山薫堂氏やエスコヤマのオーナーシェフ小山進氏のレシピ監修、地元ファンの応援によって復活を遂げたお店。
なにそれ、すごい!映画化されるんじゃないの!?
当時、全く別のお仕事をされていた「あまいろ」のご主人、井上さんは月1ペースで天草に仕事で訪れるうちに「まるきん製菓」さんのたい焼きに魅了されたそうです。
で、このまあるいたい焼きを京都でも発信したい!と地元・京都でたい焼き屋さんに転身。
「たい焼きの皮とカスタードクリームは天草の店のレシピをそのまま受け継いでいますが、あんこは京都の製餡屋さんのものを使っています」
天草では新京極のロンドン焼きのように機械仕掛けで焼いているのに対し、こちらは手焼きスタイル。
「言うなれば、フランチャイズ。でも、この丸いフォルムの可愛さは同じですが、同じレシピでもやっぱり焼け具合とか風味は違うと思いますね」
ほほう。フランチャイズとローカライズの見事な融合ですね。
インスタでも人気爆発のたい焼きですが、50年以上も前のデザインとは驚きです。
「丸い形になったのは、創業当時に型に尻尾をつけるお金がなかったからとか、お客さんも尻尾付きのサイズを買うお金がなかったからとか、電動で焼くのに一般的な鯛の形より都合がいいからとか諸説あるんですが、一度見たら忘れられない可愛さですよね」
このパカッと焼きあがった瞬間の質感なんて、セルロイド製のおもちゃのような可愛さですよ!
キッチンバサミで生地の耳を切り落として、提供するわけですが、このカリカリの耳も美味しそう。
遠目だと全体的にカリッと固そうな皮に見えるのですが、手に持つと端はカリカリ、真ん中はすべすべふわふわもっちり。
人間の欲望を全て叶えたような手触りに期待が高まります。
あと、香りがめちゃくちゃイイ…!
テフロン加工の焼き器で油をひく必要がないから、生地の香りがダイレクトに感じられるんだなぁ。
メニューはオリジナルミックス(カスタード&粒あん)・粒あん・カスタードの3種(各200円)。天草のお店ではミックスのみの販売だそうです。
>オリジナルに敬意を評して、まずはミックスからいただきます。
店舗・施設名 | あまいろ |
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住所 | 京都市下京区釘隠町242 |
電話番号 | なし |
営業時間 | 11:00〜19:00売り切れ次第終了 不定休 |
交通 | 阪急「烏丸」、地下鉄「四条烏丸」、市バス「四条烏丸」から徒歩5分 |
ホームページ | https://www.instagram.com/amairo.cafe/ |
Writerかがたにのりこ
Writerかがたにのりこ
あんこをこよなく愛し、月に2回は自宅で餡炊きをするフリーライター。 元・漉し餡党、現在はあんこ博愛主義者。