こんにちは! 藤松です。
今日は閑静な住宅地が広がる、北大路エリアにやってまいりました。
京都市の中心部は、右もホテル左もホテル、ホテルホテルの建設ラッシュですが、この辺りは京都らしい閑静な雰囲気がまだまだ残っています。建物も低いし。
そんな北大路に、3年半ぶりに京都に戻ってきた料理人が新たに店をオープンしました!
この構え、既視感を覚えた方もいらっしゃるのでは。
かつてここにあったのは、ミシュランで星を獲得していた「北大路 おたぎ」。その「おたぎ」さんが最近鷹峯に移転され、その後に開店したのが、本日紹介する「悠々」さんです。
「おたぎ」の主と「悠々」のご主人は、かの名店・和久傳で先輩後輩の間柄。移転にあたり「おたぎ」さんが、その後に店を出さないかと「悠々」の主・下田哲也さんに声をかけたのが始まりです。
「いらっしゃいませ」
引き戸を開けると、下田さんはカウンターで仕込みのまっ最中でした。
この日はまだオープンして10日ほどというタイミングです。
店内にはお祝いの花がところ狭しと置いてありました。中には以前の職場仲間からのものも。
早速、カウンターに陣取り、尋問(笑)開始です。
この辺りの雰囲気、どうですか?
「そうですねえ。夜は人がいません!(笑)」
閑静な住宅街の中なので、夜の人どおりは、祇園や木屋町界隈とはちょっと違うだろうなあ。
「便利なところなんですけれどね。スーパーもバスも地下鉄もあるし…」
そのとおり。北大路、いい場所だよなあ。開店以来、どんなお客さんがやってきたのかな。
「歩いて帰られる方も結構いて…」
「おたぎ」の後にどんな店ができたのかという興味で来た方もいるようで…、と下田さん。いやー、地元の人の口コミ力は侮れません。
というところで出てきたひと品目は、「いしかげ貝の炙り」。
みる貝と見た目は似ていますが、かなりの高級貝。すだちをかけ回し、醤油でいただきます。
口の中に入れると、ほどよい弾力。これは堪らん…。
合わせたお酒は京都の「蒼空(そうくう) 純米吟醸」。味、香りともスカッっとして、これは一杯目からスイスイ行ける感じ。いしかげ貝との相性もバツグンです。こうなるとエンジンかかってきます。
次は何がいいかなあ。
「“さしみサンド”どうですか?」
そしてスッと差し出されたグリーンのお皿には、パン…。これはサンドイッチだ。
メインの具が“さしみ”なので、やっぱりぜんぜん味が想像できない。とにかくまず食べよう。
ひと口サイズなので、ぱくっと口に入れると…。
何ということでしょう。
という例の番組の名セリフを思わず呟きたくなるこの感じ。いろいろな味が絶妙のタッグを組んで、口の中に喜びが溢れます。
「今日のさしみはタイなんですけれど、カツオとか、ほかの魚でもできます」
薬味がとてもいい感じ! 中身は何なの?
「焼いたパンに、わさびマヨネーズを塗って、大葉やすぐき、山椒やオリーブオイルなんかも使っています」
すぐきに山椒と、京都らしいの素材もふんだんに入っていて、これは人気が出そうな一品。さしみと聞いて、最初は驚きましたが全然悪くない。それどころか、むしろいいですよ、これ!
この「さしみサンド」に合わせたお酒は、青森の「陸奥八仙」。青森らしい、きりっとした辛めのお酒です。寒い地方らしいどっしり感もあり、パンのような洋の素材にも負けません。
それにしてもこんな面白いメニュー、どうやって思いつくの? と聞くと下田さん、「もちろん和久傳時代の引き出しから、色々考えます」と前置きしつつ…。
店舗・施設名 | 悠々 |
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住所 | 京都市北区小山北上総町8-101 |
電話番号 | 075-493-3373 |
営業時間 | 18:00~21:00(L.O.) ※不定休 |
交通 | 地下鉄 北大路駅から徒歩約2分 |
駐車場 | なし |
Writer藤松幸一
Writer藤松幸一
南区の業務用酒販店・株式会社ふじまつの社長。 美味しい料理とお酒大好きな1975年生まれ。 『飲食店のトータルサポート』 をテーマに、ただ売るだけでなくお客様がご繁盛して頂ける環境づくりをお手伝います。 面白おかしく、たまには真面目に素敵なお店情報をお届けします。
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