ごきげんいかがですか。
あんこ好きライター、かがたにです。
五山の送り火も終わり、夏もひと山超えたかな、と感じる今日この頃。
いやはや…平成最後の夏は暑うございましたな。
以前、和菓子の職人さんが、
「気温が33度を超えたあたりから、ちょっと暑すぎるなって思うでしょ?
菓子もそのあたりからいつも通りの作り方ではあかんようになるんですよ」
と、言うてはりました。
33度でそうなるなら、今年の夏は、さぞや大変だったことでしょう。
酷暑でも変わらぬおいしさを提供してくれる職人魂に敬礼!であります。
さて、夏休みも中盤に差し掛かった今回ご紹介するのは、京都駅ビル内の穴場的お土産スポット「京名菓 匠味(たくみ)」さんです。
「京名菓 匠味」さんは、京都駅烏丸中央口(0番線の正面にある改札)を出て、すぐのエスカレーターを地下1階に降りたところにあります。
ちなみに1階のジェイアール京都伊勢丹寄りにある「京名菓」さんとは姉妹店関係なのだとか。
「京名菓 匠味」さんの大きな魅力は、50社を越える京都の老舗和菓子店の商品約150アイテムがバラ売り、つまり1個からでも買えるというところ!!!
なんで、そんなことができるのかというと、母体である株式会社京都駅観光デパートは京都駅で初めてお土産として京菓子の取り扱いをスタートした会社で、古くからのお付き合いと信頼があるから。
ちなみに京都駅エリアで「老松」さんの期間限定商品「夏柑糖(なつかんとう)」や「晩柑糖(ばんかんとう)」が唯一、買える場所でもあるんです。
(入荷日は毎週火・木・土・日。予約も可能。)
さすがにカット売りまではしていませんが、全て異なるお店の商品で、自分好みの詰め合わせを作ることも出来る、まさに和菓子のセレクトショップなのです。
お急ぎの方には、匠味さんおすすめの詰め合わせセット(税込1,300円)のご用意もあります。
これなら、京都駅で駆け込み買いをしたとはバレないはず(笑)。
ワタクシは、帰省や出張の際に特急や新幹線の中で食べる自分用のおやつを買う時や、贈答用に箱で購入する前に、どんなお味かを知りたい時に頼りにしています。
あ!先様の人数が少ない時の手土産にも重宝しますよ。
今回はせっかくなので、ギフトセットを作ってみることに。
テーマは「夏らしさを添えつつ、個性豊かな京のあんこも堪能できる和菓子セット」です。
ワタクシの独断だとあんこだらけになってしまうので、匠味の店長さんに相談に乗っていただくことにしました。
「やはり、夏らしさといえば、くずきりや羊羹などの涼感のある商品。それから今の時期、大変人気のある“あゆ”は外せませんね」
と上田店長。
ということで、まずは半生菓子に定評のある上鳥羽「京菓匠 高野屋貞広」さんの「葛きり」(税込302円)をセレクト。
竹筒風の容器から自分で押し出す楽しい仕掛けはお土産に喜ばれそうです。
聞けば、匠味さんには7社8種類のあゆ菓子が揃っているとか。
今回おすすめいただいたのは岡崎に本店を構える「京菓子司 平安殿」さんの「あゆ」(税込196円)。
以前、粟田焼きでご紹介したあの平安殿さんですね。
「カステラ生地が薄く、中の柔らかい羽二重餅の食感が一度食べると忘れられなくなる」と上田店長激推し!!
確かに、ふっくら生地系が主流のあゆ界(かがたに調べ)において、この極薄生地は個性的!
(右が京菓子司 平安殿さんのあゆ)
羽二重餅もとろーんと伸びながら消えていくような口どけ感。
そういえば平安殿さんは羽二重餅に焦がしきな粉をまぶした「そすいもち」も有名ですもんね。
そして、一つ目のあんこは、同じく平安殿さんの「應天門(おうてんもん)」(税込160円)という最中を上田店長がセレクト。
「実は匠味の売れ筋No.1は、粟田焼きなのですが、すでにご紹介済みとのことなので、あえて粟田焼きは外しました。大納言小豆を使った粒あんが香ばしい皮の中にぎっしりの應天門も日持ちがよく、ギフトにおすすめです」
と太鼓判。
二つ目のあんこは、二条の出世稲荷神社のそばに店を構える「笹屋湖月」さんの「よろい草」(税込118円)。
そぼろ生地で、粒あんを包んで焼き上げた独特の見た目は、7〜8月に小さな白い花を球状につける「鎧草」というセリ科の植物を模しているので、ぜひ、画像検索をしてみてください。
上田店長が「他にはなかなかない食感」と評する、ザクッと硬そうでそれほど硬くない、ちょっぴりザクッとする独特のそぼろ生地に、一口ごとに粒あんが馴染んでいき、なんとも上品な味わい。
ワタクシ、自分用によく買います。
三つ目のあんこは、太秦や嵐山に路面店のある「京菓匠 鶴屋長生」さんの「京銘菓 利休心」(税込238円)。
縁結びのお守りみたいなビジュアルで女子ウケも良さそうです。
包みを開けると現れるのが、茶釜の形の桃山まんじゅう。
これは映えるでしょ!ナンチャラ映え、するでしょ!
中は細かく砕いた栗の入った栗あん。小さいけど満足度高し!
日持ちが30日と長めなのもありがたいです。
四つ目のあんこは、蹴上から祇園に本店を移転された「菓匠 清閑院」さんの「東山の峰」(税込172円)。
虎模様のような皮がインパクト大!な「どら焼き」ならぬ「とらやき」です。
「黒糖入りのふっくらとした生地と艶々の粒あんのコンビネーションで、男性のリピート率の高い人気商品です」。
確かに、こちらの商品、匠味さんで何度か品切れ表示を見たことがありますーーー!!!
と、ここまで買い物カゴに入れて、かがたには思いました。
(なんというか、全体的に色味が……し、渋い…!)
>次ページでは、彩りをプラスするアイテムと京都らしいラッピングを紹介!
店舗・施設名 | 京名菓 匠味 |
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住所 | 京都市下京区烏丸通塩小路下ル東塩小路町901 京都駅ビルB1F |
電話番号 | 075-365-8614 |
営業時間 | 9:00〜20:00(8月の土日は〜20:30)無休 |
ホームページ | http://www.thecube.co.jp/shop/146 |
Writerかがたにのりこ
Writerかがたにのりこ
あんこをこよなく愛し、月に2回は自宅で餡炊きをするフリーライター。 元・漉し餡党、現在はあんこ博愛主義者。