“季の美”の名前の由来は、江戸時代から続く唐紙屋“KIRA KARACHO(雲母唐長)”の板木から。KIRA KARACHO(雲母唐長)は京都で生まれた日本で1番古い唐紙屋です。
400種類ある板木の中から選ばれた「季の実」という名の板木。この板木をきっかけに「季の美」の名前が生まれました。命名したKIRA KARACHO(雲母唐長)は季の美のボトルデザインと共に、ブランドテーマとして監修しています。
2018年の限定ジン“KI NO TEA”のボトルデザインは、この為に新しく作って貰った78年ぶりの新作になる板木。京都の伝統と共に、季の美は挑戦していきます。
蒸溜所には蒸溜で使用したボタニカル素材抜け殻を土に戻すためのコンポストも設置。素材の出がらしを無駄にすることなく、有機バクテリアに分解させて上質な堆肥にしています。
蒸溜後に抜け殻となったボタニカル。お役目はまだまだ続きます。
「ジン作りはボタニカルや穀物など自然ありきのものだと思っている。自分たちが出来る中でのサスティナビリティを考えて行動しています。」と佐久間さん。
出来上がった堆肥は、提携農家さんにお渡しし、ボタニカルを育てる土壌と還るとても自然な循環。
出来がった堆肥を触ってみると、甘いお茶のようなとっても甘くて良い香りが。農家さんによっては食べて自分が作った作物から出来た堆肥と分かる強者がいらっしゃるとか。土壌から季の美を感じる日が来るのかもしれません。
ずっと京都が好きだったというデービットさん。「深い歴史と文化の重厚感の中に新しいものを融合しようという、前向きさを感じるところが好きです。」という京都。
「京都は少しずつ、少しずつ馴染んでくるような感覚。歴史や文化をゆっくり好きになる。
“京都ジンは季の美”と思ってもらえるような、本当の意味で京都に根付いた会社になりたい。」というデービットさん。
“純粋にただ、良いものを作りたい!”という手仕事に対する情熱は伺っているだけでワクワクしてしまいました。そんな熱量に、季の美が少しずつ京都の一部となり、いつの日か伝統的なクラフトと言われる日がくるのではと想像してしまいました。
イギリスで生まれ育ち、日本や他国を渡り歩かれた中で培われたデービットさんの視点と様々なバックグラウンドのチームが織りなす冒険はこれからどんなものになるのでしょうか。
季の美のジントニックをお供に、皆さんも想像してみてくださいね。
(撮影:いのうえ ゆきね)
追記:この取材の後、英国の酒類品評会「IWSC(インターナショナル ワイン&スピリッツ コンペティション)」2018年度の「コンテンポラリー」カテゴリーにおいて、「季の美 京都ドライジン」が最高賞である「Trophy」を受賞したそうです!! !
この 「IWSC」とは、毎年イギリスで開催されている世界の優れたワインやスピリッツを認定、紹介する世界的に権威あるコンペティションで、まさに世界中のクラフトマンが憧れる賞!
その他にも、限定商品の「季の美 ネイビーストレングス」と「季のTEA」が「Silver」、「ジントニック」カテゴリーにおいて「季の美 ネイビーストレングス」が「Gold」を獲得。
京都から世界に羽ばたいていく「季の美」に今後とも目が離せません!
まだ、飲まれてない方はお早めに。きっと、お酒の未知なる世界が広がりますよ。
店舗・施設名 | 京都蒸溜所 |
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住所 | 京都市南区吉祥院嶋野間詰町15 |
ホームページ | https://kyotodistillery.jp/ |
Writer鈴木あみ
Writer鈴木あみ
旅とお酒と音楽と自然が大好きな旅人ライター。
現在、京都でお酒の修行中。