みなさま こんにちは!
昔はインコを飼っていたので鳥は大好き!
今は「鳥」→「撮り」になった京都在住カメラマンの佐々木です!
日没の時間は色温度(K ケルビン)とISOで明るさを調整して好みに仕上げます。現像ソフトでコントラスト、シャドウ、黒レベル、明瞭度で影の部分をさらに細かく調整。
京都で鳥といえば鴨川のアオサギ、
そして舞台の鳥は雅楽「胡蝶」、極楽浄土に住み、仏の声で美しく鳴くという迦陵頻伽(かりょうびんが)!
よく舞台デビューとなる演目で、可愛い羽根をつけたお子さんが童舞を披露します。
さて第三回目の今回は世界遺産・平等院鳳凰堂もある宇治から「宇治川の鵜飼い」の舞台裏をご紹介いたします!!
揺れる船の上からの撮影のため、ひじを締めてブレをふせぎ水平も保ちます。レンズ交換は川に背を向け、レンズが転がっても大丈夫なように低い位置で交換します。
毎年7月~9月に行われる宇治川の鵜飼い。
御年80歳のお師匠・松坂善勝さんの指導により鵜を操るのは
澤木万理子さんと江﨑洋子さんのお二人の女性鵜匠。
なんと鵜飼は副業なのだとか!
お二人は宇治市観光協会や大学職員に勤められており、夏は通常の仕事にプラスで鵜飼をされています。
一枚目の写真と同じ日没付近の暗く青っぽく見える時間ですが、人物がメインの場合は色温度(K ケルビン)の数字をあげて肌の色が自然に見えるよう調節するのが重要。
鵜は以前、「ペリカン目ウ科」だったのですが、ここ数年で「カツオドリ目鵜科」に変わりました。
また鵜は川鵜と海鵜がおりますが、日本で鵜飼いに使われるのは体が大きく、人になれやすいと言われている海鵜。
茨城県日立市で捕獲された鵜は現在、17羽の鵜のうち9羽が人工ふ化による宇治生まれです。
元気に育った鵜は年に一度、健康診断もしています。
体重や心音を確認し、水鳥ならではの腫れやすい足裏をチェック。
伝染病予防接種の点眼、鳥インフルエンザの簡易検査などを行います。
また定期的なお手入れとして伸びたくちばしの先端をカットし、やすりで形を整えます。
人間の爪と同じで自然に伸びていき、
上下のバランスが悪くなると魚を獲りにくくなるためです。
野生の鵜は日常の中で摩耗しますが、人工ふ化の鵜のくちばしはこのように手入れをしています。
F値を小さくし、檻の近くから目に焦点をあてて撮影すると前ボケで前の檻は見えなくなります。
人工ふ化の鵜の名前はみんなウッティー!
名前が一緒のため、足輪やウッティー専用の追い綱(鵜飼の時に鵜を繋ぐ綱)で色分けをしています。
またどの組み合わせにするかというグループメンバーや追い綱による首のくくりかげんはとても重要で締めすぎると魚が捕れずやる気をなくし、ゆるいと捕った魚がお腹まで入り食べすぎてしまうため、熟練の技が必要です。
鵜の鳴き声をまねていると言われている「ほー、ほー、ほー」という鵜匠が声をかけ、鵜たちが宇治川で捕ってくる魚はオイカワ、フナ、アユなど。
鵜は捕まえたときに魚を一瞬締めるため、昔は市場では高値で取引されたそうです。
鵜匠と鵜の顔の角度が美しく見える数少ないチャンスを逃さず連写。
鵜はとても神経質な鳥で人間の飼育する環境では通常、繁殖はしません。
また全国の鵜飼開催地でもほとんど成功事例はありません。
さらに現代は鵜たちも草食系…。
生まれてくるまでも苦労の連続ですが再来年からは更に目標は高く、綱をつけずに自由に川で魚を捕らせ、鵜匠の元に呼び寄せるという『放ち鵜飼』を目指しています。
夢に向かって飼育にかかる資金は只今、クラウドファンディングで調達中!
鵜飼とお食事会や宇治茶など、お礼も用意されています。
(すでに目標金額は到達!まもなく締切ですので早めにお申し込みください)
※締切後も「ウッティー応援募金」を宇治観光協会で行っております。
F2.8~4、1/125秒くらいから、羽ばたきや水しぶきが流れるようにするか止まっているように見せるか調整。
毎年6500人以上が舟遊びを楽しむ宇治川の鵜飼いは土日は混み合うため、平日のご利用がオススメ!
宇治川の鵜飼開催は天気だけでなく天ヶ瀬ダムの放水量や宇治川の流量、塔の島への立ち入り制限などによるため、宇治観光協会のサイトか宇治川の鵜飼いブログをチェックすると確実です!
また毎年7/1は17:30から川開きがあり、宇治神社から神主さんがいらっしゃり神事も行われます。
2018/8/4には宇治橋通り商店街ビアガーデン化計画〜しあわせ創造笑店街への挑戦〜 も行われます!
寺山修司「どんな鳥だって 想像力より高く飛ぶことはできないだろう」
鵜と鵜匠に信頼関係で自由に飛べる『放ち鵜飼』、無事に成功しますように!!
女性が主役のときは笑顔の美しい瞬間を狙おう。
動物へのフラッシュ撮影可能なイベントでも夜間撮影の場合は他の観光客にも配慮が必要。
他の人に望遠レンズが邪魔にならないか、ストロボ連写で雰囲気を壊したり、場所の占拠をしていないかなど限られた環境、ルールの中でマナーを守り良い瞬間を撮影するのが大切。うまくいかないときも「次回のおたのしみ」にしよう。
店舗・施設名 | 宇治川の鵜飼い |
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住所 | 京都府立宇治公園中の島喜撰橋畔(宇治橋上流塔の島) |
営業時間 | ■開催期間 2018年7月1日~9月30日 ■営業時間 【7月1日~8月31日】受付18:00 【9月1日~9月30日】受付17:30 |
交通 | JR奈良線「宇治」駅・京阪宇治線「宇治」駅下車 |
料金 | ■乗合船 大人 2,000 円 小学生 1,000 円 |
お問合せ先 | 宇治市観光協会 0774-23-3334 |
ホームページ | http://www.kyoto-uji-kankou.or.jp/topics/ukai.html |
Writer佐々木美佳(ayse 愛謝 アイシェ)
Writer佐々木美佳(ayse 愛謝 アイシェ)
舞台芸術を愛する元・ロックギタリスト。
中国在住時の「中国大連生活・観光旅行ニュース」ブログが人気となり、帰国後はカメラマンに。
京都の祭事や四季のうつろいを中心に「地球散歩の旅」満喫中。
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