デジスタイル京都をご覧の皆さま、こんにちは!
すっかり春めいてきましたね。暖かくなってきたおかげで、鴨川でのんびり日向ぼっこができて大満足のライター鈴木あみです。
春は新しい始まりの季節。
この春、京都で”手仕事をたくさん集めたマルシェイベント”が生まれるという情報を。
マルシェは京都でも多く開催されていますが、なんでも珍しい場所でやる手仕事マルシェということで。。新しい手仕事の予感を胸にお邪魔して参りました。
お話をお伺いしたのは、イベントを主催する”Dongree コーヒースタンドと暮らしの道具店”さん。
お店は五条通りを北に少し上がった六波羅蜜寺の近くにあります。
柴崎ご夫妻が2016年から営まれている、京都で焙煎された珈琲と様々なジャンルの職人さんによる、丁寧な手仕事の商品を販売しているお店。
珈琲焙煎も手仕事の一つとして考え、珈琲豆も焙煎士の方々の仕事をご紹介するために、京都の人気焙煎店5店舗 【WEEKENDERS COFFEE・大山崎COFFEE ROASTERS・クアドリフォリオ・珈琲工房てらまち・サーカスコーヒー】から1種類ずつセレクトして仕入れています。
珈琲好きだった柴崎ご夫妻がお客さんとして美味しいと思って購入していた、納得いくものだけをセレクト。
1種類だけをゆっくり楽しむことはもちろん、5店舗全てを飲み比べが楽しめる【京都5店舗飲み比べ】も出来ちゃうというのも自家焙煎ではなく、セレクトしているお店だからこそ。
エチオピア イルガチェフェ【 WEEKENDERS COFFEE】
店内専用の白磁カップと革製スリーブもお店に置いている作家さんのもの。
お店のオープンにあたり「紙コップでは味気ないでしょ?」とプレゼントいただいたことから製品化したそう。
店内にある暮らしの道具たちはすべて、ご夫婦が自ら足を運んで職人さんとコミュニケーションをとりながら見付けてきたもの。
どれも丁寧で職人さんたちの人柄が溢れるあたたかなモノたちです。
お店をオープンする前から現在も、WEB業界に携わってきている柴崎ご夫婦。
いつからか、デジタルだけで完結する仕事のやり方に疑問を感じていきます。
「お客さんの顔を見ずともメール一本で納品終了っていうのもよくある話で。お金をもらうためには代理店仕事もよくやっていた訳だけど、代理店の売上だけが目的の意味のない広告やWEB制作に矛盾を感じたり、手に取れない『データ』を扱う制作の過程で、クライアントに仕事を軽んじられたり、デジタルって便利な反面、0か1の世界で、人間らしい曖昧さや融通がききにくいなという息苦しさを感じてきてしまった。
だからこそ真逆の、”目に見えるものをしっかり作り、それを渡すともらった人が喜ばれる”そこに魅力を感じ始めたんだと思う。」
WEB仕事の合間にご夫婦で営まれる雑貨屋さんに通うようになり、そこのご夫妻とそこに関わる人たちとの出会いが現在のお店へ繋がっていきます。
「通ううちに仲良くなって、「僕もいずれお店をしたい、場を作りたい」って話をしていたら気にかけてもらえるようになって。呼んでもらったイベントに三組のゲストを招いたポートランドのレポート会があった。 なんとなく興味があって行ったら、イベントの最後に大山崎さんがポートランドで買ってきた豆を飲んでみましょう、と。 お座敷スペースで、大山崎の中村圭太さんが座って、うちで使っているエイトっていうドリップスタンド器具でコーヒーを入れ始めて、それが衝撃で。 」
「コーヒー屋さんってカウンターの向こうにいるものだと思っていた。
それがお座敷のちゃぶ台みたいなちっちゃいテーブルの上で、見たこともないドリップスタンドでかっこいい。なんかそれで、すごい自由度が上がって、その時イメージが湧いた。それから、自分でもできる場所作りがないかなっていうのを考え始めた。」
当時、移住してきた人たちによって様々な形で新しい街づくりが始まっていた京都。
エシカルで倫理的、アートも農業も盛んなポートランドと京都が似ているという話で展開されるお話はご夫妻にとって、とても刺激的な話だったといいます。
もともと、大学時代から同級生だったお二人。
大学時代のまだ友人だった頃、「畑がある家っていいよね」と、デジタルワークと自給自足を組み合わせるライフスタイルの話で意気投合されていたそう。
そんなお二人にとってポートランドの街はいつか目指していきたい未来の姿に似ていたのかもしれません。
「今のお店の形は、”何が自分たちとって理想なのか”考えながら活動したくて始めた第一歩目。
でも今は『自分がどうしたいか』ということより、どうあれば世の中にとってもいいだろうっていう部分が強かったりする。
お金を稼いでいくだけの暮らし方に限界があるのはみんなも感じているし、それ以外のアイディアで楽しく生きていくのも必要となった時に”どうやって”の部分を表現すると世の中にとっても良いんじゃないかなって。」
自分たちの為だけと考えるのではなく世の中にあるといいなという思いは、経済の中心地である都市部から離れ、新しい価値観をもってマーケットとコミュニティを作りたいという今回のイベントに繋がっていきます。
店舗・施設名 | Dongree コーヒースタンド |
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住所 | 京都市東山区池殿町2144 青春画廊1F |
電話番号 | 075-746-2299 |
営業時間 | 8:00~17:00 定休日 火曜日(イベントの為、3/28.29.30.314.1も休み) |
交通 | 京阪 清水五条駅 (4番出口)徒歩約7分 阪急 河原町駅 (1B出口) 徒歩約15分 地下鉄 五条駅(1番出口)徒歩約15分 |
ホームページ | https://www.dongree.work/ |
Writer鈴木あみ
Writer鈴木あみ
旅とお酒と音楽と自然が大好きな旅人ライター。
現在、京都でお酒の修行中。