グルメ・お土産

2018.03.08

そのまま食べてよし、アレンジするもよし。飽きのこない素朴さが魅力の「あんてぃーく」

 

「あんてぃーく」の特徴をうかがうと、

 

「甘さが足りるかなー足らんかなーっていう微妙なラインで」

——ふむふむ。

 

「おはぎのあんこ同様、塩も入ってへん」

——ほうほう。

 

「砂糖は少ないし、水分量が多いから日持ちもあんまりせえへんな」

——そ、そうですね・・・。

 

「なんていうか、パンチの効いてないあんこやね」

——もっと褒めたげて・・・!

 

フタを開けると、上澄み液がコンニチワ。

この下に、みっしりとゆで小豆が詰まっています。

逸る気持ちを抑えながら、小豆を壊さないようにゆっくり、そーっと上下をかき混ぜる。

重いので、本当にゆっくり、ゆっくり。

じれったさとワクワクが同居する時間です。

 

そうこうするうちに先ほどの上澄みは消えて、とろりとした呉の存在感に溢れた食べ応えのある液体と、ふっくらとした粒が混ざり合った状態へとテクスチャーが変化します。

私は基本的に、冷たいものをそのままスプーンで掬っていただくことが多いのですが、アレンジして楽しむのもありだと思います。

 

ちなみに今西さんの奥様のおすすめは冷やし白玉ぜんざい。

(あっためるより、断然冷やし!だそうです)

アイスクリームにかけるなら、シンプルなバニラがおすすめです。

ちなみに、ご主人は溶かしバターをちょっと入れるか、かき氷に練乳と一緒にかける食べ方を推されていました。

 

「あんこ×乳製品=間違いない」の法則がここでも!

どこのご家庭にもあるであろう最中の皮をウエハースがわりにトッピングしてみましたよ!

冷蔵庫に残りがちな栗の甘露煮を片付けたい時にもぴったりですね☆

(どうも、あんこ界のMOCO’Sキッチンです!!!!)

 

滅多に店頭には立たないというご主人ですが、お話がめちゃくちゃ面白い。

印象的だったのが、普段、外食などをする時に、その味が自分に合うかどうかを見極めるために同じメニューを3回は食べてみるというお話。

 

「店側の味のブレ、自分側の体調や環境などによる感じ方のブレ、そういう問題も含めて3回美味しいと感じたものはずっと飽きずに食べられることが多い。素朴な味とでもいうんかな…」

 

あ、それって!さっき言うてはった「パンチのないあんこ」にも通じるのでは?

だって、「あんてぃーく」は普通のゆで小豆の2倍も3倍も食べられるお味ですもん。

 

そして、隅々まで愛を感じるのが、このフタ!

こういうガラス瓶のフタは一般的に金属であることが多いのですよねー。

ほら、ジャムのフタみたいな感じの。

でも、あれって、たまーに内側に錆が出ることがあるんです。

 

「今西軒」さんではプラスチック製のものを採用されているため、ゆで小豆の味に干渉せず、錆の心配もありません。

 

こうして我が家には、「あんてぃーく」の空き瓶が溜まっていくのであります。

いや!この瓶&フタは本当に使えるやつやから…!(断捨離できない人の言い訳)

ちなみにおはぎも「あんてぃーく」も同じ豆、同じ砂糖を使っているのですが、これまで、一発で何の砂糖を使っているかを当てたお客様は、北山で焼肉屋さんを営まれていたおばちゃんだけだったそうですよ!

ぜひ皆さまも、今度食べながら推理してみてはいかがでしょう。

ヒントはやはり「素朴」ですかね。

Information
店舗・施設名 今西軒
住所 京都市下京区烏丸五条西入ル一筋目下ル横諏訪町312
電話番号 075-351-5825
営業時間 9:30〜売り切れ次第終了
(火曜、第1・3・5月曜定休、7・8月は月・火定休)
交通 市営地下鉄烏丸線/五条駅4番出口から徒歩約2分

Writerかがたにのりこ

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Writerかがたにのりこ

あんこをこよなく愛し、月に2回は自宅で餡炊きをするフリーライター。 元・漉し餡党、現在はあんこ博愛主義者。

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