こんにちは!ライターの江角です。
木枯らし一号も吹いて、すっかり秋本番ですね。
秋といえば、実りの秋!食欲の秋!というわけで、今回は、丁寧にものを作っている人から届く、安心で美味しい食材をアレコレ取り扱っているお店の紹介です。
叡山電車・元田中駅から南東へ徒歩5分ほど歩いた住宅街にある「すみれや」。
ここは出町柳にある「かぜのね」を運営するメンバーの一人、春山文枝さんが2016年4月にオープンさせたお店です。
これまで環境や人権、食の安全やライフスタイルなどをテーマに活動してきた春山さん。
人々の暮らしが大きく変わり、農業をする人が減り、食材を外国からの輸入に頼るなど、このままでは先人が築き上げてきた日本の環境に適した知恵や文化、技がなくなってしまうのではという危機感を持ち、急いでこのお店を始めたと話します。
「丁寧にモノを作った人が生活できる社会であってほしい。手間がかかっている分、少し値段が高く感じるかもしれないけれど、作られた背景をしっかりとお伝えして、そんな農家さんたちが作ったものに一票投じてもらうことで、それが積もり積もって、新しい流通を生むのではないかと願ってお店を始めました」
お店は、昭和初期に建てられた大きな一軒家。
店内には靴を脱いで上がるスタイルで、畳敷の部屋に足を踏み入れると、まるで友人宅に寄せてもらったような感覚になります。
さて、春山さんがセレクトするのは、
「難しいことをあーだこーだ言ってますが、純粋に美味しいものが好きなので、皆さんにも美味しいものを食べてもらって幸せになってもらえたらいいな」
と願う商品がメイン。
入ってすぐのところの棚に置いてあるのが、イチ押し商品!だそうで、奥出雲の醤油や国内の養蜂家の方が採取した蜂蜜、京都近郊の農家さんから届けられる旬野菜などなど、どれも商品タグに丁寧に作り手さんのことや商品のことが紹介されており、背景を知ると、食べてみたくなるし、欲しくなる…!
例えば、ひじきは通常、刈り取られた後に干してから炊くそうですが、ここに並んでいた「祝島ひじき」は刈り取った後すぐに昔ながら鉄鍋で炊き、天日で干しているため、とても柔かく、そのままでも食べられるくらいだそう。
「私は水に戻してぎゅっと絞った後、そのままサラダにかけて食べたりしています」
「ここのひじきなら、子どもも喜んで食べてくれるんです」
などなど、スタッフの方の話を聞くと、試さずに入られません(→購入決定)。
必要な量だけ買えるエコな量り売りのスタイルをもっと浸透させたいとの思いから、豆、雑穀、米、お茶、とうがらし、液体石けんといった商品の量り売りもしています。
こちらは福知山のミヤサイさんが作った干し野菜。
色がカラフルで見た目にも美味しそう。
あと一品欲しい!という時に役立ってくれそうです。
店内には、お客様の要らなくなったものや、欲しいものを紙に書いて、やりとりできる「ほしい・あげるボード」がありました。
子ども服など、全く綺麗なまま子どもは大きくなってすぐに着られなくなったりすることも多いので、こういった場所で次に活用してもらえる方に出会えると嬉しい!
また商品を扱う以外にも、2階の和室ではさまざまなイベントを開催。
ヨガや「おいしい自ビールを造ろう」というワークショップなど、開催されるイベントはホームページに随時アップされるのでぜひチェックしてみてください!
「お店に来られるのは、子連れのお客さんも多いんですよ。時々畳の上でオムツ交換する方も」
と笑顔で話す春山さん。
子どもが店内で泣いたりわめいたりして迷惑をかけないか小さな子を連れて買い物に行くのはすごくドキドキするのですが、理解のある方がいてくださると、安心して買い物ができます!
最後に、いろいろなお話を聞かせてもらい、結果自腹で購入したものたち。
先ほど紹介した「祝島ひじき」のほか、深煎りのすみれやブレンドのコーヒー豆に、福井の郷土食材「打豆」(浸水なしで、火にかけてから10〜15分で食べられるそう。なんて便利!)、麦茶にオーガニックドライフルーツ・ナッツを使った焼き菓子。
普段は何気なくスーパーで買い物をすることも多いですが、ここでは商品がいくらなのか? というよりは、誰が作ったものを買い、何に投票するかを意識した買い物となりました。
こういった買い物が増えると、ちょっとずつでも何かがいい方に変わっていくのかもしれません。
店舗・施設名 | 乾物と生活雑貨 すみれや |
---|---|
住所 | 京都市左京区田中里ノ前町49-1 |
電話番号 | 075-741-6673 |
営業時間 | 10:30~18:30 月・火曜定休 |
交通 | 叡電「元田中」駅徒歩約5分 |
ホームページ | http://sumireya.org/ |
Writer江角悠子
Writer江角悠子
京都在住のフリーライター。
2008年生まれの長男と2014年生まれの長女、2人の子どもたち+夫と京都のスポットを巡ることが日々の楽しみ。
WEB:http://w-koharu.com/
Facebook:https://www.facebook.com/ezumiyuko