夢枕獏氏の小説と漫画『陰陽師』が火付け役になって、平安時代の陰陽師・安倍晴明は今やブームの人。その晴明が暮らした屋敷趾に寛弘4年(1007)、一条天皇の勅旨で建立されたのが晴明神社だ。平安京随一の陰陽師として知られた安倍晴明だが、その割には生涯官位は低かった。それを惜しみ、晴明の功績をたたえるために造営されたのがこの神社だった。記録によるとその社域は、東は堀川、西は黒門、北は元誓願寺、南は中立売に広がっていたという。後に秀吉の都造り政策や度重なる兵火などで縮小されてしまったが、氏子たちが中心となり、各式年祭毎に社殿が整備改修された。現在の本殿は昭和3年の御大典記念事業として新築されたものだ。
最近、境内の整備事業が進んでいる。社務所なども改築され、今年夏には平成7年に架け替えた際の橋の親柱を使って、小さな一条戻り橋も誕生した。
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