大本山大徳寺の門前 京は洛北。臨済宗大徳寺派の大本山、大徳寺。数々の塔頭が集まる名刹である。その門前にある大徳寺一久は五百年以上にわたって大徳寺の料理方をつとめてきた、という名店である。「一久」の屋号は、一休禅師より賜ったと言い伝えられているもの。現在では伝統の料理を一般客でも味わうことができる。 |
大徳寺納豆とは? 納豆と聞くと、「ねばねばしている」とか、「甘納豆」などというイメージが一番に出てきそうであるが、大徳寺一久の「大徳寺納豆」はひと味違う。これは、一休禅師が大徳寺に来た時に伝わったといわれている保存食で、ねばりは全くなく塩味の強い独特の風味を持ったもの。大徳寺一久のみが「大徳寺」の名をつかうことを許されており、一子相伝でその味を代々受け継いでいる。大徳寺納豆が作られるのは一年間で一番暑い季節だけ。材料には国内産の大麦と大豆のみを使う。炒った大麦をひき、煮た大豆に混ぜて室(むろ)にねかせておくと、代々伝わる麹菌が自然と付着する。大きなタルに移し、塩水にひたしたあと真夏の太陽のもとで毎日かきまぜる。その歳々の真夏の太陽のエネルギーが納豆に吸収され滋養が蓄えられる。だから体にもよい。 |
さまざまな使い方 もちろん、そのままいただいても塩味、ほのかな甘み、酸味、こく、多少の苦みなどさまざまな味わいが入りまじった大徳寺納豆はおいしくいただける。さらにおいしくいただくコツをうかがった。 ・お抹茶を頂くとき、甘いお菓子のあとくちに2~3粒いただく。 ・熱いご飯の上にのせてお茶漬けに。 ・麻婆豆腐、味噌ラーメンなどの隠し味に。 ・グリーンサラダなどのドレッシングに入れて。 ・冷や奴や湯豆腐の醤油代わりに細かくしてのせる。 他にも大徳寺納豆の可能性はたくさんあるはず。オリジナルの使い方を考案してみてほしい。 |
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