最も京都らしい場所 祇園白川。左京区から続く白川の清らかな流れと趣のある建物。その風景からは一際京都らしさが感じられ、地元の人はもちろん、多くの観光客からも愛されている。北から、茶屋街らしい風情が漂う新橋通、春の桜が美しい白川南通。そして白川よりも一本南にある筋の中ほどに、1818年創業の「するがや祇園下里」がある。 三代目が考案した、銘菓「豆平糖」の看板がかかる情緒のあふれる建物は、明治28年にもともとお茶屋として建てられたもので、平成5年4月には京都市登録有形文化財に登録された。店内に入ると、外部の喧噪とはうってかわって落ち着いた空間が広がっている。 |
夏は冷やして、冬は温めて するがや祇園下里でおすすめする逸品は「あめ湯」。生姜の風味を効かせ、すっきりとした飲み口のなつかしい飲み物である。夏には冷たい水と氷で「冷やしあめ」として楽しむもよし、冬にはお湯で割って「あめ湯」として楽しむもよし。この店でも、毎年お彼岸の頃に涼しげな青いラベルの冷やしあめと温かみのある赤いラベルのあめ湯がチェンジするのだ。飲み方はいたって簡単。三倍の湯で割るだけ。好みにあわせて、少し濃いめでもよし、薄目でもよし。紅茶にいれてジンジャーティーを楽しむのも良いし、煮魚に調味料として入れても良い。あめ湯としてだけではなく、いろいろなものに入れて使って頂きたい。 |
▲店主 下里政彦さん |
総本家駿河屋の別家として創業したするがや祇園下里は現在六代目。店主の下里政彦さんは「伝統を生かしつつも、色々と間口を広げ、新しいことにもチャレンジしていきたい」と語っている。 |
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