TOP > 京都の観光情報 > 京の四季の花 7月 > 今月の花:蓮
一蓮托生という言葉があります。「ここから逃れようったって、俺とアンタは一蓮托生だ」などという具合に使われます。こんなことを言われると、人はあまり良い気分にはなれませんね。この「一蓮托生」という言葉、あまり意識しませんが仏教用語です。人が死ぬと浄土に往生して同じ蓮の花に身を托すことになる、という意味だそうです。つまり浄土というものは人の恣意に左右される世界ではありませんから、好き嫌いを問わずみんな同じ道をたどるということでしょうか。この世の争い事あれこれは、釈迦の教えから見るといかにも意味のない(あるいは次元の低い)ものに見えてしまうでしょうね。 さて、蓮の花は早朝に開き、夕方には閉じてしまいます。よく、開くときにポンと音が鳴るなどということを言いますが、そんなことはないようです。わざわざ音が鳴るかどうかを観察した学者もいるようです。いずれにしても、蓮の花の撮影は朝早いほうが良いでしょう。早朝、静かなひとときに蓮を眺めながら、明日や老後の自分を思いつつ気持ちを新たにしてみるのも、たまにはいいかも知れません。