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平安京造営の際に方位守護のため、桓武天皇の勅願で、大内裏(御所)の“天門”にあたる北西角に建立された大将軍堂が大将軍八神社の始まり。以来、王城鎮護の神様として厚い信仰を受けてきた。平安時代の今様には、祗園(八坂神社)、日吉(日吉大社)、賀茂社(上賀茂・下鴨神社)とともに霊験あらたかな神として歌われるほどの社だった。
 応仁の乱の後に神社として復興され、大将軍宮・大将軍社と名を改めたが、江戸中期にスサノオノミコトとその御子八神、暦神の八神が合祀され、大将軍八神社と名付けられた。現在も、建築・移動・引っ越し・結婚・旅行・交通などあらゆる方位の厄災から守ってくれる神様として崇敬されている。境内には本殿と、大将軍神像が安置された方徳殿が建っている。

 
大将軍てどんな神様?

 大将軍神は方位をつかさどる星神のことで、中国の古天文学では天大将軍と呼ばれている。この神様の方位をおかすと、厳しいとがめを受けるとされる。中国の風水思想から起こった陰陽道信仰の中でも、重要な方忌に関与する神様として崇められ、恐れられている。建築、修理、動土、転居、旅立ちなど方位について最も気を使う事柄に関して、人々がお伺いをたて、お願いしてきたのがこの大将軍八神社だ。
 大将軍信仰は奈良時代に大陸から入ってきたが、平安中期から鎌倉末期にかけてはもっとも盛んだった。たとえば白河法王は法成寺の塔供養の際、寺の位置が大将軍の方位に当たるというので御幸をとりやめ、源頼朝は養和元年(1181)、大将軍の方位が西方にあたるからと京都侵行を遠慮したとか。この信仰は今も脈々と続き、あらゆる方災を除けてくれる霊験あらたかな神様として親しまれている。

神社の境内奥にはなぜか大きな碇(イカリ)が。不思議に思い、宮司さんにお聞きすると、この神社所蔵の宝船の絵(明暦年間のもの)は碇が書いてある珍しいものとか。「多分それをご存じの方が奉納されたのでしょうね」とのこと。そういえば宝船の絵って確かに碇は描かれていない。

 
 
市バス「北野天満宮」下車、徒歩5分


大将軍八神社が所蔵する大将軍神像の数々が安置されているのが方徳殿。そのうち79体が昭和47年、国の重要文化財に指定されている。
神像の多くは、大将軍信仰が最高潮に達した平安中期から鎌倉時代にかけて制作されたもの。79対の内訳は武装像50体、束帯像28体、童子像1体。武装像は北極星、束帯像は北斗七星を表すといわれ、それぞれ北斗妙見像、星曼陀羅の北斗七星像と同じお姿をしている。
 方徳殿の内部に入ると、大将軍像がこちらを睨むようにズラリ並んでいてすごい迫力。ちょっと古いが、映画の『大魔神』に似た武装像もあったりして、見入ってしまう。ほかに天球儀や四神旗なども展示されている。
■方徳館の開館日:5月1日~5日・11月1日~5日。これ以外の日は予約が必要/料金500円
 
 
 

昭和39年創業。大将軍八神社のすぐ近く、一条通商店街にある豆腐の製造販売のお店。鰻の寝床のように奥深い店内には、オープンショーケースを設置して、たくさんの豆腐がお出迎え。豆腐百珍ならぬ 豆腐百選は、“豆腐のブティック”と称されたこのもある。 豆乳から生まれた菓子などもあり、現在豆腐料理店の他、豆腐菓子専門店や豆腐CAFEなども経営している。

●所在地 上京区一条通御前西入ル3丁目西町90-4
●電話 075-463-1035
●営業時間
11:00~18:00
●定休日 月曜日