昨年芸能生活25周年を迎え、座長をつとめる新喜劇では、みずから演じる「茂造じいさん」が大人気の辻本茂雄さん。実は、美味しいものもファッションも、お気に入りのお店がいくつもある、というくらい大の京都好きなんです!
:DigiStyle京都 :辻本茂雄
- 辻本さんは大阪を拠点にご活躍されていますが、京都にはやはりお仕事でいらっしゃることが多いですか?
- よく友達同士で、「神戸派」・「京都派」に分かれるんですけど、何を隠そう僕は京都派なんです!食べに行きたいお店が何軒もあるし、大阪の家からも1時間もかからないので、家族でもよく来ますよ。1日でまわれない時は泊りがけで来たりもします。
- そうだったんですね! 食べに行きたいお店はどんなところですか?
- 昔、ダウンタウンさんとよく行っていた「おおきに屋」というお店。白川通りの造形大の近くにあるんですけど、創作料理のお店でね。二丁目時代に圭・修さん(清水圭・和泉修)がよう行ってはって、広めはったんです。美味しいのに、そんなに高くない。来週も祇園花月で出番があるので、夜に友だち家族と一緒に行く予定です。
- おすすめのメニューはありますか?
- 「鶏唐揚まーぼ」というメニューがあるんですけど、鶏のモモ肉一枚を唐揚げにしてあって、そこにマーボーのあんをかけるんですよ。これがまた特別に美味しい! みんな喜ぶメニューですね。あと「韓Q麺の温麺」。あそこの中華そばと温麺は...もう...。
- 言葉にならないですか(笑)。美味しそうですね~。
- ほかには中華やったら寺町丸太町にある「マダム紅蘭」。肉料理やったら祇園の「やっさん」。それから錦市場は必ず端から端まで往復してね。子供が喜ぶんですよ。あそこ食べ歩きができるお店が多いですからね。で、いつも家族で後悔するのが、「お昼食べんで良かったやん...」と。
- 食べ歩きでお腹いっぱいになりますもんね(笑)。じゃあ、ご家族で行かれる時はお子さんが喜ばれる所ですか。
- たまに嵐山とかちょっとした観光もするんですけど、僕の目的は別にもありまして。昔アメリカ村の古着屋でずっと働いていたんですけど、服が大好きで。アロハをよく着るんですけど、ある時、まだ全然メディアに出ていない頃の「Pagong」(パゴン ※1)さんの社長が「アロハ着て下さい」と送ってくれて。それからお店に行くようになりました。あと、大阪には絶対に出店しないという「衣」(ころも ※2)さん、和柄のアロハシャツを作っている「玉葱工房」さんも好きですね。
- 本当にお詳しい! 京都には衣・食と楽しみがあるんですね。
- そう。嫁さんは甘党やから「ここのかき氷が食べたい」、「あそこのぜんざいが食べたい」と、とにかく"京都だけのスイーツ"が食べたいんですよね。だから僕の行きたい所、嫁さんの行きたい所、子供の行きたい所、全部まわろうとすると一日で足りないんです。
- 4月25日から5月8日には、新喜劇で辻本さん演じる "茂造"が主役になった人気シリーズ、「茂造芝居」を祇園花月で上演されますね。
- これで4年目なんです、茂造芝居。1回目は「茂造の閉ざされた過去」、2回目は松竹新喜劇の渋谷天外さんに出演していただいて「茂造の閉ざされた過去~完結編~」、3回目は「茂造の閉ざされた少年時代」。僕が本を書いて演出もしてるんですけど、辻本ワールドを出せる芝居やと思うんですよね。毎回思いますが、子供さんが大人を連れて来てくれる感じがします。子供さんも笑って、大人も最後泣けるんです。そして今回、「茂造のよみがえる祖先」というタイトルですが、今までとまったく違います。笑えて泣けて、でも子どもでもわかる人間模様を描こうとしています。人間てこうあるべきなんかな、と感じてもらえたら。
- 祇園花月という舞台はどうですか?
- このシリーズを上演するのは祇園花月では初めてなので、不安もありますが、期待もしています。舞台自体が狭いんですが、これをどう工夫して見せていくか、とかね。でも祇園花月のお客さんはめちゃめちゃ笑ってくれるんで、(このシリーズを)持っていきがいがあるな、と楽しみですね。
※1 京友禅アロハシャツ・カットソーの店Pagong。京友禅染の生地を使ったアロハシャツ、または作家手描きによるものを扱う。カットソーや小物も。夏に本店で開設されるお化け屋敷も有名。
※2 オスティアジャパン「衣」。和柄の藍染めTシャツや友禅作家手描きのジーンズ、リメイクシャツなどのメンズ・レディスをそろえている。
祇園花月はまだまだ知られていないと思うんです。だから我々がもっと面白い舞台を作っていかないとあかん、と思っています。
お客様にはぜひ一度、新喜劇をライブで見ていただきたいですね。その面白い空間を肌で感じていただければ、きっといいな、と思っていただけるのではないでしょうか。
■おおきに屋
近隣の芸大生や地元民から芸人さんまで、幅広い常連さんを抱える隠れた名店。気さくなご主人が、季節の野菜や新鮮な食材を、和、中華、エスニックに仕上げた創作料理でもてなしてくれる。
京都市左京区北白川瀬の内町27-6
075-701-5413
11時30分~14時、17時30分~25時30分
(日祝は夜の営業のみ)
木曜定休
公式サイトはこちら
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