2024.09.14 - 2024.12.08
【終了しました】 2024.04.02 ~ 2024.07.21
※新型コロナウイルス感染拡予防の観点等でイベントが中止や延期・開催時間が変更になっている場合があります。事前に公式サイトなどでご確認ください。
明治・大正時代に活躍した帝室技芸員 並河靖之(1845~1927)は、国内外の博覧会で受賞するなど、近代の工芸史に名を残した七宝家です。
靖之は安政 2 年(1855)数え 11 歳の頃に並河家に養子に入り、青蓮院宮入道尊融親王(1824~1891 後の久邇宮朝彦親王)の近侍として仕えるも、幕末維新の混沌とした世情の中、家従としての俸禄だけでは厳しい状況でした。そんな頃、名古屋から始まり京都に広まった七宝制作に、身を投じました。
明治 6 年(1873)、初めての七宝作りから、大正 12 年(1923)の七宝工場の閉鎖までの五十年間ですが、「七宝をあくまで良くしたい」との思いが込められていました。靖之の養女となった徳子(1890~1973)が書いた『父をかたる』には、その様子が丁寧に書かれています。靖之が経験した挫折や苦難を乗り越え、七宝業を成功させて国内外で人気となった華やかかりし頃の事、第一次世界大戦を経てのち実業が傾かないうちに工場閉鎖へと決断した事など、靖之の人となりや考え、当時の状況などを、現代の我々に伝えています。
並河家の近所に住む人が子供時代に「昔徳子おばあちゃんから“ここは将来文化財になるんやから、ボール遊びは他でやってちょうだいね”と言われた事がある」との話を聞きました。父の靖之が遺した七宝とこの場所を文化財にと、徳子の強い覚悟のようなものが感じられる逸話です。
並河家が守ってきた建物と庭、大切に保管されていた七宝は、代々の覚悟によって、平成 15 年(2003)4 月に並河靖之有線七宝記念財団が設立され、記念館を開館して、七宝と靖之の偉業を未来に遺し伝える文化財となりました。一昨年には、災害や環境の変化、老朽化により主屋建物の保存修理工事を行いました。工場を閉鎖してから百年の時を超えて、文化財を受け継ぎ守ることの大変さを感じますが、七宝とこの環境を“百年の未来へとつなぐ”活動を続けています。
煌めき放つ七宝作品と、制作の場・もてなしと暮らしの場を、徳子が綴った手記のエピソードや古写真と共にご覧ください。
会場 | 並河靖之七宝記念館 |
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日時 | 2024年4月2日(火)~7月21日(日) 10:00~16:30(入館は16:00まで) |
住所 | 京都市東山区三条通北裏白川筋東入堀池町388 |
交通 | ●地下鉄東西線東山駅下車1番出口より徒歩3分 ●JR・近鉄京都駅前(A1のりば)、阪急烏丸駅・河原町駅、京阪三条駅から市バス5系統岩倉行きで「東山三条」又は「神宮道」下車徒歩5分 ●市バス201、202、203、206系統で「東山三条」下車徒歩5分 |
駐車場 | なし |
料金 | ●大人(一般): 1000円 (900円 ※) ※( )内は20名以上の団体料金 ●高校生以下・障がい者手帳をお持ちの方:無料 ・学生の方は大人(一般)より100円引きです。学生証をご提示ください。 ・特別公開や催事については、別途料金が必要となります。 |
お問合せ先 | TEL 075-752-3277 |
ホームページ | |
補足情報 | 2023年春のリニューアルより、通常非公開の二階を特別公開いたします。主屋二階からは、東山の眺望とともに、庭園を見下せます。
【休館日】 |
2024.09.14 - 2024.12.08
2024.09.20 - 2024.12.08
2024.09.03 - 2024.11.06
2024.10.22 - 2024.10.23
2024.09.07 - 2024.11.24
2024.09.13 - 2024.12.01
2024.09.14 - 2024.12.08
2024.10.25 - 2024.10.30