【京都東山】渋谷街道〜清閑寺〜清水寺　鳥辺野古社寺めぐり

東山を越えて、京都と山科を結ぶ渋谷（しぶたに）街道。
平安京から東国に通じる古代より重要なルートで、清水寺の南、京の葬送の地である鳥辺野を東西に走ります。

1967(昭和42)年、国道１号線五条バイパスが東山五条〜山科区四ノ宮（滋賀県大津市との府県境）まで全通。
渋谷街道の一部も東山トンネルを挟んだ区間が同バイパスに取り込まれ、その環境は大きく変貌しました。
一方で、東山トンネルの西側から東山通の馬町にかけては、五条バイパス南側を並行するように渋谷街道とその旧道が残り、かつての風景を偲ばせる古社寺が点在しています。
また、五条バイパス北側には鳥辺野の名残をいまに伝える広大な大谷墓地・鳥辺山墓地が山の斜面に広がります。

これまで巡ってきた京都市の中心部・下京エリア同様に、住民が長年大事に護持し継承してきた貴重な文化財・文化遺産は、地域のアイデンティティーともいえる大切な公共財ですが、住民減少や高齢化等で、永続的な保存継承が危ぶまれています。
文化財の保護・継承には、まずは多くの人に認知してもらい、関心を継続してもらうことが肝要です。

「こんなところにこんなものが」──そんなキャッチフレーズの歴史散歩。
今回は、東山五条から清閑寺へと渋谷街道とその旧道をのんびりと上り、後半は清水寺〜大谷本廟へと、鳥辺山墓地を下りながら周辺の古社寺・旧跡をめぐります。

世界的観光地・清水寺の南側にひっそりと佇む古（いにしえ）の京都。
さわやかな皐月の空気を浴びながら、のんびりとその歴史と魅力に触れてみませんか？