賀茂川と高瀬川の合流地点、三角州をすぐ側に望むところに下鴨神社はある。正式名称は「賀茂御祖神社(かもみおやじんじゃ)」。二つの川の交わるこの地は肥沃な土に恵まれたことからか、農耕の神様といわれる玉依媛命(たまよりひめのみこと)、古代の京都をひらいた賀茂建角身命(かもたけつぬみのみこと)を祀っている。はじまりは崇神天皇以前ともいわれ、平安時代には京都三大祭のひとつ葵祭の舞台としても有名。都がおかれる以前からのおもかげを伝える糺(ただす)の森の原生林を歩きながら季節の京都を感じるのもよい。古来より国家の平和祈願の神社としても有名で世界文化遺産にも登録されている。
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